番外編 地獄ノ女王×作者
今回は番外編なので、本編と関係ございません。
世界観破壊←
本編の世界観を壊したくない方は、閲覧をおすすめしません。
そして、作者の自虐ネタ満載←
何書きたかったのかな(白目)←
地獄ノ女王ことミヤは、ある“人”と対立していた。
「普通こんなところに来ちゃダメなんだよ!」
「ワタシはいいの!」
「なんだとー!」
ミヤとある人の間には火花が散らされていた。
「なんで私の胸ないのさ!?」
「ふんっ、ワタシと同じ道を辿るためさ!」
「なぬー!?」
ぎゃあぎゃあ、やっている二人に執事は、ため息をついた。
「お二人共、そのへんに⋯⋯」
「だって、このダメ作者が!」
「ダメ作者とはなんだ!?」
「うるさーい! ダメ作者ー!」
ミヤと先程から火花を散らしているのは作者の夜魅だった。
事の発端は、数分前に戻る。
ミヤはいつものように、パソコンをいじり、その隣で執事は「お嬢様、仕事してください」と声をかけるがミヤは、それを無視──すると、ミヤの頭に少しの衝撃が走った。ミヤの自室には『ピコーン』と鳴り響く。
ミヤがビックリして振り返ると、赤いハンマー⋯⋯人間界でいうとピ○ピ○ハンマーを持っている女がいた。
「いい加減に仕事をしなさい⋯⋯!」
「誰?」
ミヤの問いに執事は「作者の夜魅さんですよ」と答えた。
「作者⋯⋯あ〜! これを書いてるダメ作者だ!」
「おい」
「だって、私、小さいもん」
「ほほう⋯⋯それでいいんだよ」
「なんだとー!」
そして、一番最初のやりとりに戻った。
二人は、ようやく落ち着いた。
ミヤはベッドに腰をかけ、作者は椅子に腰をかけていた。
「ねぇ、アンタさ」
「アンタじゃない。夜魅、もしくはお姉さん」
「じゃあ、作者でいいや」
ミヤは完全に作者の言葉にスルーした。
「作者はなんでここに来たの?」
「面白そうだったから」
「すごい好奇心ですね」
「ワタシ好奇心旺盛だからね!」
作者は「どやぁ」と口に出し、ミヤから「うざっ」と言われていた。
「よく、地獄に来ようと思いましたね」
「うーん、ワタシ的には天国が良かった。しかも黒より白が好きだし」
「おいっ!」
ミヤのツッコミに作者はスルーして話を進める。
「ねぇ、みんな来ないの?」
「みんなって?」
「クロアとかエルリとか、あとリルキとリミカ」
「皆さん、忙しい身ですからねぇ」
「じゃあ、作者の力でここに呼ぼう!」
◆ ◆ ◆
「あらー、作者さん初めまして」
「初めましてってのも変だね〜」
「変ですね」
「ふむ、これが作者さんですが」
「ワタシ、見せ物じゃないよ」
四人は作者を取り囲んでいた。その様子を見たミヤは「世界観潰れるじゃん」と小さく呟いた。
「ねーねー、僕、あんまり作者のこと知らないんだけどぉ」
「確かにそうねぇ」
リルキの言葉にエルリが共感した。
「私、作者さんについて調べたことありますよ」
クロアの言葉にミヤが「クロアナイス!」と言った。
「へぇー、どんなこと調べたの?」
作者もワクワクしていた。
「えー、まず。リア友から小学生扱いされる」
「は?」
作者は間抜けた声を出した。
「アハハー! 小学生って⋯⋯作者どんだけ子供扱いされてるのさー!」
ミヤは作者を指さして笑った。
「おい、地獄ノ女王、笑うな」
「ついでに、ロリ、と言われてるそうです」
それを聞いて、ミヤは、さらに大声で「アハハー!」と笑った。
「笑うなあああ!」
「うるさいよ、ロリ」
