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第五十一話 素晴らしい土下座…百点

「お、予定より早く着いたな」


 昼食を食べ終わってから三十分ほどでトリスに着くことが出来た。


「じゃあ、早速図書館に行こうかな……で、図書館ってどこだ?」


 図書館はないが冒険者ギルドならすぐそこにある。そこで図書館の場所を聞いて、ついでに面白そうな依頼がないか見ておくとしよう。




「うーん……やっぱり常設の依頼しか良さそうなのはないな……」


 いい依頼は既に他の冒険者たちに取られた後だった。ただ、常設の依頼にはまだ会ったことのない魔物の討伐依頼があった。


森猪(フォレストボア)討伐、一頭六千セル、討伐証明部位牙二つ、Dランク冒険者以上、トリスの森全域……これにしようかな」


 面白そうな依頼を見つけることは出来た。あとは図書館の場所を聞いておこう……と思ったら掲示板の上にこの街の地図があった。


「え?あんなの他の街にあったっけ?」


 掲示板の上なんて見たことないので、俺は地図があることを知らなかった。

 実は街の地図はどの街の冒険者ギルドにもあるのだが俺はここに来るまで一切見てこなかったのだ。


「じゃ、図書館に行ってからその実践も兼ねて森に行くとするか」


 これからのプランを立てた俺は掲示板から離れようとした。ただ、その時にお約束の()()が来た。


「おい!邪魔だ!」


 後ろにいた男冒険者二人組がそう言うと、片方がいきなり殴りかかってきた。ただ、ここまでステータスが上がっている俺からしてみればその動きはあまりにも遅かった。

 俺は男の手首をつかむと「ゴキッ」とやって手首の骨を折った。昔だったら避けて説教とかしていたかもだけど俺はもう学んでいる。「やつらは言葉ではダメだ。力で何とかするしか解決策はないのだ」と……


「ちっ何しやがる!」


 ほら、やっぱり反省していない。まあ、これ以上戦う理由もないので腹パンで気絶させといた。


「お、おい…」


 もう一人の男は完全に怯えていた。まあ、こっちは

 俺に手を出していないから俺も手は出さない。ただ、口は出されたのでこっちも口を出しておこう。


「あなたも俺を殴りますか?」


 俺はにこやかば表情を浮かべながら聞いてみた。


「い、いえ……すいませんでした!!」


 そう言うと男は目の前で土下座をした。ここまで素晴らしい土下座は見たことがない。あまりの美しさに俺は一瞬ボーっとしてしまった。

 その土下座には俺も許してあげないといけないと思わせるオーラが溢れ出ていた。


「分かった。ただ、今後は相手が誰であろうと優しくしてね」


「わ、分かりました!ボス!」


「お、おう……」


 俺は素晴らしい土下座に免じてもう片方の男の手首を〈回復(ヒール)〉で治してあげた。その後、意識を取り戻した男も素晴らしい土下座をした。その為ここでのことはなかったことにしてあげた。


 この出来事から数年後、この街には新人冒険者に優しく、時に厳しく指導し、十人以上の人をAランク冒険者に育て上げた二人のAランク冒険者がいると話題になったのだという…






「ここが図書館か……」


 外装は図書館…と言うよりは前の世界で海外にあった有名な博物館のようだ。

 中に入ると目の前に大きなエントランスホールがあり、一階から四階までがになって吹き抜けいた。そして、どの階にも本棚に本がびっしりと並んでいた。


 俺は入ってすぐ横にある受付で冒険者カードを見せてから奥へ向かった。


「さてと……あの本は……そこにあるのか」


 一階にある館内案内図でジャンル別で本を探すことが出来た。

 俺が見るつもりだったのは魔法と武術についての本で、魔法は二階の階段を上ってすぐの所、武術は三階の奥の方にあるとのことだ。


「まずは魔法にしようかな?」


 魔法を活用したいい戦い方がないか知りたい俺はまず二階へ向かった。


「へぇ……魔法についてと言っても色々あるのか……」


 魔法についての本の中でも更にジャンル別に分けられており、火、水、風、土、光、その他という感じで分けられていた。


「取りあえず一通り読んでおこうかな?」


 俺は上級者向けのを各属性一冊ずつ手に取った。その後、ふとその他のジャンルをチラ見してみると、気になる本があったのでそれも手に取った。

 因みに最初は初級か中級のどちらかにしようと思っていたのだが、初級は詠唱のコツとか魔法の種類とかしか書かれていなかった。詠唱はしないのでこの本にはしなかった。中級は無詠唱のコツが主に書かれてあった。上級でようやく詠唱が前提のものが一部書かれるようになったのでそれにしたのである。あと、上級でも初級や中級で書かれていたことのうち、重要な点はしっかり書かれていたことも上級のみを選んだ理由である。

 決して見栄を張ったわけではない……ホントだぞ?


 俺は六冊の本の束を近くにあった机の上に置いて、椅子に座った。


「じゃあ読むか」


 俺はこれらの本に書かれていることを大学受験の勉強並に集中して読むことにした。

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たまには小話でも…

・僕は図書館に最後に行ったのは小学生の時何ですよね…あの時は昆虫の本とか、折り紙の本なんかを借りて読んでました。昆虫はもうあの時ほど興味は持っていませんが折り紙は今もガチでやってますね。神谷哲史のスズメバチ何かも折れるんですよ!(自慢!(^^)!)

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