第二十一話 LV.100
ブックマークが100を越えました!
タイトルもLV100なのが、何だかいいですね。
エンシェントドラゴンは飛び上がると、〈氷槍〉を雨のように落として攻撃してきた。
「厄介だな……ま、これでいいかな。〈炎槍〉×百!」
俺は降り注ぐ〈氷槍〉を〈炎槍〉で迎え撃った。
大半は相殺出来たが、一部は〈炎槍〉に当たらなかったことで俺のところに落ちてきた。だが、それらは白輝の剣で切り刻んだ。
「じゃ、俺も飛ぶか。〈風飛行〉」
俺は上を飛ぶエンシェントドラゴンに近づく為に〈風飛行〉で飛ぶと、エンシェントドラゴンに突っ込んだ。
「グルアアア!!!」
エンシェントドラゴンは再び咆哮を上げると、〈火矢〉を大量に撃ってきた。
ここで〈炎槍〉を撃たないあたり、魔力がもう残っていないようだ。一方俺はまだ〈風之龍息吹〉を一発撃つ余裕があるので、この調子なら勝つことが出来そうだ。
「じゃ、これでどうだ!〈風之龍息吹〉!」
俺はエンシェントドラゴンとの距離が二十メートルを切ったところで〈風之龍息吹〉を撃った。
〈風之龍息吹〉は〈火矢〉を飲み込むと、そのままエンシェントドラゴンに突っ込んだ。
「グギャアア!!」
エンシェントドラゴンは今の攻撃でかなりのダメージを受けたようで、そのまま地面にふらふらと下りた。
「くっ流石にこれ以上魔法を使うのは厳しそうだな」
最大火力の魔法を二発使い、〈炎槍〉も百発撃ったので、今の俺は魔力がほとんど残っていなかった。
「じゃ、あとは剣で倒すか」
俺はそう言うと、地面に下りたエンシェントドラゴンに突っ込んだ。エンシェントドラゴンはそんな俺をにらみつけると咆哮を上げた。
「グ……グルア!!」
エンシェントドラゴンはすでに満身創痍だが、それでも態勢を立て直すと、俺に大きく口を開けながら突進してきた。だが、さっきと比べると明らかにスピードが遅くなっている。
「よし、死ね!」
俺はそう言い放つと、〈光白剣〉使った。そして、エンシェントドラゴンの突進をギリギリで避け、首元で白輝の剣を振った。
肉を立つ感触と共に横からうめき声がした。だが、「ドサッ」という音とともに聞こえなくなった。
横を見ると胴体と首が泣き別れになっているエンシェントドラゴンがいた。そして、エンシェントドラゴンは直ぐに塵となって消滅した。
「よし、勝った!」
俺はガッツポーズをしながら叫び、喜んだ。
その後、しばらくの間余韻に浸ってからエンシェントドラゴンの魔石を回収すると、その場に座り込んだ。
「さて……俺もLVが100になってるかな?」
俺は合格発表間近の高校生のような祈りをしながらステータスを見た。
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名前 ユート・アラキ 不老人族 LV.100
体力 79100/86100
魔力 91500/119800
攻撃 84200
防護 76900
俊敏性 92200
スキル
・鑑定LV.MAX
・言語翻訳LV.MAX
・身体強化LV.MAX
・剣術LV.MAX
・アイテムボックスLV.MAX
・気配隠蔽LV.6
・気配察知LV.7
・魔法合成LV.MAX
魔法
・火属性
・水属性
・風属性
・土属性
・光属性
・闇属性
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「――へ?」
俺はステータスを見て、思わず気の抜けた声を出してしまった。
自分の目がおかしくなったのではないかと思い、一度目をこすってからまた見たが、ステータスは変わらなかった。
「……ステータスは上がりすぎだし、何かスキルも増えてるし、魔法を増えてるし……」
俺はめちゃくちゃ混乱したが、十分ほどで落ち着くことが出来た。
「ま、まあ〈気配隠蔽〉と〈気配察知〉はどっちも便利だよな……」
気配を隠すことが出来れば神の涙に見つかる可能性がかなり減る。更に、気配を探ることが出来れ相手は俺のことを視認しているけど俺はしていないという状況をかなり減らすことが出来る。これはかなりありがたかった。
だが、俺が何より嬉しかったのは――
「〈魔法合成〉か……これ欲しかったんだよな……」
ヒュドラが使っていた毒属性はかなり強力だった。そういうのが使えるようになると言われれば、喜ぶのも無理はないのだ。
「……てか〈魔法合成〉って具体的にはどのような魔法が使えるんだろ?」
そう思いながら俺はステータスにある〈魔法合成〉のところを詳しく見た。すると、
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魔法合成
複数の属性の魔法を組み合わせることで新たな属性を作ることが出来る。
作れる属性はスキルLVが上がるほど増える。
LV.1 光属性+風属性=付与属性
LV.3 光属性+水属性=毒属性
LV.MAX 水属性+風属性=雷属性
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と表示された。
「なるほど……てかこれはスキルLVが4……5がMAXなのか?」
二つのスキルはLV.10がMAXだったので少し驚いた。まあ、10がMAXだなんてルールは誰も決めていない。
「さて、この三つと闇属性の魔法を試してみようかな?」
そう思った時、部屋の中央が白く光り輝いた。
「な、なんだ!?」
白い光はどんどん強くなっていき、俺は思わず目を閉じた。
「……そろそろ大丈夫か?」
瞼から透ける光が弱くなってきたことで、俺はゆっくりと眼を開いた。
すると、そこにいたのは――
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