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第六話 覚醒する剣と士

話を投稿したあと、何回か修正を加える事があります。何度も修正を加えたり、直したりすると思うので、ご了承下さい。


考心「…ちっ」


ざぁー…、と床を削る音が響き渡る。気づけば暗い街中。こんな場所にまで移動してしまっていた。


考心「ちくしょー!」


思わず、吐き捨てた。


鎌イタチ「なに真剣な顔になってんだよ?どうせだから楽しもうぜ?この戦いを…」


考心「俺は楽しむためにお前と戦っているわけじゃない。これは、俺が生きるか死ぬかの戦いだ。お前のように、遊び半分でやってはいない!」


鎌イタチ「ふ〜ん…。まっ、俺は楽しいぜ。なんせ、俺のスピードについて来られる奴はお前が初めてだからな。だから、存分に楽しませてもらうぜ!」


そう言い切ると、風を切るような速さでこちらに向かって攻撃してくる。


考心「……っ?!」


俺はそれをギリギリのところで避ける!


考心「あっ……ぶねぇ〜…」


俺は少し距離をとって離れる。


鎌イタチ「この速さでも避けられちまうのか…。」


とソイツは、俺には聞こえない声量で静かに呟いた。


鎌イタチ「お前さぁ〜…。さっきから避けてばっかじゃねえか〜?もっと俺を楽しませてくれよー!」


と、そんな軽口を叩く。

言われなくとも攻撃をしてやりたいが、こいつは一切として隙を見せようとしない。隙を突けば、一発くらいは攻撃を与えてやれるんだが。やはり、そううまくはいかず、今の現状に至る。


鎌イタチ「にっ…しても」


と、ソイツは鎌を軽く回して問い出す。


鎌イタチ「お前、結構な剣の腕じゃねえか?前世では剣道でもやってたのか?」


その質問に、俺はこう言葉を述べる。


考心「そうだな……、あながち間違っちゃいない答えだが、もう一つの理由としては……」


考心「鍛えているから……かな?」


鎌イタチ「ふ〜ん……」


ソイツは顎に手を置いて、しばし頷く。今こいつが何を考えているのか、俺には一切合切わからないが…。よからぬ事を考えていそうな気がするのは確かだった。


鎌イタチ「じゃあこうしよう!」


と、ソイツは何かは提案してきた。


鎌イタチ「お前が勝ったら、あのチビとと地獄落としのアジトを教えてやろう!でっ、俺が勝ったら、お前のその強さの秘密を教えろ!」


鎌イタチ「どうだ、いい提案だろ?」


考心「えっ!?」


俺は出された条件に対して、あっと驚いてしまう。


考心「本当に、教えてくれるのか?」


素の疑問が出た。


鎌イタチ「あぁ…、俺はただ雇われただけの殺し屋、前の契約者のことなんか、どうでもいいんだよ」


どうやらこいつは、結構簡単に裏切るやつだと言うことがわかった。


鎌イタチ「さ〜〜てと……、随分と長話しちまったな……。続きをやろうぜ?さぁ!」


ソイツはまた、速い動きで蛇行だこうしながら、さっきより速く近づいて来た。流石にここまで速くなると避けるのが難しく、横腹に深さ3ミリ程のかすり傷を負ってしまう。


考心「くっ!」


着ている白シャツから、僅かに血が浮き上がる。斬られたところを少し抑えながらまた距離をとる……が。


鎌イタチ「おら!まだまだ行くぞ!」


俺が避けると同時に、次の攻撃を放ってくる。俺はその猛攻に耐えながら避け続けるが、流石に体力的にも、厳しくなってきてしまう。そうなれば、必然的に俺が不利になるのは目に見えていて……気づけば、鎌鼬にやられそうになっていた。


考心「はぁ…、はぁ……」


俺は倒れながら、荒く息をする。息を切らしながらも、精一杯の力で立ち上がろうとするが、体が悲鳴を上げて上手いこと立ち上がることが出来そうになかった。気づけば俺の体には、沢山の傷がつけられており。腕、脚、体の至る所から、血がにじみ出ていた。


