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幸せな時間

「リンフィア~」

「……あの、お姉ちゃん?」


部屋に入るとお姉ちゃんに抱きしめられる。

外ではかなり硬いお姉ちゃんだけど

部屋の中だとかなり溺愛してきてる。


「可愛いなぁ、リンフィア……」

「お姉ちゃん、あの、抱きしめすぎじゃ?」


お姉ちゃんは笑顔のまま私を強く抱きしめる。

眠るときも私はお姉ちゃんの抱き枕だ。

私の事を本当に可愛がってるのがよく分かる。


「リンちゃん、尻尾もふもふさせて!」

「うん、良いよ」

「やったー!」


ナナちゃんは私の尻尾が気に入ったのか

よく私の尻尾をもふもふさせてくれとお願いしてくる。

私はナナちゃんに尻尾を触らせる。

自信満々の私の尻尾だ。

お姉ちゃんにそっくりな尻尾で、私の自慢。

お姉ちゃんもたまに私が尻尾をもふもふさせてるのを見て

少しだけ羨ましそうな表情を見せたりもする。

エディーもそうだ、尻尾を良くもふもふさせて欲しいという。


「いやぁ、肌触り最高だね!」

「自慢の尻尾だから、お手入れはしっかりしてる。

 お姉ちゃんに教わって、クシは毎日通してる」

「なる程、しかしこれはやっぱり狼の尻尾なのかな?」

「見た目はそうだね、私達のご先祖様は

 姿はデミ・ビーストだからね、人間だけど」

「そうだね」


この姿はバラドーザさんの姿の名残だからね。

だから、狼の尻尾と狼の耳だ。


「でも凄いよね、どうやって動かしてるの? 尻尾って」

「動けと思えば動く、手足と同じ」


どう動くかを伝えながら、尻尾を動かして見る。

そして、ナナちゃんの背中に回すように動かして見た。

ナナちゃんは笑いながら、私の尻尾に抱き付いた。


「あは! 温かい! 

 あ、そうだ! 耳は?」

「ん、動く」


今度は耳を動かして見る。動けと思えば耳も動いた。


「おぉ! 可愛い!」

「オルフィア様の場合は格好いいけど

 リンちゃんの場合は可愛いだね」

「ワン!」

「ん、気になる?」


ペロが私の尻尾を見て、追いかけ回してる。

それを見て、私も尻尾を動かして

ペロに掴まらないようにブンブンしてみる。


「ワンワン! ワン!」

「こう言う遊びは本来猫っぽいけどね」

「あはは! 私も追いかける-!」

「ん! 2人は苦戦する、でも掴まらない!」


ペロとナナちゃんに掴まらないように尻尾を動かす。


「えい! えーい!」

「ワン! ワンワーン!」

「ふふふ、掴まらない」

「待て待てー!」

「ハッハ! ワンワン!」

「楽しそうだねぇ」


エディーはニコニコ笑いながら私達を見てる。

私達も笑いながら追いかけっこをしてみた。


「……」

「あ、お姉ちゃん」

「えーい!」

「あひゃ!」


ふ、不意に立ち止まって追いつかれたせいで

ナナちゃんに尻尾を強く掴まれて

体中がビクッと反応してしまった。

痛いと言う訳では無く、なれない感覚だ。


「捕まえたー!」

「ワン!」

「うぅ……な、なれない……」

「だ、大丈夫か? リンフィア」

「だ、大丈夫」

「あ、オルフィアさん! どうしたの?」

「いや、楽しそうだったから」

「じゃあ、一緒に遊ぼう!」

「い、良いのか!?」

「うん! でも4人は多いから外で遊ぼう!」

「勿論だ!」


お姉ちゃんがかなりノリノリで外に出てきた。


「よーし! キャッチボールだー!」

「ボールを投げてキャッチする奴だな、何故だ?」

「ペロちゃんも楽しいから!」

「ワン!」

「なる程」


ボールを投げてキャッチする遊び。

ペロが投げたボールを結構追いかけたりする。

掴みそびれたボールはペロが掴んでくれる。


「ふふ、良くやったね、この遊び」

「うん! だから、遊ぼう!」

「うん」


少しワクワクしながら、私もボールを掴んだ。

そして、まずはお姉ちゃんにボールを投げてみる。


「行くよ! えい!」

「ワンワン!」

「おっと、ふふ、追いかけてくるんだな」

「ワン! ワン!」


お姉ちゃんの前に行って、

ペロが楽しそうにジャンプしてる。

たまにお姉ちゃんに前足を乗せて足りもしてる。


「楽しそうだね、では今度はあっちへ行っておいで」

「ワン!」

「っと、ふふ」


今度はエディーに向ってペロが走っていく。

エディーの前で同じ様にぴょんぴょんと楽しそうに跳ねてる。


「それじゃ、これはどうかな!」


エディーが勢いよく上にボールを放り投げる。

ペロがボールを追いかけようと上を見上げて

私達も上を見上げる。あ、これは私に落ちてくる!


「っと、キャッチ!」

「ナイス!」

「ワンワン!」

「ふっふっふ、今度はナナちゃんだよ」

「わーい!」


ナナちゃんに向けて軽くボールを投げた。

ナナちゃんは笑顔で両手を上げてる。


「よーし! えい! あ、あひゃー!」


だけど、ナナちゃんはキャッチを失敗してしまい

おでこに私が投げたボールを受けてしまう。

ナナちゃんのおでこに当って跳ね返ったボールを

ペロが楽しそうにジャンプして掴んだ。

そして、ナナちゃんの前に尻尾を振りながら走っていく。


「ワンワン!」

「うー、ありがとうペロちゃん!」

「ワン!」


少しおでこをさすりながら、

ペロに渡されたボールを受け取る。

そして、ナナちゃんが再び嬉しそうに起き上がった。


「今度はキャッチするもんね! えいやー!」

「っと、ナナちゃん、

 もうちょっとコントロールしっかりとね」


かなり的外れに飛んだボールを

エディーは飛び込んでキャッチして

お姉ちゃんの方に向けて投げた。


「ふふ、全力だね、エディー」

「えぇ! 勿論ですとも!」


お姉ちゃんも軽く動いてボールをキャッチ。

ペロが走って追いかけていくけど

ペロが到着する前にボールを私に投げてきた。

ゆっくりとしたボールで私は簡単にキャッチできた。

ペロがすぐに私の方に向って走ってくる。


「ふふ、えい」

「今度はキャッチだよ! えーい!」


ナナちゃんが頑張って掴もうと走った。


「やった!」


今度は上手くキャッチ出来た様で

すぐにペロが来る前にエディーに投げた。


「あっと! まさかの反対側-!」

「あー!」

「ワン!」


屋敷の壁に当り、跳ね返ったボールを

ペロが飛んでキャッチした。

そして、今度はエディーにボールを渡す。


「あはは、いやぁ凄いね。良い子良い子」

「ワンワン! ワン!」

「ふふ、楽しそうだね。じゃ、行きますよー」

「あぁ」


今度はお姉ちゃん。

私達は5人で楽しくキャッチボールを続ける。

何気ないお遊びだけど、とても楽しい時間になった。

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