いってらっしゃい。
私は、只今神様に会いました。決して会いたくてあったわけではありません。てか、会いたくないし関わりたくない。正直無視してくれた方が嬉しい。あ、Mではないよ?
「ねー、聞いてるの?」
首を傾げて聞いてくる姿も綺麗だな、とか現実逃避をしていたがはっとする。
「えと、私は冬槻 莉紗っていいます。私は、これからどうなるんですか?」
一応、今後のことは聞いておく。これからどんなことになるかわからないしね。
「んーと、莉紗ちゃんのことは気に入ったから転生で良いとして、問題は設定かな。」
そういってぶつぶつつぶやきだした神様を見て、一瞬思考が停止した。
転生?設定?意味が分かんない。平平凡凡に暮らすはずだったのに!てか、死後の世界を楽しむつもりだったに転生とは?
そんな脳内の混乱を無視して(知らないだけ)神様はしゃべりだす。
「きめたー!莉紗ちゃんはリューカ国に送ってあげる!そんでもって!もちろん容姿は美人に、能力は全て高く、よしっ!もう少し一緒にいたいけど夢で逢えるしね!行ってらっしゃい!」
え?ちょっと待てよ。なにそのチート設定。生まれ変わったら絶対平凡に暮らせない気がする。
「ま、待って!私、そんな設定いらないよ!なにもいらないから!あっても動物に好かれるとかでいいから!」
私の心からの叫び・・・実は私動物好きなんです。あのつぶらな瞳にもふもふ感たまらないよね!
「んー?じゃあ人に好かれると色々困ると思うから、人以外のものから好かれる能力もプラスしてあげるよ」
そーゆうわけじゃなくて!いや、動物には好かれたいけれど。と、とにかく最初のは撤回してもらはないと!
「いや、動物に好かれるのは嬉しいけど最初のはいらないです!」
私的には、普段あまり人に反発しないので結構必死の抵抗です。なんで反発しないのかて?暴力とか人が殴られる分はみなけりゃいいし、自分が当たると痛そうだし、お説教とか特に無理。そんな理由しかないでしょ。
「じゃあ問題なし!っと今度こそ行ってらっしゃい!」
全然聞いてないよこの人!人の話を聞くのが神様の仕事だろうが!
「ちょ、ちょっと!!ってなにこれーっ」
抗議しようと声をあげたら足元に穴が・・・・・
まぁ、皆様のご想像通り落ちましたよ!ふざけんなよ!いらいらしてもしょうがない。私はうらみがましく思いながら忘れることにしました。
てか、この穴思ったより深いな・・・・すると、なぜか急に意識がすーっと薄れてきます。
あれ、なんでこんなに眠いんだろう?
意識が遠のいていくのを感じながら、転生した世界でどんなふうに過ごそうか軽く考えます。ユーリアス(話を聞いてくれないので神様と呼ぶのをやめた。)が言った設定が本当なら平平凡凡生活はのぞめない。じゃあ、どーする?あれ?まずこの記憶ってあるのかな?
なかったら考えるだけ無駄じゃない?無駄なことってするだけ疲れるだけだよ。私は、その場で考えることを放棄した。
ぼーっと下に着くのを待つとしよう。その前に眠ってしまいそうだが。
いまだに睡魔は私を襲い続けている。けど、眠気に耐えるのは得意だ。授業中、常に眠いが教師からの印象をよくしとくため、寝たら目をつけられるし、だからってまじめに取り組んでも期待される。
寝らずかつ、ちゃんと聞かずが一番なのだ。
すると上から声が・・
「莉紗ちゃーん、寝ないと永遠に落ち続けることになるよー?ぼくはずっと莉紗ちゃんが見れるからいいけど。かわいーなあ」
ぞぞっっと全身に鳥肌が立ったのが分かる。言われ慣れない言葉をいわれたためか、永遠に落ちるという言葉をいわれたか。たぶん前者だ。てか神様ってずっと私をみてるほど暇人なのかな?それよりもこの状況をどうにかしたいので、睡魔に反抗せず眠ることにした。
せめて少しでも平凡な毎日が送れるように願いながら。
「またね。いつでもよんでね!莉紗ちゃんの呼びかけにならおおじてあげる」
そんな声が聞こえた気がしたが睡魔に意識を持っていかけてる私はあまり気にも留めなかった。