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魔法についてのお話

ソールティアスさんに

魔法の事を教えて欲しいとお願いすると

意外と、あっさりと時間をとってくれた。

流石にすぐには無理だったけど

1週間後に時間を作ってくれて

私達はお話しを聞けることになった。


「来たね、待ってたよ


部屋に入ると、ソールティアスさんが

本を片手に私達の事を待ってくれていた。

部屋の真ん中には大きな机があって

そこの中央にはお菓子があって

4つの飲み物と小さなケーキが用意されてる。


その机を左右に取り囲むように

大きなソファーが置いてあった。

私達の為にこんな準備をしてくれてたんだ。


「さ、座ってくれ、お菓子も食べても良いよ」

「本当!? わーい!」

「その、良いんですか? こんなに色々と」

「何、大した事じゃ無いからね。

 エディー、君も遠慮しないで食べてくれ」

「あ、は、はい」


少し動揺しながらも、エディーさんもお菓子を取った。

ナナちゃんは座ると同時に嬉々としてお菓子を食べる。

私はあまりお菓子に興味は無かったけど

美味しそうなケーキに少しだけ視線を奪われた。


「甘いよぉ! これ、甘いよぉ!」

「あぁ、ケーキだからね、甘いのは当然さ。

 ほら、リン。君も遠慮しないで食べてくれ」

「あ、うん、頂きます」


初めて食べたケーキ、運ぶ事はあったけど

食べたことは1度も無かった。

甘い……優しい味だ、内側から包まれるような

とても優しい味、隠そうとしてるはずだけど

無意識に私は頬が緩んでしまった。


「どうだい? 初めてのケーキは」

「お、美味しい、とても甘くて優しい味……」

「美味しい! 凄く美味しい! とても美味しい!

 とてもとても美味しい! なんて言うのかな?