鎌イタチ「どうした、もう終わりか?」


ソイツは呆れたような口ぶりで、俺を睨みつける。


鎌イタチ「俺の速さについてきたもんだから、8割程度本気を出してやったって言うのに、もうダウンか……期待外れだったな……」


そう言って俺の首元に鎌を当てがう。


考心「お…い…。アンタが勝ったら…、俺の強さの秘密を知るんじゃ無かったのか……?」


俺は枯れた声で、必死にこいつに問いただす。

すると、


鎌イタチ「あ〜…、アレか……。別に?この程度で倒れるんだったら、別にいいかなって思ったから、殺すことにしただけだ………それに。俺は結構な気分屋でな、言ったことは守るけど気分が乗らないと約束を守る気にならないのさ」

「さーてと、さっさとこんなこと終わらして帰るか……。だから、」


鎌イタチ「死ねよ」


静かにソイツはそう告げて、上に掲げた鎌を、思いっきり振り下ろそうとして……。


□□□


死を覚悟した俺は目を閉じたが。いつまで待っても、振り下ろされる事はなかった。不思議に思った俺は、目をゆっくりと開けた。そこは、ただただ真っ黒な世界だった。黒い背景しかない世界。


考心「ここ…は??」


ふと疑問に思い周りを確認するが、予想通り誰一人としていなかった。ということは……、ここはあの世なのだろうか?と、悠長に考え込んでいると……。


??『目覚メタか?新しキ主ヨ…』


どこからともなく甲高い声が響き渡る。

俺は警戒しながら周りを確認するが、人の姿はなかった。どういうことだと、混乱していると、その声の主がまた喋り出した。


??「我ハ剣の中に眠る権能ナリ、あの方ト繋がりのアル貴方様ノ力を解放スル者なリ……」

「我が剣の名は『雷神剣』、神の力を持つ八の剣の一本なり」


なんのことだかさっぱりと言わんばかりの事を喋る謎の声。


考心「ちから?解放??いったいどういう事だ?説明してくれ!」


と、質問してみるが。


??「今はあまり時間がございまセン。もうすぐ貴方ハ死んでしまいますが、貴方ノ真の力を解放すれば、勝てるはずです。」


そう言って、謎の声の主は何かを呟き始めた、その瞬間だった。糸が切れるような音が俺の中で響き渡る。

そして、俺はこの時すぐ理解した。

これが、俺の本当の力だと……。


□□□


ビリビリとしたものが、右腕からピリピリと感じた俺は、ゆっくりと視線を右腕に向けるとそこには、黒かったはずの刀が、金色に輝く剣へと変形していたのだ。それと同時に、不思議と力が湧いてくる。


考心「なるほど……、これが俺の力…か。」


誰にも聞こえない声量で、そう俺は呟く。


鎌イタチ「急に剣の形が変わりやがった?!どうなってんだありゃ?!」


すると、少し離れたところからさっきの鎌イタチが、困惑した表情で俺を凝視していた。

俺は立ち上がる。痛みは……、感じなかった。

なぜなら今の俺は……、


考心「なんでもできる気がするからな!」


そう叫ぶと同時に、地を思いっきり蹴る。


鎌イタチ「……なにっ!?」


ソイツは先程とは違う俺の動きに驚いてか、困惑して隙を見せてきた。俺はその僅かな隙を突いて、ソイツの胸部目掛けて剣を振るう。


考心「雷流っ!!」


鎌イタチ「うっ!」


見事に命中し、切ったところから血が流れ出す。

重傷を負ったソイツは、僅かにたぢろいだあと、仰向けに倒れ込むと同時にこう告げた。


鎌イタチ「俺の……負けだ…ぜ…。」


そう言葉を残すと、静かに男は眠りにつくのだった。

面白かったら、高評価とブックマークの方をお願いします。


[キャラクター紹介]


村上 幽華

ムラカミ ユウカ


背中と腰に一本ずつ刀を携えている女剣士。

剣の腕は達人級で、二本の刀を軽々と扱えてしまう強い少女。辻斬りみたいな発言をたまにする。

性格は真面目で、天然で、曲がった事が苦手なタイプ。様々な刀に目がなく、刀を見るとその刀身を観察しようとする。結構刀には詳しく、逸話が残っている剣や、あまり知られていない剣なども知っている。そして、妖怪の世界にある刀も知っている。

持っている刀の名前

1封妖楼剣 フウヨウロウケン

2鬼切丸 オニキリマル


見た目

白のカッターシャツに、紫色のベストを着込む。腰には、道着の様な帯を着けており、余分な部分を残して、風でなびくようにしている。黒色のスカートを履いており、膝より上辺りのながさである。スカートの下に、体操服のような現代のハーフパンツを履いている。

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