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マーヤ視点の話です

 彼が歩くたび、時間の流れが変わるような錯覚を覚えた。金色の髪が揺れるその瞬間、空気が緩やかに歪み、まるで時が静止したかのように感じる。彼の一歩一歩が、まるで砂時計の砂粒がゆっくりと落ちるように、時間そのものを意図的に遅くしているかのように見える。彼が近づくたび、周りの世界が霞んでいく。声や音、動きが遠くなるような、夢の中にいるかのような感覚が押し寄せてくる。


彼の青い瞳がこちらを見つめると、全ての時間が彼の瞳に吸い込まれ、他の何もかもが消えてしまったかのように思える。時間の流れが逆転したかのように、過去と未来がひとつになって、すべてが一瞬に凝縮されたような気がした。その瞳の奥にある深さは、まるで無限に広がる空のようで、どれだけ見つめてもその先が見えない。見つめているうちに、現実と夢の境目が曖昧になり、時間すらも彼の存在に飲み込まれてしまう。


彼が笑うと、空気が一気に変わり、まるで時計の針が急に動き出したかのように、周りの世界が元の速さで流れ始める。その笑顔が溢れるたびに、全てが再び息を吹き返し、現実の時間が一気に駆け抜ける。しかし、彼の周りには常に異次元の静けさが漂っていて、彼の存在そのものが、時間を忘れさせ、現実と非現実の境界を曖昧にしている。それは、まるですべてのものが彼を中心に回り、時間すらもその意思に従っているかのような錯覚を抱かせる。



 これがギョクコウ王国の第二王子殿下、圧倒的な存在感・・・思わず息を呑む。


 お嬢様は圧倒されてないかしら?チラリとお嬢様の顔を見、え、、あ嘘ですよね流石に。



 


   寝・て・い・る






 そりゃもうガッツリと。瞳を閉じて精神統一?いいえ熟睡です。

 はっ、はや早く起こさなけれ「無理に起こさなくていいよ」


 まさかの第二王子殿下がそんなことを仰せられた。これは・・どうするべき?命令に背いてでも起こした方が良いのでしょうか?いやそんなことできない。ああでもどうすれば良いのでしょう?


 ───私はこの時はまだ事の重大さに気づいていなかったのだ・・まさかこれがあんな悲劇を生み出すなんて・・・



 

 そうこう悩んでいる内に第二王子殿下はお嬢様の向かいに腰をかけ、ただじっとお嬢様を見つめ始めた。




   ーーーー




 どれくら時間が経ったのだろうか未だにお嬢様は目覚めない。第二王子殿下はもう慣れて紅茶を飲み、本まで読んですっかりくつろいでおられます。

 ・・・本当にどれくらい経ったのだろうか?私はあまりの出来事に寿命が半年くらい縮んでいっている気がする。

 

 段々お嬢様は朝い眠りから深い眠りへ移行していき頭が安定しないようでグワングワン動かし始めた。横に倒れると危ないのでさりげなく近づいておく。


 するとふと第二王子殿下が本から顔を上げ「そろそろ起こしてあげた方がいいかもね」と言ってくださった。



 やっとこの空間から抜け出せる・・・

 (助かった、本当に)

 そう思ったと同時に大変な事に気づいてしまった。そうだった、お嬢様を起こさなければいけない。あの寝起きの悪いお嬢様を。3日に一度は般若と言ってもいいほどの形相のお嬢様を。その顔で何人ものメイド達が度肝を抜かれて若いメイド達を暫く一人でトイレに行くことをできなくさせる程の

 

 

 そんな姿をまして第二王子殿下などに見られたらお嬢様はあまりのショックでお嬢様でいられなくなってしまうかもしれない。・・・なんとしてでもそんなことは阻止しなければいけない。

 あれ?でも、そういえば今朝は起きた時からすでに完璧な淑女で、今回の聖哲式も所作一つ一つが今までで最高の出来栄えで、誰もが息を呑むほどでした・・・お嬢様は熱で寝込んで以来何処か変わったような気がします。

 そうこう現実逃避している内にお嬢様の頭が不安定になりすぎて回転し始めた。



 「ガゴッ!」



 まずいっと思った時にはすでに遅くお嬢様はその回転の勢いのまま頭を机にぶつけてしまった。

 第二王子殿下も流石に驚き心配そうにお嬢様を覗き込んだ。



 「いっだぁあ''!?」

 

 ・・・その時のお嬢様の形相は般若という表現さえ生易しいほどの表現でした・・瞳孔が極限まで広がり、まるで何かを見逃すまいとするかのように、無意識のうちに周囲を必死に睨みつけています。眉は激しく吊り上げられています。

 その口元は、まるで獣のように唸り声を上げているかのようです。唇は引き攣っており、その隙間からは歯茎が見え、顔全体の表情が、まるで怒りと恐怖が同時に交錯しているかのように、異常なまでに緊張し、周囲の空気まで凍りつかせるような圧迫感を与えます。

 そして、その顔は異常に青白く、まるで血の気が引いてしまったかのように見え、不気味で第二王子殿下よりもさらに圧倒的な存在感を感じさせていました。

 私はなんという怪物を起こしてしまったのでしょうか?

 


 「「ヒェッッ」」

 まずそう声に出したのは私と第二王子殿下。



 「あっやばっ」

 次にそう言ったのは遅れて正気を取り戻したお嬢様。

 





 終わった







 

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すでにされている方は本当にありがとうございます。モチベ上がらせてもらってます

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