 うん、分かんない! とにかく美味しい!」


自分が感じた味を何とか口にしようとするけど

ナナちゃんはどうもそう言うのが苦手らしくて

とても美味しいという言葉しか発せてない。

少しだけ、ナナちゃんっぽい気がした。


「それはよかった、

 美味しければそれに越したことはない。

 さて、それではお願いされたお話しをしようか」

「あ、はい! 魔法を知りたい!」

「あぁ、良い心意気だ、魔法は重要な技術だからね。

 リンに魔法があるのは確定だし

 ナナにも才能がある可能性はあるからね。

 もし使えた場合に知っておくのも重要な事だ。

 騎士見習いの間に知識を集める。

 それもまた、重要な努力のありかただ」


そう言って、ソールティアスさんが本を取り出した。

そこには魔法の種類と種族の結びつきと書いてある。


「この本には魔法の知識が色々と入ってる。

 今回はこの本を参考にして私が知った情報を

 君達に伝えようと思う」

「であれば、この本を渡していただくだけでも。

 ソールティアス様の貴重なお時間を使っていただく事は」

「子供だからね、大人が口で伝えた方が良いだろう」

「それ……いえ、何でもありません」


ソールティアスさんの表情を見てエディーが言葉を止める。

別に怒ってるわけじゃ無い、優しく微笑んでるだけだ。

でも、エディーさんはそれ以上何も言わないことを選んだ。

嬉しそうだからなのかも知れない。


「では、お話しをしてあげよう。

 難しい話しになるかも知れないが

 出来るだけ、簡素に分かりやすく話してあげるよ」

「うん、ありがとう」


何だか嬉しそうなソールティアスさんを前に

私は少しだけ、嬉しい気持ちになれた。

やっぱり迷惑じゃ無いって分かるのは良い。


「じゃあ、まずは魔法の種類からだね。

 魔法には色々な種類が存在するんだ。

 それを属性という形にして分けてるんだよ」

「属性?」

「あぁ、基本的に自然に発生する現象の相性を見るために

 属性というのは存在してるんだ。

 例えば、木とかがあるよね」

「うん」

「その木は火で燃えるよね?」

「燃えるのは枯れてる奴だけ。

 元気な木は中々燃えない」

「……うん、よく知ってるね」


変な事を言ってしまった、ちょっと驚かれてる。

うぅ、私の悪い癖だ……


「その、火をおこすの大変だったから

 よく覚えてるの」

「そうだね、君達は大変だったからね。

 では、そうだな、枯れた木で考えてくれ」

「う、うん」


ちょっとだけ優しい笑みを向けてくれた。

あまり怒ってないのかもしれない。


「この場合、木は火に弱いという形になるね。

 他にも火は水に弱い、これも知ってるよね」

「うん、知ってる」

「そう言うのをより分けるために属性があるんだ」


そう言うのを分けるためにあるんだね、分からなかった。


「では、魔法の属性についての話しに戻ろう。

 まず、魔法で分けられてる属性は

 火、水、草、氷、光、闇、風、地がある。

 これは純粋な属性魔法と言われてて

 最もメジャーなのがこの属性と言われてる」

「うん」

「そして、この例に漏れる物体に影響を与える魔法が

 特殊属性魔法と言われる魔法なんだ」

「どう言う事?」

「属性魔法は魔力を媒体にそれぞれの現象を引き起こす。

 火なら炎を、水なら水を呼び出せる形だね。

 これは魔力を使って発生させてると言われてる」

「魔力って言うのは?」

「人の中にある色々と姿が変わる便利な力かな」


ふむ、よく分からないけど難しい部分だろう。

そこを考える必要は多分無い。


「そして、その魔力を直接相手に送って変化させるのが

 特殊属性魔法という魔法なんだ」

「相手に送る魔法……」

「そう、特殊属性魔法には体、与、空の3つがある」

「ん?」

「体特殊属性、与特殊属性、空特殊属性と言うんだ」

「……?」


よく分からない、つまり変わった魔法?

