第二話 死神と契約
私の目の前には車のライトが私を覆っており、逃げようとしたが足がすくみ動けなかった。
頭の中にはけたたましいブレーキ音とクラクションと女性の悲鳴が残っており、タイヤの焼け焦げる臭いも残っていた。
だが、現実は周囲の時が止まったかのようになっており、顔以外全身が硬直していた。
前方には、黒い翼・黒色で長い髪大きな鎌を持っているお姉さんが薄笑いを浮かべたままで私に話しかけてきた。
お姉さん「こんばんは…あなた死神のように死を操りたいと思っていたでしょ‥」
お姉さんは私の目を見て薄笑いを浮かべたまま話しかけてきた。
私は目の前にいる存在が何なのか察した。
私「な‥なにこれ‥もしかして死神です‥か?」
お姉さん「そうだよ‥私は死神。死を操ることができる。そして、あなたと取引をしに来たの。」
お姉さんは、そう言いながら近付いてきて私の顔を撫でるように触った。
その瞬間に私の心臓が、破裂しそうになる程鼓動が速くなり体の芯が冷たくなったのを感じ同時にお姉さんが死神だと改めて思った。
死神はそのまま話を進めた。
死神「取引はとても簡単。あなたは死神になりあなたの残った人生を変わりに過ごす。どう‥とっても魅力的だと思わない?」
私は死神にどのようなメリットがあるのかを聞いた。
死神「人間という種族は弱い。そしてあなたはかなり弱いからね」
その人生を変わりに過ごす人間がおらず途方に暮れていた時に私を見つけたとの事だった。
私は死神に質問をした。
私「その前に、死神さん‥私が車に引かれそうになっているのに私で本当にいいの?」
死神「大丈夫よ…この車はあなたを避けるために回避をして引き殺されないから」
私は内心願いが叶ったと思った。
同時に死神が変わりに私の人生を送るがあの2人に何かさせるのかと思うと気が向かなかった。
私が沈黙していると死神が突如こう言った。
死神「沈黙ということは…肯定するということね。ありがとう‥人間ライフをこれから楽しむよ(笑)あと、あなたを虐げていた2人とその家族はこの世にいないわよ」
私「家族も‥家族は関係がない‥」
私は死神が何を言っているのか理解できなかった。
死神は笑顔のまま私に抱きついてきたことで、これが現実だと実感した。
私は死神が2人を殺したことに、お礼を言うのと嬉しいという感情と関係がない家族まで死んで嬉しいと感じた罪悪感が頭を埋め着くし、何も言えずに私は気を失った。
私が木々の擦れる音と爽やかな風で目を覚ました。
周囲を見渡すと私は森の中におり、手元には大きな鎌があった。
同時に2人のその家族が死んだことを思いだし、嬉しいと感じたのは死神になったせいだと思い込みたかった。
そう思わないといけないと思ったからだ。
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