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⭐︎おまけ⭐︎

 ⭐︎おまけ①ネズミたちの真相⭐︎



 見送っていたはずのネズミたちが舞踏会場にいた理由


挿絵(By みてみん)


 こうしてネズミたちは舞踏会場にいたのでした⭐︎





 ーーーーー


 ⭐︎おまけ②我輩はにゃこである⭐︎



 我輩はにゃこである。

 名前はまだにゃい。


 にゃぜなら我輩は野良にゃこだからだ。


 この国の第一王子のレンは我輩を見ると目を細める。

 我輩は男にゃので断じてキュンときたりはしにゃい。

 しにゃいのだが、思わず喉をゴロゴロと鳴らしてしまうのは許して欲しい。


 あ、噂をすれば、あれはレンとそのお気に入りじゃにゃーか。

 風の噂で結婚したと聞いた。というか、町じゃあその噂で持ちきりだったんにゃ。


「レン様、あの猫さんはレン様のお友達では?」

「ああ、そうだ。おーい!」


 手をあげられちゃ、行かにゃいわけにもいかにぇーな。

 我輩は塀の上からレンの足元にストンと降りる。


 《おみゃー、結婚したんだってにゃ》

「ああ、紹介しよう。妻の……ヴェリシアだ」


 にゃんでそこでおみゃーは照れているにょか。


「こんにちは。よろしくね」

 《シクヨロにゃ、おじょーちゃん》

「ふふっ、しゃれた猫さんね」

 《よしてくれ、照れるにゃ》


 我輩たちは少しだけ話をした。

 レンは「散歩中に邪魔したな」とお気に入りと一緒に去っていく。

 その後ろ姿は、イチャイチャと音が出てきそうだったにゃ。


 レンが幸せににゃったようで良かった。

 本心にゃ。

 本心にゃのだが……


 ──今日は、撫でて……くれにゃかった──


 べ、別に撫でて欲しいにゃんて思ってにゃい!

 にゃいけど……レンはもう、我輩などに興味は──


「待ってくれ!」

 《?!》


 にゃぜかレン戻ってきた。お気に入りをその場に残したまま。


「来いっ」


 レンが手を広げて、我輩は、我輩は……!


