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姉妹の共闘

お姉ちゃんは私を見て涙を流した。

私も同じ様に涙を流してしまう。

だけど、今の私達には再会を喜ぶ余裕が無い。

状況は一瞬で分かるくらいには切迫してる。

逃げ道は塞がれて、お姉ちゃんはボロボロ。


剣が折れてる所から考えても

お姉ちゃんの剣でも、あいつの皮膚は裂けなかった。

だけど、血飛沫が飛び散ってるのが分かる。

あの血はお姉ちゃんの血ではないだろう。


流石にあの出血じゃ、生き残れるはずが無い。

きっとあの血はバラドーザさんの偽物

あのサイラーズの血だってのは分かる。


「全く、大した破壊力だな」


私があいつの腕を両断したはずだけど

あいつは軽く腕の傷を見た後に腕を生やした。

あまりにも異常な再生速度。

あれが三帝って奴の強さなの?


「貴様のその魔法……

 ヒューマンビーストでありながら

 この破壊力は想定外だ

 だが、俺には何の意味も無い。

 傷を受けようとも治せば良いだけの話だ」

「なら、再生できないくらいにバラバラにするまで。

 サイラーズ、お前の計画はここで終わる!」

「……貴様、何故その名を!」

「お前は永遠に消えるのがお似合いだ!」


とにかく攻撃を仕掛けるしか手が無い。

この状況、殺しきる以外に勝算はない。

逃げたところでこいつは追いかけてくるだろう。

ここで倒しきらなければ被害が甚大になる。

折角強くなったんだ、倒しきってみせる!


「く! はは! 体術は甘いな!」

「っと!」

「む!」


攻撃を上空で避け、蹴ると同時に再び腕を断つ。

炎属性による全力の斬撃風に放った攻撃。

同時に世界が上下逆さまになる。

でも、この体勢であろうとも攻撃は可能。

そのまま上空で再び構え、サイラーズの腹部を凍らせる。


「む!」


そのまま上空で体勢を立て直し、一気に接近して

サイラーズの凍らせた腹部に手を添える。


「燃え尽きろ!」

「ぬぅ!」


手を当て、そこから全力の炎魔法を放つ。

私が放った炎魔法はバーナーのように

かなりの広範囲を溶かし尽くす火力になっていた。

勢いはかなりあり、その勢いにわざと押されて

私はお姉ちゃんの隣に移動した。


「リンフィア……そ、その力は一体」

「私、始祖帰りとかっていう個体らしくて

 何か色々と凄いんだって。

 崖下の神殿に封印されてた

 私達のご先祖様が教えてくれたの」

「ご先祖様?」

「貴様……まさか、バラドーザの奴に!」

「そうだ! 私達のご先祖様に救われた!

 ご先祖様はお前を封じた英雄!

 ご先祖様の願いを叶える為にサイラーズ!

 お前を今日、ここで殺す!」

「あの老いぼれ……まさか、生きてやがったとは!」

「リンフィア……い、一体下で何が」

「後で話す、お姉ちゃん。一緒にあいつを倒そう。

 そしたら、目一杯甘えるから」

「……そうだな、まずはあいつを倒そう」


お姉ちゃんが自分を回復して立ち上がる。

私は構えながら、サイラーズの動きを警戒する。

同時に自分自身に掛けてる身体強化の魔法を

もう1段階強く掛ける。


「だが、まだまだ未熟な小娘2人に敗れるはずも無い!」


やっぱりただ攻撃しただけじゃ完治される!

何とか、あいつの再生を阻害する必要がある!

あいつが再生できないほどに

バラバラにするまで攻撃するか

回復を阻害する何かが欲しい!


「ふん!」

「折れた剣で何が出来る!」

「エンチャントを忘れるな!」

「む!」


お姉ちゃんが炎の魔法を操り

折れた刃の先に剣の様な形の炎を作って攻撃してる。

そんな使い方も出来るんだ。

でも、あれはほぼ魔法による攻撃だ。


「ふん、無駄だ!」


でも、お姉ちゃんの魔法ではサイラーズに対して

大きなダメージを与える事は出来てない。

サイラーズは私の方を向いて、攻撃を仕掛け様とするが。


「な!」


お姉ちゃんがサイラーズの足を凍らせ、動きを鈍らせる。

その隙に炎属性魔法を上空で放って

再びサイラーズを焼き尽くす様に攻撃する。


「ぐぅ! 無駄なぁ!」

「ん!」


そのまま最初と同じ様に反動を利用して後方に下がって

壁に足が付く状態にした後に体勢を変える。

背後の壁を蹴り飛ばし、サイラーズに接近した。


「愚かな!」

「ッ!?」

「ちぃ!」


あのまま一気に仕掛けようとしたけど怯まない!

攻撃を仕掛けてきたサイラーズに驚きながらも

私は空属性魔法を利用し、攻撃を防御魔法で流す。

体勢が斜めになったけど、攻撃のチャンスはある!


「お姉ちゃん!」

「あぁ!」


お姉ちゃんは氷属性魔法を、私は炎属性魔法を放った。

私達が放った魔法はサイラーズに当ると同時に

大きく爆発をした。


「うぐぅう!」


サイラーズガ苦しそうなうめき声を上げるけど

すぐに傷は癒えたようだった。


「無駄だ!」

「う、きゃう!」

「くぅ!」


サイラーズを中心に放たれた強力な衝撃波!

流石にこの破壊力を前に耐える事は出来ず

私達は吹き飛ばされて、壁に叩き付けられる。


「うぅ……」

「く、クソ……」


あれだけ攻撃したのに、まだ再生能力の方が上なの?

い、一体どうすればあの治癒能力を……

祈りの剣があれば、きっと何とかなるのに……

今のままだと、火力が足りない。


「はぁ、はぁ、はぁ、クソ生意気なガキ共だ……

 この俺にここまで攻撃を当ててくるとはな!

 だが、無駄なんだよ! どれだけ攻撃を当てようとも!

 この俺の再生能力の前じゃ無駄だ!」

「なんて再生能力……」


私達が動揺してる間にサイラーズが私に向けて

掌を向けているのが分かる。

同時に禍々しい光りが奴の手に集中してる。


「まずは貴様を殺してやろう、チビ!」

「不味い、り、リンフィア!」


サイラーズが強力な闇の魔法を放ってきた。

壁に打ち付けられて動けない今の状態じゃ

この魔法は防げないし避けきれない!

防御の魔法でもこの威力の直撃は耐えられない!

逃げないと駄目なのに、逃げ切れない!


「リンちゃん!」

「え!?」


不意にナナちゃんの声が聞えてくると同時に

私の目の前に祈りの剣が落下してきた。

まさか、これナナちゃんの空特殊属性魔法!

ナナちゃんの姿は見えないけど、どうやって?

いや、考えてる暇は無い!


「うりゃぁあ!」


私は即座に祈りの剣を引き抜き、目の前に近付いてくる

闇の魔法に攻撃を仕掛けた。

祈りの剣は光り輝き、今まで決して光らなかった

最後の宝石が光り輝いた。

同時に大きな力が私に溢れ出し

そのまま闇の魔法を斬り裂く事に成功する。


「何だと!?」

「はぁ、はぁ、ありがとう、ナナちゃん。

 サイラーズ! これで確実に殺す!」


引き抜いた祈りの剣の切っ先をサイラーズに向ける。

これで戦える、必ずここで倒しきってみせる!

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