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夫との出会い、新型コロナ禍での結婚

 私と夫との出会いは、マッチングアプリだった。私は、30代後半まで一人旅や海外駐在、仕事における夢の実現等、自分の人生においてやり遂げたいと思うことが沢山あり、勉強や仕事で週末がつぶれても苦にならなかった。周囲の友人は20代から30代前半にかけて結婚し出産していたが、人は人、自分は自分のペースで人生を進めれば良いと割り切り、あまり気にしていなかった。独身時代、結婚し出産した友人とも交流があったが、結婚や出産に対して全く焦ることなく、いつか自分もやりたいことがひと段落したら、結婚し出産し、幸せな家庭を築きたいなとぼんやり考える程度であった。

 バックパックを背負って海外一人旅、仕事を通して海外駐在や夢の実現等、やり遂げたいと思っていた頃がひと段落した35歳頃、そろそろ結婚のことも考えないといけないと重い腰をあげ、婚活を開始した。結婚相談所に話を聴いてみたり、友人の紹介を受けたり、婚活パーティに参加してみたり等、とりあえず色々試してみたが、30代後半の女性を結婚相手の候補として考えてくれる独身男性は少なく(大半の婚活男性は、自分の子孫を残すことが大前提なのか、20代~30代前半の女性にターゲットを絞っていた)、疲れてしまった。自分のペースでのんびりやろうと思い、婚活目的のマッチングアプリに登録。結婚相談所や婚活パーティに比べたら、登録者数も全然多いし日本全国だけじゃなく海外在住の人もいるし、価値観の合う人に出会えるかもしれないと期待した。実際、海外好きや海外駐在経験者等、自分との設定のある人と多数知り合うことができ、複数人とメッセージのやり取りや食事もできた。ただ、当時の私は仕事第一優先で自分の人生を過ごしていたため、メッセージの返信が遅いだけでやり取りが止まってしまう人、仕事に打ち込む女性だと結婚後の人生が描けないと去っていく人等、単に友達止まりになってしまう人が大半だった。

 日本社会において、仕事を頑張る女性はここまで婚活男性に人気がないのか。でも結婚って何?男性は結婚後に家族を養わないとダメだからと相手選びに慎重になり、結婚に対してデメリットを考えてしまう人が多く、いざ結婚となったら足踏みすると言う。しかし、今の時代は女性が正社員として当たり前に働く時代。出産や子育てを理由に、女性の方はキャリアを一旦ストップ、または断念しないといけないとすれば、むしろ女性の方が結婚によるデメリットが大きいのでは?と疑問に感じた。私自身、何となく結婚すること(=イコール)社会的責任を果たしている、結婚して孫の顔を見せること=親孝行、と伝統的な日本の考え方が潜在的に刷り込まれていたが、いざ婚活して冷静に分析すると、無理して結婚しなくても良いのではないか、と考えるようになった。しばらく婚活はやめようと、アプリ全く使わず放置して、次の目標に向かって仕事に集中していた頃、だいぶ前にマッチングしていた夫からメッセージが届いた。夫は4つ年上で、私と同じく結婚歴なし、仕事人間で休みの日も仕事に打ち込むタイプで、海外駐在経験があり、日本を離れていた時期もほとんど同じだった(滞在国は違ったが)。また友達止まりで終わるかもしれないけど、共通点も多いし、話だけでもしてみるかと軽い気持ちでメッセージのやり取りをはじめた。お互い仕事に打ち込むタイプだったので、メッセージやり取りの頻度は少なく、それが私にとってはちょうど良かった。週に一回程度の世間話的なメッセージをやり取りしているうちに、中国で新型コロナが発生。日本にもすぐ押し寄せてきて、緊急事態宣言が発動される事態となった。結局、夫とは会わないまま数カ月間、メッセージのやり取りだけ続いたが、緊急事態宣言が解除された後、一緒にランチに行くことになった。

 第一印象の夫は、オシャレでもイケメンでもなく、見た目も地味だが、真面目で親切で優しそうな雰囲気。(私自身もオシャレではなく美女でもないので)一緒にいて気を遣わなくていいな、楽だなと思った。何回か会ううちに、夫から付き合わないかと言われ、付き合うことになった。当時、夫は実家暮らしで私は一人暮らし。新型コロナ禍なので夫の実家に遊びに行くことはせず、外で会うか、私の家でのんびり過ごすことが多かった。夫の両親や兄弟姉妹に会うことはなく、夫から間接的に話を聴く程度であった。付き合ってから半年くらいして結婚の話が出始め、一年後に結婚することになった。結婚するとなれば当然、両家の親にも挨拶にいかなければならない。夫の実家は首都圏ですぐ会える距離にあり、私の実家は九州だった。新型コロナ禍だったので、夫の実家には直接挨拶に行くが、私の両親にはオンラインで挨拶してもらうことにした。

 夫の実家には、手土産(和菓子)を持って挨拶に行った。挨拶に行った時はケーキを用意してくれており、1時間程の滞在時間だったが、自分の両親と何ら変わらない普通のご両親といった感じで、何も違和感を感じなかった。夫から私の両親へのオンライン挨拶も、無事に終わった。結婚式の日取りや場所が決まり、その前に両家の顔合わせをすることになり、私の両親が東京に来ることになった。

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