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──完全に記憶を思い出しても、まだ気になることがある。

 「お嬢様、お食事も済みましたので、少し、バルコニーでお茶をしてからお部屋に戻りましょう」

 「うん」

 クリスティーナは夜にはバルコニー出て、空を眺めることが物心ついた頃からの日課だ。意外とロマンチックなことをしていて、さすが貴族というべきか。

 「ティーナちゃん、外はまだ寒いから、また体調崩さないようにね。」

 「はい」





 バルコニーからは庭を一望できる。そしてこの庭、薔薇のアーチなどもありなかなかの景色だ。

 

そして───

 (やっぱり、空が紫色だ。)

 前世の記憶を思い出し、熱でうなされていた頃も、窓からは星々が紫色に煌々と光っていた。クリスティーナの記憶の限りでは生まれてからずっと夜空が紫色に見えていたらしい。

初めは色覚障がいでも持っているのかと思ったが、記憶が戻って夜空以外は、色に違和感を覚えることはなかった。


これが、私がここを異世界だと思った理由だ。



 「どうぞ、ホットミルクです」

 「ありがとう、マーヤ。今日も星が紫色に美しく光っているわね」

 「えっ、紫色ですか?」

 「えぇ、」

 

 「「・・・・」」


  「お、奥様ぁ、お嬢様が!」マーヤはそう叫ぶと走り出していった。

 え?皆んな紫色に見えてるんじゃないの?私だけ?まずい、こんなところで、ミスった。だって紫色に見えたのは前世の記憶を思い出す前からでしょ。なんで?どうしよう、いや落ち着け、平常心、冗談だったって言えば良いじゃん。あぁホットミルクを飲んで落ち着こう。手、手が震えてうまく掴めない。 

 「あっつ!!」しまった盛大に服に溢した。熱い、ハンカチどこ?・・持ってない!どうした私の女子力?!いや、ハンカチ用意するのは女子力以前に人間力の問題だぁ!自分でも何言ってるかわかんなくなってきた。There is no use crying over spilt milk.言ってしまったのはしょうがない。この後どうするかを考えろ。一旦落ち着くんだ。



 「ティーナちゃん!」お、お母様。もう駆けつけてきたの?ま、まだ心の準備が。

 「おめでとう!やったわね!」



 

 ・・・え?


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