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さいやく  作者: 綿上遼
2/8

あめ



わたしの手の中には

綺麗に個装されたあめ。

このあめが甘い、だなんて

このあめが固い、だなんて

誰が決めたのだろう。

キラキラしている、色はピンクの

半透明だ。


口に含んでみる?

この目の前にあるあめ玉を。

さて、あなたにはそんな度胸あるかしら?



小学校のころ

パン競走があった。

スタートの合図とともに走り出すわたしたち。

まだまだ小さいわたしたちに合わせた高さに

吊るされたパン。

それを手を使わずにうまく咥える。

最初は止まっているそれも

1回失敗したらユラユラと揺れて

ぱくり、と食べられない。

わたしも首を動かしてユラユラ。

足も動いてフラフラ。

なんとか1口、食べて

ちぎりとる。


一体誰がこんな競技を考えたのだろう。

パンなんかに振り回されるわたしたちを

観てそんなに楽しいだろうか。

不自由な者を観て、面白いだろうか。


口に咥えたまま走り出す。

息がしづらい。

苦しい。

甘いあんぱんだった。


無理やり競技を決められたが

もう二度とやらないと決めた。

それにわたしの隣のレーンにいる

男の子がお腹を壊していたから。

砂まみれのあんぱんは美味しかった。





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