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魔力操作無双~魔法が使えないで虐げられていた俺は、魔力を体内でひたすらグルグルしてたら、ざまぁしてました~  作者: 喰寝丸太


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第35話 お買い物デート

 分身ナンバー3がカリーナとお買い物デート。

 カリーナの家へ行くと広い部屋に通された。

 お茶が出されたが、魔力結晶は飲み食いできない。

 もちろん、胃袋みたいな空間を作って流し込むことは可能だが。

 おそらく、それをやるとチャプンチャップンと歩くたびに音がすることになる。


 綿を詰めた空間を作っておくべきだな。

 うん、次はそうしよう。


「やあ、カリーナ」


 カリーナが現れたので気安く挨拶する。


「あなたどなたですか? みんなの目は誤魔化されても私は騙されませんわよ」

「ばれちゃうのか。自信あったのにな。分身だよ。その証拠にポチを操ってみせる」


 カリーナの脇にいる魔力結晶の子狼を操る。


「本当みたいですね。少し見損ないましたわ。デートに分身を差し向けてくるなんて」


 この展開は不味い。

 俺は飛ぶ座席に飛び乗って、カリーナのいる家に向かった。

 所要時間2分。


「やあ」


 俺の本体は手を上げて現れた。


「今度は本物ですわね」

「驚かせようと思ったんだよ。こうやってネタばらしするためにさ」

「怪しいですわね」


 ジト目で見られてしまった。


「はははっ」

「まあ良いですわ。これからは私と会う時は、本人で会って下さいませ」

「約束するよ。ところでどうして分かった?」

「目線です。いつもは私を見つめていらっしゃるのに他の場所を見てましたから」


 ああ、映像を投影しているから、目線までは考えてない。

 分身の目線は正面を常に向いているだけだからな。


 細かい所が人間と違うのは仕方ない。

 本体の映像を映しているから瞬きはするんだけどな。


「参ったな」

「今日は罰としてデートの間は手を繋いで下さいませ」


 カリーナとしては積極的だな。

 意趣返しに恋人繋ぎをしてやった。


「どうだ」

「良いです。画期的な手のつなぎ方。これはライド様が考案なさったのですか?」

「まあね」

「まさか他の女性で試したのではないでしょうね」

「生れてからしてないよ」


 転生してからしてない。

 前世ではしたけど。


 俺達の周りは護衛チームが固める。

 何もないと良いのだが。


 店を冷かして歩き、ちょっと休もうかと思った時に煙玉が投げ込まれた。

 変換器(コンバーター)で解毒魔術を発動する。

 全員に効果が及ぶようにした。


 そして、矢が打ち込まれる。


 流体把握(フルイドグラスプ)に死角なし。

 魔力結晶の盾が矢を防いだ。


 カリーナと俺は家の壁際に誘導される。

 矢の打ち込まれた死角に入った。

 だが、家の壁から槍が突き出た。


 流体把握(フルイドグラスプ)に死角なし。

 魔力結晶の盾が槍を防いだ。


 デートの最中に無粋な奴らだ。

 無限死(インフィニティデス)、矢を打ち込んだ辺りを高濃度の魔力で満たした。


 護衛が死角から出るが矢に狙撃はされなかった。

 大当たりだったらしい。


 服屋に行く。

 試着室の所を流体把握(フルイドグラスプ)で調べると、ひとをさらうための仕掛けらしき物があった。


「店員、この店は人さらいの店か?」

「なっ、何を」

「試着室の仕掛けをどう説明する?」

「くっ」


 店員全員が短剣を抜いた。


(デス)


 店員は喉を掻き毟って死んだ。

 懲りない奴らだ。


「後でこの店を守備兵に報告しておきます」


 護衛チームのリーダーがそう言った。


「そうだな、まだ死んでない関係者がいるかも知れないからな。カリーナ、迷惑料にこの店の商品で好きなのがあったら貰っておけ」

「慰謝料は貰わないとですね」


 カリーナは案外と根に持つんだな。

 護衛チームの半数が持てるだけの服を持たされた。

 まあ、貴族に逆らうということはそういうことだ。

 もっとも、あの店はオーナーもきっと堅気じゃないと思う。


 喫茶店で一息入れる。

 毒が怖いな。


「おい、今回だけは持ち込みに目をつぶれ」


 俺は店員に金貨を投げた。


「はひっ、お貴族様、どうぞ好きな物をお食べ下さい」


 ファントムが現れ、菓子とお茶を用意する。

 護衛チームに緊張が走る。

 ファントムがいるのに気が付かなかったからだな。

 だが給仕しているのを見て、言葉を飲み込んだようだ。

 文句を言ったら、見抜けない無能めと言われるからだ。


 文句を言っても怒らないさ。

 護衛チームが相手をするのはチンピラみたいな奴。

 殺すのなら俺がいれば問題ない。


 役割分担が違う。


「デートはどう?」

「ええ、満喫できましたわ。これで後1年間は大丈夫です」

「充填できたようでなにより」


 ファントムが姿を消した。

 あれっ、隠蔽(ハイド)魔法を使っているのが二人いる。

 どっちがファントムなのかは長年というほどではないが付き合いで知っている。


(デス)

「きゃあ」


 現れた死んでいる殺し屋を見て客が悲鳴を上げる。


「迷惑料だとっておけ。今日は俺のおごりだ」


 俺は事態が飲み込めないでいる店員に金貨を投げた。


「はひっ、守備兵には連絡しておきましゅ」

「おう、対応の良い店だ。贔屓にさせてもらう」


 まったく、デートもおちおちできないな。

 まあ仕方ないけど。

 そのうち貴族も出費が嵩んで考えるだろう。


 殺し屋は前金が原則だからな。

 今まで、かなり金をどぶに捨てただろう。

 諦めてくれないかな。


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