6.念願の治療院開業!
何なの?この神殿での生活は?就寝時間は早いし、起床時間も早い。お年寄りなの?
洗濯機ないから水でゴシゴシと手洗いしないといけないし、掃除もしなきゃいけないし、食事だって自分で作らなきゃでしょ?食材に肉とかないの?味付けが薄いのよ!
そんで治癒魔法の強化って超スパルタなんだけど?
あー、スマホ・コンビニ・SNS・ジャンクフードがある生活したーい!
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領主様の許可も頂き、治療院を開業することとなった。
治療院の名前……ミユキとイーゼルを混ぜよう。『イーユル治療院』でいいや。看板だしてもらおう。って看板を注文するところからか……。
あっ、転んでけがしてる子がいる。
「そこで治療院開業するのよ~」
と、地味にアピールしながらその子のケガを治した。
「おねーちゃん、すごい!もう痛くないし、ケガの跡もないよ!ありがとう!」そう言って、子供は去っていった。
「いいのか?治療費もらわなくて」
「いいのよ。あの子が宣伝してくれると助かるわ」
看板もつけて、正式に開業することになった。
やたらと子供の怪我が多い!いやぁ、あの子に宣伝頼んだんだけどさぁ。
子供の親御さんにすごいビクビクされながら
「治療費はいくらですか?」って聞かれる。
私は悪徳高利貸しじゃないんだけどなぁ。
「払えるだけでいいですよ~」
と、のん気に応えると安心してくれるのかな?結構安心してくれる。
逆にたまーに貴族が指先切ったくらいで、ココにくるけど。そのときはこれでもか!っていうくらい治療費をふんだくる。指先くらいで病院にかかるなよ!
貴族といえば、私を抱え込もうとする貴族がいるなぁ。お抱え医師?そういうのはイーゼルに追っ払ってもらう。そして塩をまく。おとといきやがれ!
治療院の経営は順調で、いや、街の人が怪我とか病気しないのが一番いいんだけど。貧困層から貴族まで幅広く治療した。
もちろん、中には「えー、この椅子貧困層の人も座ったんでしょう?私のお尻が腐る~」(腐ってしまえと思った)などと言う貴族も方もいらっしゃった。そういう方は、
「では、ここの治療院ではお嬢様を治療することが出来ないようですね。幸い、街には他にも治療院があるようですし、そちらで診てもらうといいでしょう」と言って、去ってもらう。
もう一つの治療院は患者さんを選ぶタイプのようだ。もちろん貴族優先。あとセクハラ疑惑もある。