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「ティーナちゃん⁈」慌てた様子のお母様がよろけながら駆けつけてきた。
「お、お母様、私・・・」
「おめでとう、と言いたいところだけど大変なことになったわね・・」
「え?」
なに?え?魔力量が増えたって良いことじゃないの?
「奥様ぁ、」マーヤがいつになく動揺している・・・
「いい、私から言うわ。・・・あのねティーナちゃん、ティーナちゃんほど・・6歳になる前に魔素が赤色に見えるほど魔力量が多い者はね、聖哲式の後、王家の方とお茶会をするのが通例となっているの」
「お、王家の方とお茶会⁈」聖哲式は明後日あるから・・・ええ!明後日にお茶会するの⁈王家の方と?
「やはり、それほどの魔力量だったらそうなりますよね・・お相手の方は年齢的にもリヒト殿下でしょうか?」
「ええ、おそらくね」
・・・リヒト殿下のことは以前クレア先生に教えてもらった。この国、ギョクコウ王国の第二王子で私と同じ5歳、リヒト・フォン・ギョクコウ。
そう、苗字を名乗ることが許されていることからもわかるようにリヒト殿下は私と同じように早くに魔素が見え、すでに聖哲式を終えている。
・・そんな人とお茶会、しかも明後日。
「えっ、えっ、えっ、あっ」
「お嬢様!落ち着いてください!」
「無理もないわ。ティーナちゃんはカーテシーから基本的な立ち居振る舞いまでならクレア先生のお墨付きももらっているから大丈夫でしょうけど・・・王家の方とのお茶会ともなると話は変わるわ」
「はっ!このことは黙っているっていうのは⁈紫色に見えるってだけなら王家との謁見だけで終わるんですよね?」
「ティーナちゃん、バレた時、ほんっとうに大変なことになるから。ダメよそれは」
そ、そんなぁ〜
「奥様、クレア様に急ぎ早馬でこのことを伝えましょう!最後まで諦めずに足掻くべきです」
「ええ、マーヤ、そうしましょう。クレアさんならどうにかしてくれるかもしれないわ」
「うう、助けて、クレア先生・・・」
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その夜、私はせめて会話のネタ切れは防ぎたいと、マーヤに勧められた花の図鑑を死ぬ気で暗記しながら眠りについた。
がんばれ私の脳、信じているからな朝になっても図鑑の内容覚えていてよ!!




