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魔力操作無双~魔法が使えないで虐げられていた俺は、魔力を体内でひたすらグルグルしてたら、ざまぁしてました~  作者: 喰寝丸太


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第90話 研究室デート

「最近、サマンサ先生の研究室デートが日課になりましたわね」

「色気のない場所でごめん」


「色気が欲しいの?」

「先生、そのブーンと音を立てるブツを仕舞って下さい」

「魔力電池式でさらに強力」


 この先生は駄目だ。

 恥じらいがなくなった女はどうしようもない。

 行き遅れの弊害だろうか。

 いや先生が特殊なだけだ。

 そういう女性が全てそうではない。

 この先生、そのうち首になるんじゃないか。


「せっかくできた婚約者に嫌われますよ」

「えへへっ。それがね、彼ったら」

「言わないで良いですよ。下ネタなら聞きたくありません」


「仲が良いようで紹介した甲斐がありますわ」


 カリーナに下ネタもオッケーかと尋ねるのは怖い。

 まあ、メイドから色々と聞いているだろうし、貴族教育もあるだろうな。

 言わないでおこう。


「今日は、アンド、オア、ノット回路の進捗状況を聞きに来ました」

「それね。回路はできて、加算回路、フリップフロップも出来たんだけど、小型化が難しくて」


 集積回路を作るのは大変そうだ。

 手書きじゃ無理だな。

 魔力回路の印刷技術は判子のレベルだ。


「細かいことはゴーレムにやらせましょう」


 ゴーレム、産業ロボット計画。


「筆とかペンにも改良が必要ですね」

「管から吹いたらどうでしょうか。虫のモンスターで管があるのがありますよね」

「カリーナ、ナイス。インクジェットだな。ゴーレムなら制御できそうだ」


 ただこれでも限界はある。

 印刷技術の向上や、レーザー加工なんかが必要になるか。

 そんな知識はないぞ。


 机ほど大きさの4ビット計算機がサマンサ先生の研究室にある。

 数字の入力は思考入力だ。

 思考入力は便利だが。


 ただし、2進数。

 物凄く不便。

 答えも当然2進数。


 ドヤ顔のサマンサ先生には申し訳ないけど、駄作だな。

 まあ、大いなる一歩には違いない。

 真空管のコンピュータに比べればましだけど、どうにもこれからだな。


 初期のゲーム機レベルになるのに何年掛かるやら。


「2進数は初めてです」


 新しいことに興味津々のカリーナ。


「これを応用すれば、片手で0から31までを数えられる」


 俺は指を折って2進数を教えてやった。


「画期的ですね」

「パッと見で数は分かりづらいけど、慣れるとそうでもない」


「次はどんな回路を組めばいいですかね?」

「足し算とか、記憶せよとか命令を打ち込んだらその通りに動くようにするんだ。入力装置 、 出力装置 、 制御装置、演算装置 、記憶装置 でコンピュータは完成する」


 サマンサ先生に各装置の説明をする。

 これぐらいは基礎だから分かる。

 詳しい仕組みの説明とかは無理だがな。

 簡単な説明だったがサマンサ先生は理解したようだ。


「これができたらゴーレムの制御も高性能になりますね」

「そうだね」


 前世のロボットはコンピュータありきだったから。

 先は長いな。

 でも開発の方向性が分かっているから案外早くできあがるかもな。


「踊る花のゴーレムとか見て見たいですわ」


 カリーナの発想は純真だな。

 前世でそんな玩具があったな。


「うん、そのうち作れるようになると思う」

「まずは、魔力鉱山のゴーレムの改良からですね。今のデジタル魔力回路でも、性能の向上は見込めます」


 サマンサ先生がやる気を出しているな。


「カリーナ、魔力鉱山の稼働とかで困ったことはない?」

「ゴーレムの事故が頻発してますわね。転ぶと自力では起き上がれないようです」

「下半身を車にすると、良いんじゃないかな。魔動車いすでノウハウあるんだし。ねえサマンサ先生」

「目から鱗ですね。ゴーレムは人型でないとだめだと思ってました」

「車で段差が無理なら、蜘蛛みたいに多脚にすると良いかも」

「ライド君、天才」


 前世のアニメではそういうのが流行ってたからな。


「ライド様は凄いんです。えっへんですわ」


 他には何かあったかな。

 魔石モーターがあるのなら、ドローンも良いかもな。

 ただ、この世界のゴーレムは有線操縦なんだよな。


 ドローンを作るには無線でないと。

 俺なら作れるけどな。


「作業するなら片腕だけのゴーレムも良いかも。操縦が楽になる」

「なるほど。メモしておきましょう」


「車型なら車輪は歯車が良いかもな」

「確かにそれなら、小さな段差なら乗り越えられます。馬車だとガタガタして乗り心地が悪くて採用できない案ですね」

「蛇型なんてどうでしょうか」



 前世でも蛇型のロボットはあった。

 狭い隙間なんかに入れる。

 おお、狭い隙間と言えばファイバースコープがあったな。


「カリーナ、ありだね。ただ開発は大変そうだけど。それと狭い隙間で思い出したんだが、屈折率の違う二つの透明な物質で芯と周りを作ると、端の光景が端に映る。曲がりくねってもだ」

「それは画期的ですね」

「ただそれを作るとしたら細い物を何本も束ねないといけない」

「魔法なら再現できるかも知れませんね」


硝子繊維(グラスファイバー)の魔法か」

「やってみますわね。硝子繊維(グラスファイバー)


 カリーナが魔法を行使する。

 うん、成功したみたいだ。


 集積回路も魔法で作れればな。

 ただグラスファイバーの一本一本は太い。

 髪の毛の細さは流石に無理か。

 今後の技術革新が求められるところだ。


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