トップアイドルは己が武器を己で生成する。
夜空を見上げて
僕を見下ろす一等星
煌めく永遠の光
瞳を奪い、決して離さない
あぁ、お姫様
どうして手が届かないの
出会いはありふれたもの
街角ですれ違った二人
赤い糸を幻視した僕らは
70億分の一の奇跡を起こした
ドキドキの毎日が愛おしくて
キラキラの毎日が楽しくて
触れ合った手の温もりは灼熱の太陽
「僕らの愛が温暖化を加速させてしまうね」なんて冗談を言い合って
深まっていく仲、二人の恋仲
不安なんて嫌だ
君は言ったけど
不安にはさせない
想いの糸を感じて
夜空を見上げて
僕らを見下ろす一等星
輝く刹那の光
瞳を閉じて、唇が触れ合う
あぁ、お姫様
どうして泣いているの
想えば想うほど君が愛しい
願えば願うほど君が遠くなる
愛の帰り道
別れもありふれたもの
想いがすれ違った二人
奇跡が消えた夜に
Love song
空に吸い込まれていく……
夜空を見上げて
僕を見下ろす一等星
潤う涙の光
瞳を濡らし、頬を伝い落ちる
あぁ、お姫様
どこにも君は居ないんだね
「よし、これでいいかな。僕の瞳は君というお姫様で染まってしまった――タイトルは『一姫瞳染』。次の新曲はこれでいきますか」
そして一葵7thシングル『一姫瞳染』はダブルミリオンを記録し、レコード大賞にも選ばれたのだった。