ミヤは笑いながら言った。
「オマエよりは年上だ!!」
「ちなみに人間界の女子中学三年生の平均身長を越してないと」
「どこ情報だ!? なぜ知ってる!?」
「私より小さいのね、胸も」
エルリの一言に、作者は、グサッ、と来たのか、いじけてしまった。
「めんどくさい作者です」
リミカの一言でさらに作者の周りの空気は、どんよりしていた。
「⋯⋯さ、作者に向かってぇー!」
「さらにドジらしいです。本人は認めてないらしいですが」
「ぬぁ!」
作者はさらにダメージを受けた。
「ちなみにどんなドジなのぉ〜?」
「⋯⋯味噌汁焦がしたり。寝てる間に怪我してたり、足くじいて転んだり⋯⋯一部の人からは、何でそこまでドジなのに気づかないのかって言われてます」
「だって、ワタシしっかり者だし⋯⋯」
「作者、ダメ人間じゃん」
さらにミヤは笑う。
「作者さん、一ついいですか?」
「なんだね、クロアくん!」
「私、一応、見た目は人間でいうと十七歳なんですよね?」
「うん、それより少し身長高いけどね」
「作者さん⋯⋯本当に私と同じ年ですか?」
作者は思考停止した。
「私の見た目は人間でいうと十四歳らしいけど⋯⋯私の方が見た目年上よね」
エルリが追い打ちをかけた。
「どちらかというと僕らと同じくらいに見えるよね〜」
リルキがさらに追い打ちをかけた。
「あ、あの、皆さん⋯⋯そろそろ」
執事が止めようとしたが、その時はもはや遅かった。
ブチッ、という効果音が鳴り、作者の後ろからはゴゴゴ、という効果音が鳴る。
「これなんかいろいろと違いますよ」
リミカがそんな事を言ったが、そんなのお構い無しに作者は怒りを露にした。
「おーまーえーらー⋯⋯いいかげんにー!」
「あ、あともう一つ。作者は怒っても怖くないそうです」
クロアの言葉に作者は「なんだとー!」と言った。
「怒っても怖くないとか、作者なめられてるね」
ミヤの言葉に対し、作者は「ふふふ、オマエら、そんなこと言っていいのかな?」と言った。
「えー、なーに? なんか僕らが損することあるの〜?」
「あるさ⋯⋯オマエら、出番無くすよ?」
作者の言葉に皆が凍った。
「念のため、聞く⋯⋯出番少なくなってもいいって奴はいるかな⋯⋯? って、え」
作者は間抜けな声をあげた。
それもそのはず、出番が少なくなってもいいというのがリルキ以外全員手を挙げたからだ。
「ちょっ!?」
これには作者も動揺した。
「だって、作者がこんなんだし」とミヤ。
「私はお嬢様が仕事をしてくださるなら、出番増えてもいいです」と執事。
「元々最近、私の出番が減ってるからな」とクロア。
「便乗〜」とエルリ。
「リルキをもっとマシにしてくれたらいいです」とリミカ。
「要望多すぎ!」
そして、怒る作者。
「作者さんに質問いいかしら?」
「なに⋯⋯」
「私の胸小さくすることできない? たまに邪魔になるのよね」
「「贅沢な悩みですね!?」」
ミヤと作者は見事なハモりだった。
◆ ◆ ◆
「とりあえず、私が知っている作者のプロフィールを紹介しますね」
「変な事書いてないよね?」
作者は疑いの目をクロアに向けたが「大丈夫です」とクロアは答えた。
「名前は夜魅。性別は女。年は非公開⋯⋯と書いてますが、さっきナチュラルに私がバラしましたね。すみません」
「いや、いいよ⋯⋯うん」
「そして、夜魅というペンネームの由来は大人っぽく見られたかったから」
「なんかもうドンマイだよね」
