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両家の顔合わせ、初めて感じた違和感

 両家の顔合わせは、東京のレストランで行われた。私の両親は、有名菓子店で購入し丁寧に包まれた手土産を2箱つ、手渡し用に整った紙袋に入れて夫の両親に贈った。一方、夫の両親は、学生が自宅に買ってくるような簡単な手土産1箱を、ボロボロの紙袋に入れたまま私の両親に手渡した。初対面の相手、かつ結婚相手の両親に、子どもが修学旅行で買ってくるようなお土産とボロボロの紙袋。私は、少し唖然としてしまった。その時は、夫の両親は少しがさつなところがあるのかもしれない、という印象を持ったくらいだった。両家の顔合わせ食事会は、当たり障りのない話で無事に終わった。結婚式は、私の地元である九州の由緒ある神社であげることになり、結婚式に向けて夫と二人、慌ただしく準備を進めていた。

 新型コロナ禍であったため、結婚式は両家の両親と兄弟姉妹の家族のみを招待し、こじんまりと挙げることにした。夫の両親や姉家族(姉家族は既に結婚しており、小学生の子どもが2人いた)には、九州まで足を運んでもらう必要があるので、交通費やホテル代等は全て夫と私で負担することにした。私の感覚では、交通費やホテル代は結婚式に来るために出してもらうのだから、結婚式の前日に宿泊し、翌日首都圏に戻るのが親族の行動だと考えていた。しかし、夫の姉家族は九州旅行ができると結婚式の2日前に入り、結婚式の後も、私に地元で美味しい和菓子屋を教えてほしいと言ってきて、1日家族旅行をしてから帰京した(もちろん、ホテル代と交通費は夫と私が負担)。また、夫の両親は、結婚式の会場近くで一番高い高級ホテルを指定してきた。

 結婚式で一番大きかった出費は、夫の両親と姉家族のホテル代、交通費だった。結婚後には何かとお金がかかるからと着物や自分を着飾るものは価格を最低限に抑え、両家の両親や兄弟姉妹への手土産と食事だけはと、そこにお金をかけていたのに、それ以上の出費が夫の親族の旅費としてかかってしまったのだ。遠くから九州まで足を運んでくれてるんだから仕方ない、と考えたが、少し違和感を覚えた。もちろん、夫の両親や姉家族からは、ホテル代と交通費を負担してくれてありがとうの一言もなく、九州まで来てあげてるんだから当たり前でしょうという態度だった。夫は浪費家ではなく倹約家で、私のために何かと労力をかけてくれ、他人への敬意もきちんと払える人ったので、夫の性格と義母や夫の姉の性格との違いに戸惑い、これから先、上手くやっていけるのか不安を感じた最初の出来事であった。

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