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魔力操作無双~魔法が使えないで虐げられていた俺は、魔力を体内でひたすらグルグルしてたら、ざまぁしてました~  作者: 喰寝丸太


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第79話 マフィア

 分身ナンバー1の映像と音声。


「牢獄にいるマフィアのボスの手助けをしたら、傘下に入っても良いと言っているのか」


 ワイズベルはまた懲りずに悪だくみか。


「はい、とりあえずは減刑嘆願書を出しますか」

「マフィアのボスの減刑嘆願書なんて誰も書かないな。よし、賢者の塔の金を使い、ボスの名前で寄付しよう。そうすれば良い人だと思われて、書いてくれる人がでるはずだ」

「良い作戦だと思います。減刑嘆願書を署名する場所には寄付の功績を大々的に張り出しましょう」

「任せた」


 減刑嘆願書ね。

 まあ、寄付は良い事だけども、その目的がマフィアのボスを助けるためか。

 なんというかグレーゾーンだな。


 減刑嘆願書の署名場所に行ってみた。

 賢者の塔がやっている露店が並んでいた。

 ただで食わせて、署名させるらしい。


 蝶々部隊が、マフィアのボスのいる牢獄を突き止めたので、そこに分身ナンバー1を行かせた。


「ボス、減刑嘆願の活動しているらしいですぜ」

「おう、ありがいことだ。ことが成ったら、お礼に賢者の塔という組織は内側から貪り食ってやろう」


「へい、所詮学生のお遊びの組織。あっしらに掛かればちょろいもんですぜ」

「警戒が厳重な牢から移されたら脱獄の手配を整えるぞ」


「分かってまさぁ」


 ワイズベルは利用するつもりで利用されちゃうかもな。

 マフィアのボスの脱獄は俺が許さないけど。

 そしてその罪をワイズベルに着せてやろう。


 マフィアと賢者の塔の抗争が始まるに違いない。

 再び、ワイズベルの所。


「減刑嘆願書は確実に増えてきているな」


 ワイズベルが分厚く積まれた減刑嘆願書を見て悦に入っている。


「大丈夫ですか?」

「何が?」


「マフィアのボスは信用できますかね?」

「信用できないさ。警戒の薄い牢へ移ったら、ボスを毒殺するよ。罪はファントムに被ってもらう」


「そうすればマフィアはファントムと敵対しますね」

「そうなるだろうな」


 おう、俺と同じようなことを考えている。

 だが、ワイズベルは情報が洩れていることを知らない。

 この格差が埋まらない限りワイズベルは俺に勝てないな。


 分身ナンバー1がサマンサ先生の研究室にお邪魔する。


「ファントムかも知れないけど、巨大魔石を作ったのはあなたでしょう」

「まあね。そんなところ」


「口止め料が欲しいなって言ってみたりして」

「いくら欲しい?」

「金貨1000枚。研究にはお金が掛かるの」

「いや、3000枚ぐらい言えよ」


「いいの?」

「ああ、儲けたからな。ちなみに今の研究テーマは?」

「隷属魔法」


 隷属魔法は、別名奴隷魔法。

 契約魔法の亜種だ。


「ええと、具体的には」

「モンスターをテイムしたいの」

「無理だろ。隷属魔法は互いが納得してないと掛からない」

「知っているわ」


 モンスターが奴隷になることを承諾するはずがない。

 人間の奴隷だって騙されたとかそういう感情があると失敗する。

 拷問して隷属魔法に掛かったという話も聞いたことがない。


「傷付いて保護したモンスターに、隷属魔法を掛けてテイムしたって話は聞いたことがある」

「それも知っている。中立状態のモンスターをテイムしたいの」


 洗脳魔法でも使えば可能かも知れないが、洗脳魔法は禁忌魔法だ。


「モンスターを生きたまま捕まえるのに金が掛かると言ったところか」

「ええ。長い時間飼えば、隷属魔法が掛かるかもと思っているのよ」


 気の長い話だ。

 モンスターは人間を狭い所に閉じ込めている悪い奴ぐらいにしか思わないだろうから、望みは薄いな。

 騎獣にするとしても、飛ぶ座席より遅いだろう。

 要らないな。


 テイムしたモンスターより、分身の(デス)攻撃の方が確実に強い。

 ますます要らないな。


「サマンサ先生、テイムよりゴーレム技術に方向転換したらどうですか」

「くっ、パトロンの意向に逆らえない。ゴーレム技術も確かに興味があるけど」

「魔法って魔力が染み込んだ触媒があると制御できるんでしたよね」


 魔力で起こした炎とかを球にして打ち出せるのは、炎が触媒になっているからだ。


「ええ」


「ゴーレムの関節に魔石を埋め込んで使いませんか」

「関節だと真球みたいな形状じゃないと。どこにそんな都合のいい形の魔石が」

「忘れたんですか。巨大魔石を作ったのを」


「でもそうすると。巨大魔石が天然物じゃないとばれるけど」

「削ったことにしたらいいんですよ。魔石は石よりは柔らかいですよね。砂をヤスリ魔法にして削ったことにすれば良い」

「ありですね」


 魔石エンジンを作ろうか。

 魔石製のピストンを魔力で動かす。

 結構良いかも知れないな。

 さらっと魔石エンジンの設計図を描いた。


「えっ、これ何? シンプルだけど洗練されている」

「魔石エンジンだよ。上下運動が回転に変わる」

「でも、魔石で円盤を作って回転運動した方が良いのでは」

「くっ、時代は魔石モーターか」


 巨大魔石ありきでこれらの魔道具は成り立っている。

 巨大魔石を持っているモンスターがいないと判ると大変だな。

 試しに魔石を切ったり削ったりのデモンストレーションを見せるべきだな。


 サマンサ先生に魔石加工の魔法開発を頼んだ。

 水を含んだ砂を思い通りに動かすのは土魔法と水魔法の応用で簡単らしい。


 巨大魔石をサマンサ先生の所に何個か収めた。

 これからは、魔石を加工して魔道具いや、魔機械を作り出す時代だ。


 ちなみに、魔力エンジンは、爆発するタイプになった。

 魔石のピストンが爆発を発生させて動かす。

 自動車ができるのも間もなくだろう。


 俺は邸宅に引きこもりせっせと色々な形状の魔石を作った。

 加工技術があるのでサイズが合わない時は削って微調整するらしい。


 加工技術をサマンサ先生に頼んで正解だったな。

 いちいちリテイクが来てたら切れるところだ。


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