特殊って事は変わった魔法なんだろうけど

私にはいまいちピンとこなかった。


「まぁ、特殊属性魔法は難しいからね。

 ただ物体を呼び出すんじゃなくて

 そこにある物に影響を与えると思ってくれ。

 空特殊属性魔法は違うけどね」

「あ、う、うん……」


私はいまいちよく分からなかった。

エディーもあまり分かってない。

ナナちゃんはちょっとだけ分かってる風だった。


「それぞれの属性魔法はあまり難しい事は無いし

 簡潔に説明すると、それぞれの属性を呼び出す

 あるいは直接操作する魔法。少し与特殊属性魔法と

 混ざる部分もあるが、少し違うかな。

 火なら炎を、水なら水を、草なら植物を

 それぞれ呼び出す、あるいは操る魔法だ。

 これらは対応した属性の物しか操れない。

 それが与特殊属性魔法とは違う点だろうね」


火なら火を召喚、あるいは操る魔法。

その名前の通りの物しか操れないと言う事かな。


「では、次に難しい特殊属性魔法についてだ。

 体、与、空の3つがあるわけだが

 まずは私が得意とする体特殊属性魔法だね」

「得意とか苦手とかあるんだ」

「あぁ、そこは種族によってほぼ決るらしいけどね。

 それは後にお話しするとしよう」

「うん」


種族によって使える魔法が違う。

そんな事もあるんだね、魔法って何なんだろう。


「体特殊属性魔法は生物に直接影響を与える魔法だ。

 回復、身体強化、催眠術等が主に上げられる。

 適性のレベルというのがあるのだが

 そのレベル次第であれば、相手の魔法をコピーしたり

 相手の動きを完全に制御する事が出来たりもする」

「回復……あ、もしかして私」

「あぁ、君の回復の魔法はこの体特殊属性魔法だね。

 鍛えて行けば、身体能力を強化出来るかも知れない」


そうなんだ……自分の身体能力の強化は便利そうだ。

私にその才能があるなら、必死に鍛えた方が良いかも。


「これらは他者に対しても効果を発揮することが出来る。

 つまり他者の回復、他者の身体強化も出来るらしいが

 この本には他者の身体強化は危険という話がある。

 どうも、相手の限界を越えた強化をさせてしまい

 場合によっては相手を殺してしまうこともあるとか」

「え? そ、そうなの?」

「あぁ、だから、他者を強化するのはよくないかな」


強化の力が使えても他者にするべきじゃ無いんだ。

でも、回復は問題無いんだね。

あまりやり過ぎたら危なそうだけど。


「次は与特殊属性魔法。

 これは体特殊属性魔法が生物に対して影響に対して

 こっちは無機物、つまり石や剣等に影響を与えるんだ」

「石とか剣」

「あぁ、腐ることが無い物質に影響を与えるという方が

 ちょっとだけ想像しやすいかも知れないね」


だから、植物とかには影響を与えられない。


「これらは浮遊させることが出来たり

 そうだね、武器にエンチャントという形で

 属性を付与させたりすることが出来るらしい」

「え? どう言う事?」

「あぁ、そうだね、例えばこれだ」


そう言って、ソールティアスさんが小さな刃物を取り出す。

そこに意識を集中させて、炎を纏わせた。


「剣から火が出てきた!」

「あぁ、これがエンチャント。

 ヒューマンビーストは与特殊属性魔法の適性が

 あまり無いとは言え、一応あるにはある。

 だから、効果は発揮できるんだけど。

 私の場合はそこまで長くは持たない」


少しして、剣の炎が消えていった。

これがエンチャント、見た目だけで強そうな気がした。


「この本には与特殊属性魔法は

 影響を与えるという関係上

 無機物を破壊することも出来るそうだ。

 ただ適性が低ければ破壊できる物体は小さいし

 柔らかい物じゃ無いと破壊できないそうだよ。

 ただ武器などは使い手の技量次第で

 破壊できるかどうかが決るらしいから

 格上相手にはあまりよい手では無いかも知れないね」


無機物、石とかを破壊できるって凄い。

大きな岩とかに塞がれても、この魔法を鍛えてたら

瓦礫を破壊することも出来るかもって事だしね。


「次は空特殊属性魔法。これは非常に特殊らしい」

「うん、特殊って言ってるし」

「あぁうん、他2つよりも更に特殊って事だ。

 これは空間等の何も無い場所に影響を与える」

「属性も同じじゃ無いの?

 何も無いところに炎を出したりするなら」

「確かに少し近いかもしれないけど

 それとは根本的に違うんだ。

 空特殊属性魔法は物質を召喚したり

 瞬間移動や防御などが出来るらしい」

「……物質を召喚って、属性魔法と」

「属性魔法は対象の属性しか出せないが

 空属性魔法は剣等を召喚出来るんだ」


剣を召喚する……何だか凄そうな雰囲気だ。

属性の魔法とそこまで変わらないような気もするけど。


「瞬間移動はそのなの通りだね。

 行きたい場所に即座に行く事が出来る。

 でも、あくまで目に見える範囲だけらしいね。

 正確なイメージがあって、適正レベルが高ければ

 その場所に距離があっても行けるらしいが

 1度行った場所じゃ無いとイメージが出来ないだろうし

 あくまで帰還手段にしかならないだろうね。

 防御魔法もその名の通り、相手の攻撃を防ぐ魔法だ。

 空間に見えない壁を作る感じかな。こんな感じだ」


そう言って、ソールティアスさんが掌をこちらに向ける。


「さ、私の手に触れようとしてごらん」

「うん」


言われたとおり、触ろうとするけど

何かに阻まれて触れる事が出来ない。


「な、何かある……」

「あぁ、ここに防御の魔法があるんだ」

「つまり使えるんだ……」

「あぁ、ヒューマンビーストは適性があるらしいからね」


種族によって使える魔法が決ってる。

ヒューマンビーストは特殊属性魔法を

全部使えるのが確定みたいだ。


「では次に、どの種族にどれだけの適性があるのか。

 それの話をするとしよう」

「うん」


種類だけでちょっと混乱しそうだけど

でも、知っておいた方が良いのは間違いない。

種族によって違うなら、種族に合わせて鍛えれば

才能を引き出すことが出来るのだから。

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