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そらのうた~ことばあそび編~   作者: はねいわ いみゆう
過去編・うしお
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物を得るときは仕舞いまでを、箱に入る時には出る時の事まで考えよ・side隠れん坊や三

「あ、先頭の帰って来た」


 せいちゃんのこえって風の音ににてるね。きづいたらいそいで耳のよこをとんでっちゃってて、もいちどきこうとしてもきこえないんだ。けど、「きこえないよ!」っておこったりしなくていいって思える。だってあいては風なんだもん。だから「なんて言ったのかな?こうかな?」ってオレはへんじをかえすんだ。


「うーん、三緒の猫達に追い返されたのかな?今度は第二大通りから帰って来る」


『緊急避難連絡、緊急避難連絡。第二大通りを南東方面から北西の零輪方向へ移動中。繰り返す』


「せいちゃんあたりー! すげー!」


「あ、ありがとう。わあ、屋根に」


「うおー! やっぱりねこだー! どこもかしこもねこだー! すげー!」


「第二大通りは屋根に装飾がある家が多いからね。危ないからこっちに来たんだね」


 そう言いながらかあちゃんは売りものの並びをととのえている。かあちゃんのカッコいい声ははすきーって言うんだよってとおちゃん言ってたよ。カッコいいだろー?ってとおちゃんじまんして笑ってたよ。


「ええ、三緒は通りごとに家の作りがまとまっていて面白いわ」


 なんて笑いながらにりんちゃんはレジのこぜにをせいりせいとんしてる。にりんちゃんの声もカッコいいからはすきーって言うのかな?カッコよくてとおーくまできこえるんだ。おきゃくさんにメガホンいらずって言われてたよ。


『緊急連絡、緊急連絡、猫の大群は三緒を出て零輪へ戻った。現在周辺状態を確認中。暫くの待機を求む』


「かあちゃん、ねこかえった?」


「うん、帰ったよ。でもまだ店の中に居てね、って言ってるからね。ほら、これ飲んでなさい」


 ぱんぱらぱんぱっぱーん! かくれんぼうやはかあちゃんから『ヨーグルトジュース』をもらった!


「お店の良いの?」


「払っておくから良いよ」


「わーい!」



 その後おきゃくさん達も「お金払うから飲んでいい?」ってなってみんなでジュースパーティーした。「かんぱーい」って名前しらない(いためものたんとうなのはしってる)人が言ってみんなでのんだ。ヨーグルトジュースさわやかあまおいしかった。


 ちょっとして、シャッターがトントンされた。


「にりん、無事か」


 あ! おおね巨人だ!


「おおね! 無事よ。せいも居るわ」


 にりんちゃんは笑がおで走って行って、おおね巨人がシャッターにつけた手のひらにの手のひらをかさねた。声もきこえるんだぁ、シャッターすげー。


「せいも居るか。良かった。猫が何を追い掛けていたか見えたか?映像解析をしているが“力”の影響もあってぶれてよく見えないんだ」


「うーん、あたしはちょっと……みんな、猫が追い掛けていたもの見えた?」


 おきゃくさんはみんな首をよこにふった。「小さかったのはわかった」とだれかが言ってみんな首をたてにふった。


「見えなかったわ」


「お、おおね」


 せいちゃんがレジのおいてあるつくえの下から声を上げた。せいちゃんいつもぐったの?


「せいか?済まない、少し声が遠い。大きく出来るか?」


 レジの下からだからね。


「う、うん。小さいの、付喪神かもしれないよ。“力”は弱々しかったけど」


「何?付喪神。ありがとうせい、助かる。緊急連絡、緊急連絡、三緒地区長おおねだ。先頭の小さきものは付喪神かもしれないとの証言有り。“力”は弱々しいようだが対“力”の用意を求む」


「かあちゃん、おおね巨人、小さいキカイでだれとはなしてるの?」


「地区を守る人達とだよ」


「ヒーローだ!」


 おきゃくさん達がガヤガヤ笑う。「そうだぞ、ヒーローだ」「確かにヒーローね」とみんなにこにこ。


「みな、もうしばし避難指示を解かないでおく。体調不良等があれば、医師も待機しているので巡回中の地区護衛隊へ言ってくれるか」


「「「はーい」」」


「それでは、にりん、ま」


 シャッターから手をはなして一歩ふみ出したおおね巨人は、小さいキカイからきこえた声で止まった。おちついててもちょっとおどってるみたいな声の人だ。


『こチら四葉地区長よつばだヨ。猫達は四葉ヲ六助にムけて突っ走っテルよ。ジ面やオくジョうのクローバーがハゲるんダけドな。マた植えナオさなイと』


「四葉へ行った?やけに速いな」


「そ、“速度・体力強化”をひめめ、猫全体に使ってたよ。“防御壁”も一匹一匹に張ってた」


「それでか。……せい、お前何処に居るんだ?声が下から聞こえるが」


「せいちゃんはレジの下だよ」


「そうか」


 おおね巨人、せいちゃんのことすきだよね。せいちゃんの話するとき目がやさしいもん。かあちゃんが本だなのおくにコッソリ手を入れてるときに近いよ。しゅるいちがいそうだけどね。


『こちら六助地区長てらちゃんだぞぉ?猫ちゃんたちは十二が丘へ入ったぞぉ?六助は小さいからあっという間だったぞぉ?ちなみに地区唯一の噴水の天辺の銅像が連続猫タックルで粉々になって落ちたぞぉ?』


 だぞぉ?っておもしろいおはなしのしかただぁ。ちょっとキーキーしてるけどたのしくなっちゃう声の人だなぁ。


『コナごナ!?無事だとオモうけどソの猫ハ無事ナの確認シタ?銅像どかシテてらノ像にしたイって言っテタのでしョ?』


『防御壁が特級並みみたいで猫は無事だぞぉ?見向きもせず元気に走り去っていったぞぉ?銅像のが木っ端微塵こなごーなだぞぉ?その通りだぞぉ?てらちゃんのかわわな像にす』


『何を言ってるのですかあほ地区長六助は狭くて人口も産物も最小限な地区なのですよ無駄な事に使う経費はありません第一あなたは』


 いきどこでしてるの?なんかおこづかいのへりが早かったとおちゃんをおいつめるかあちゃんみたいだ。声は低くてハキハキしててせすじピンッてしちゃうよ。


『うぴゃー!? 副地区長が来たぞぉ?てらちゃん逃げるぞぉ?』


『あっ! 待ちなさいっ! 話はまだおわっ……ませ………あほ…………』


 二人の声がとおくなってく。てらちゃんってなんかえいぞうはいしんしてる人でしょ?オレあんましらないけどさ。だってふりふりかわいいのにわるものたおさないもん。


「……地区長副地区長二人同時に通信機から遠ざかってどうするんだ……」


 おおね巨人がハァッていきをはいてから片手でおかおをおおってる。手でっけー! オレもあんな手になるかな?そしたら巨大おにぎりにぎってかあちゃんの店でうるんだ!


『やっほぃ! こちら十二が丘地区長はとばっちでぇすっ。俺らはわおわおだけどぉ、なんかぁー猫っち達ちょーぜっつー楽しそうぉーなんだけどぉ。せんとーのちっちゃいのさぁー、湯飲みに見えたの俺っちだけぇ?』


 元気! たのしそうだね。トランポリンしてるときみたい! え?キャーっ! はとばくちょーっ! ってうれしそうにさけんでる人がなん人かいる。あ! びっくりしたせいちゃんがおとしかけたヨーグルトジュースのびんをにりんちゃんが足でけり上げて空中キャッチした! カッコいい! 空でよかったね!

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