ミヤの言葉に作者は「うるせぇー」と言った。
「はっ、負け惜しみですか。お、ね、え、さ、ん」
「なんで負け惜しみよ、チビ!」
ミヤと作者の言い合いがまた始まった。
「私の方が年下だから、チビに決まってんじゃん! ばーか!」
「バカっていう方がバカなんだぞ、アーホ!」
「ダメ作者よりアホじゃないもん!」
「なんだとー!」
「じゃあ、執事に聞いてみよ!」
「望むとこだ!」
「執事。どっちの方がバカでアホ?」
「両方です」
「「なんだとー!」」
また二人の見事なハモりにリミカは「あの二人すごいです」と違うところに感心していた。
◆ ◆ ◆
「ねぇ、作者。好奇心でここに来ないよね?」
「⋯⋯どういうこと?」
ミヤは作者の目を見る。作者もミヤから視線を逸らさず、じっ、とミヤを見つめる。
「だって、なにかの目的あるんじゃないの?」
ミヤの口角は上がる。これは犠牲者を見つけた時のミヤの癖の一つでもある。
先程のやりとりが嘘のような雰囲気に皆、ミヤと作者を無言で見守る。
「へぇ、さすが地獄ノ女王の肩書きがあるミヤね⋯⋯」
「作者が考えたんでしょうが⋯⋯」
「じゃあ、私は何の目的で来たと思ったの?」
作者の問いにミヤに迷いはなかった。
「ネタ切れか、作者が出たかったのどちらかでしょ」
ミヤはため息をついた。
作者は笑顔になり、「だいせいかーい!」と言った。
「やっぱり⋯⋯ダメ人間じゃん」
「なにを!?」
「そもそもそんなコト作中に言っちゃダメでしょ⋯⋯」
「失礼な! ネタ切れだけど、ちゃんと考えてるもーん!」
先程の雰囲気はなんだったんだ、と皆思ったが口に出さなかった。
◆ ◆ ◆
「もうグダグダだから終わろう!」
「誰がグダグダにしたのさ!」
ミヤの言葉に作者は無視し「あー、疲れた疲れた」と言った。
「ま、次話からも期待してるよ」
「書いてるのは作者さんだけどね〜」
「もう来んな!」
「はいはーい」
作者は光に包まれた。眩しくて、皆目を瞑った。目を開けた時には作者はもういなかった。
「⋯⋯なんだったのかしらね」
「なんか落ちてますね」
先程、作者がいた場所にある一枚の紙が落ちていた。それを執事が拾い、ミヤに渡した。
「なんて書いてあるんですか?」
「⋯⋯『地獄ノ女王って小さいんだね★ by作者』」
ミヤの頭から、ブチッ、と効果音が聞こえた。
「くそーっ! 作者を犠牲者にしたら良かったー!」
◆ ◆ ◆
夢を見た。真っ黒で知らない世界に行った夢。けれど知らない世界なのに、何故か知っている自分がいた。そして大きな扉を静かに開けたら、小さい女の子と背の高い男の人が話していた。
ワタシは、すぐにわかった。
──自分が創り出した世界だ。
その中に自分は迷い込んでしまった。
けれど不思議と前から知り合いのように話せた。
そして、少しの茶番をし、ワタシは目が覚めた。
「⋯⋯本当に真っ黒だったなぁ」
そう呟き、メガネをかけ、スマホを手に取る。
少し早く起きてしまった。予定の時間より少し空きが出来てしまった。
「書くかぁ」
そう呟き、まだ公開されていないページを開き、書き途中の小説に手をつける。
そして、一人、また一人と犠牲者が増えていくのであった。
『一週間連続毎日更新!』四つ目!
『一週間連続毎日更新!』の真ん中、というわけで今回は番外編を入れてみました。
皆様に謝ります。暴走してすみませんでした_○/|_ 土下座
これからも暖かい目で地獄ノ女王を見てくれると嬉しいです。