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第1話-少年-

思いついたので書いちゃいました。

 『………僕の夢は、科学者になって、世界に役立つすごい機械を作って、同級生や、お母さんとお父さんを喜ばせることです。………』


 少年は小学校の卒業アルバムを見ていた。暗い部屋の中、机の電気を点けて。そして一人で。


 少年はアルバムに涙を一滴落とした。悲しみの涙ではなく、…憎しみに満ち溢れた、一滴の涙を。


**********

 署に戻った十人の刑事たちであったが、係長の真田真幸一さなだまこういちは直ぐに十人の異変に気付いた。

 「むむむむむムむむむむむむむむむむむむむむむむむむまむむむむむむむむむむむむむむむむ!酒臭 いな。今日は飲みに行くと言っていたが、本当に飲むとは!まだまだだなぁ~。」

 実はこの真田真、あんなメールを送信してくるくらい機械オンチではあるが、嗅覚は警察犬をしのぐほどに、滑舌は俳優をしのぐほどにすごいのだ。

 「飲むって言ったんだから、そりゃあ、飲むでしょ。ねぇ、みんな。」

小森谷が呆れながらも応じると、真田真は直ぐに答え返した。

 「帰りなさい。今日はもういい。お疲れ様。」


**********

 十人は家に帰り、それぞれの趣味を楽しんだ。そして、眠りについた。次の日、全員はあのヘリについて何か呼ばれることを想定して出勤したが、全く呼ばれないまま、その日は終わった。次の日も、その次の日も。

 そして、時は過ぎ……二一六〇年四月一三日。彼らは呼ばれた。そう、三か月前の、あの、ヘリ墜落の件で。



**********

 少年は、テレビを見ていた。一人で。明かりをつけず。

 少年は、復讐に心を燃やしていた。何に対して?



 そう、この便利な、いや、便利すぎる世界に。


 少年は、とてつもなく大きな憎しみを持ち、夢を悪用して、親の為にプロジェクトを立ち上げた。


 

 少年の両親は、少年があの卒業アルバムの文集を書いた日の夜に、亡くなったのだ。もともと体が弱かった両親は、その頃入院中だった。そして、退院前日に、良くなっていたにも関わらず、亡くなったのだ。何故か?……………欲にまみれた主治医によって、新薬の臨床実験に勝手に利用され、失敗したのだ。


 彼は着々と準備を進め、何度も練習をした後、遂に計画を実行した。結果は、成功。成功した彼は、こうつぶやいた。

 「これでいつでも復讐できる。お父さん、お母さん、待っててね。僕の勇姿を。」


 そしてその三か月後、彼は予想外の事実を知った。

 「ごめん。お父さん、お母さん。…ごめん。」

 彼の作ったウイルスは、突然変異を成し遂げたのだった。

これからも更新していきますが、第2話からは2800字以上になったらうまく区切って投稿していきたいと思っています。少ししたら、登場人物紹介をしようと思います。

これからもよろしくお願いします。

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