 《レン〜ッ》

「よしよし」

 《ゴロゴロゴロゴロッ》

「また、会いに来る」

 《ほ、本当か〜?!》

「もちろんだ。友達、だからな」


 そう言うと、レンはひとしきり我輩を撫でて行ってしまった。

 我輩に、会いに来てくれていたにょか。


 二人はイチャイチャ帰っていったが、我輩はもう、ちっとも気ににゃらにゃかった。




ーーーーーーーーー



おまけ③ レンドール視点


「俺と同じ女の子がいる?」


 チチチッと窓の向こうから、歌うような声がした。

 覗いてみるとそこには青い鳥がいて、彼女は自分をセラフィーナと名乗った。

 名前があるということは、ペットとして飼われているのかもしれない。

 人間がつける以外、彼ら彼女らに普通名前はないのだから。


 そのセラフィーナが、俺と同じように“ 動物の言葉がわかる少女がいる”、と教えてくれた。

 当時の俺は十四歳だった。


 俺は生まれた時から動物たちの声が聞こえていて、それが普通だと七歳くらいまでは思っていた。

 しかし動物たちと話す俺を見る目や、周りの反応はさまざまで。


 微笑ましいと見守ってくれる者。

 気持ちが悪いと眉を顰める者。

 頭がおかしいと陰で嗤う者。


 いろんな者たちがいたが、母上に『本当に動物と話せるんだ』と訴えると悲しい顔をされたため、もう人前では動物たちと話さなくなった。

 第一王子として生まれたからには、それなりの振る舞いを求められる。そのために必要な対応だった。


 だけど、俺と同じ能力者がいる。しかも女の子。

 いつかその子に会いたい。

 俺の心は、会ったこともないその女の子で満たされていった。




 ──




「どうしたんですか、レン様。嬉しそうな顔をして」


 ヴェシィが不思議そうに、でも嬉しそうに顔を上げた。

 ニヤついてしまっていたかもしれないと、俺は顔を整える。


「いや、俺はヴェシィに会えて幸せ者だと思っていただけだ」


 俺の言葉に、少し驚いたように目を広げたあと、ヴェシィはにっこりと笑ってくれて。

 その笑顔に胸が熱くなる。


《俺もヴェシィに出会えて幸せもんだぞー!》

《ぼくもレンたちに会えて幸せだー》


 一緒におしゃべりしていたネズミたちが、チューチューとヴェシィの掌で両手を上げている。


「ふふっ。私もみんなに出会えて、幸せ者だわ」


 その笑顔が俺だけに向けられたものじゃないとわかり、俺は二匹のネズミをヴェシィの手から追い出した。


《ずるいぞー》

《ずるいよー!》

「ずるくない」


 俺はそういうと、ヴェシィの唇をそっと奪った。

 少し距離を取ると、ヴェシィの顔は薔薇のように赤くなっている。


「誰と出会えて幸せだって?」


 俺の問いに、ヴェシィは。


「レン様、です……」


 顔を赤らめたまま答えてくれた。

 ずるいずるいというネズミたちに向ける、ヴェシィの困った顔。

 それもまた、いい。


 ヴェシィに出会えて本当に良かった。

 もちろん、大切な友人たち(・・・・)にも。


 俺は二匹のネズミたちに優しく触れる。


「もう、レン様ったら……動物と戯れる時はとっても甘い顔をしているから、嫉妬してしまいます」

「……そうか?」

「そうです」


 少しむくれた顔も可愛くて。


「すまない。だが愛しているのは、ヴェシィ一人だ」


 そう言うと、俺はもう一度ヴェシィにキスを施した。



★★★★★評価をいつもありがとうございます♪

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サビーナ

▼ 代表作 ▼


異世界恋愛 日間3位作品


若破棄
イラスト/志茂塚 ゆりさん

若い頃に婚約破棄されたけど、不惑の年になってようやく幸せになれそうです。
この国の王が結婚した、その時には……
侯爵令嬢のユリアーナは、第一王子のディートフリートと十歳で婚約した。
政略ではあったが、二人はお互いを愛しみあって成長する。
しかし、ユリアーナの父親が謎の死を遂げ、横領の罪を着せられてしまった。
犯罪者の娘にされたユリアーナ。
王族に犯罪者の身内を迎え入れるわけにはいかず、ディートフリートは婚約破棄せねばならなくなったのだった。

王都を追放されたユリアーナは、『待っていてほしい』というディートフリートの言葉を胸に、国境沿いで働き続けるのだった。

キーワード: 身分差 婚約破棄 ラブラブ 全方位ハッピーエンド 純愛 一途 切ない 王子 長岡4月放出検索タグ ワケアリ不惑女の新恋 長岡更紗おすすめ作品


日間総合短編1位作品
▼ざまぁされた王子は反省します!▼

ポンコツ王子
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ざまぁされたポンコツ王子は、真実の愛を見つけられるか。
真実の愛だなんて、よく軽々しく言えたもんだ
エレシアに「真実の愛を見つけた」と、婚約破棄を言い渡した第一王子のクラッティ。
しかし父王の怒りを買ったクラッティは、紛争の前線へと平騎士として送り出され、愛したはずの女性にも逃げられてしまう。
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ルナリーは聖女の力を使って命を削り、時間を巻き戻すのだ。
二人の護衛騎士の命を助けるために、何度も、何度も。

「もう、時間を巻き戻さないでください」
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第五王子
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婿に来るはずだった第五王子と婚約破棄します! その後にお見合いさせられた副騎士団長と結婚することになりましたが、溺愛されて幸せです。
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急いで帰ろうとしていたら、馬車が壊れて踏んだり蹴ったり。
そんなとき、通りがかった騎士様が優しく助けてくださったの。なのに私ったらろくにお礼も言えず、お名前も聞けなかった。いつかお会いできればいいのだけれど。

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王命でいやいやお見合いされているのかと思っていたら、ベネディクトさんたっての願いだったって、それ本当ですか?
どうして私のところに? うちは驚くほどの貧乏領地ですよ!

これは、そんな私がベネディクトさんに溺愛されて、幸せになるまでのお話。
キーワード:R15 残酷な描写あり 聖女 騎士 タイムリープ 魔女 騎士コンビと恋愛企画
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また来てね
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↑二人をタッチすると?!↑
― 新着の感想 ―
[良い点] シンデレラの様なGOOD ENDですね! 見てて良かったです!
[良い点] どっちも可愛い!(*´艸`*)
[良い点] ネズミ視点も猫視点も可愛い……!! 癒されました♪
感想一覧
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