びすくどーる
題名が思いつかなかったので、なにか案がありましたら頂きたいです。
あるところに きれいな黒髪と 赤い瞳の 女の子がいました。
その女の子は とがったやえ歯も持っていましたが あまりにとがっていたので 恐がられないように 上手にしまって隠していました。
ところがある時 うっかり見つかってしまったのです。
女の子の隠したものを 見つけたのは 「美」という 金髪と 青い瞳の それはきれいな男の子でした。
女の子は 悩みます。
その男の子から 他のみんなに 隠したものが広まってしまう。 みんなに恐がられるようになってしまったら ここで暮らすことに 心が いたむでしょう。
そうなる前に なんとかしないといけません。
気づくと 「美」は 誰にも言うことなく 女の子のそばにいるようでした。
女の子は 困りました。
どうすればいいのか わからなかったのです。
女の子の 不安は ふくらみます。
「美」は みんなに話してしまったのでしょうか。
それとも まだ広まってはいないのでしょうか。
そもそも「美」は 本当に 女の子の隠したものを見つけたのでしょうか。
女の子は だれかに相談することにしました。
もちろん 隠したもののことは ひみつです。
女の子は 白鳥のところへ 行ってみました。
ところが白鳥は このしなやかな翼をみて と羽の白さについて えんえんと演説をしていて 女の子の相談するすきがありません。
しまいには「美」についてたずねられ 女の子の相談にならずに その場をはなれました。
つぎに女の子は 琴のところへ 行ってみました。
ところが琴は これはいい音楽でしょう うつくしいでしょうと えんえん音楽を演奏していて 女の子の相談するすきがありません。
さらには「美」についてたずねられ 女の子の相談にならずに いやな気持ちになってたちさりました。
なかば やけになるように女の子は ワシのところへ 行ってみました。
さいしょに ワシは 女の子に 他のだれをたずねて行ったのか きいてきました。
女の子は おやっ と首をかしげ 今度は相談できるかもしれないと思って 白鳥と琴の名をつたえました。
ワシは言います。
すると わたしが三人目だね。 一人だけでなく三人にたずねるとは きみはかしこい。
そう言って 「美」について女の子にたずねてきます。
女の子はもう 怒ってとびだしました。
だれもが「美」についてをたずねてきました。
女の子の悩みと不安は みんなにとって どうでもいいようでした。
すると「美」がまた 近くにやってきます。
女の子がひとりでいるときは いつもそうやってきて一緒にいるのです。
ですが今は 女の子の中の むしのいどころが悪くて “あっちに行って” と怒鳴りつけました。 「美」に嫉妬していたのです。
女の子にとって 生まれてはじめての大きな声でした。
めずらしい大声を ききつれて 「月」が 女の子のところまで来ました。
“どうしたんだい 大声をだして。”
「月」にきかれ 女の子がわけを話すと「月」はうなずき 言いました。
“それなら「美」を私のもとへ よこすといい。
彼はうつくしい。 私のところでも たいくつはしないだろう。”
「月」の住むところは とても遠くて それなら自分の心配ごともなくなるし 「美」についてたずねられることもないと思って 女の子は二つ返事で “「月」のいうとおりにします” と言いました。
「月」はよろこんで「美」をつれていきます。
女の子は「美」がいなくなって 不安なしに暮らせる とほっとしました。
あるとき 女の子が空を散歩していますと「美」がふってきました。
女の子は とってもおどろきました。
「美」は 「月」のところへ行ったはずです。どうして戻ってきたのでしょうか。
「美」は泣いていました。
それは たいへんうつくしいものでしたが 「美」に帰ってきてもらうことを女の子は よしと思えません。
女の子が「美」をつきはなそうとする前に 「美」のなみだが女の子の瞳にこぼれ そのまま女の子の瞳の色をひきつれながら ほおをつたっていきました。
「美」から見ると 女の子が血のなみだを流しているように見えます。
「美」は女の子もおなじ気持ちをいだいていると思って 嬉しくなりました。
「美」は女の子を大切に思っていたのです。
ただ そばにいたかっただけなのです。
「月」が見える日には「月」のもとへ行かないと「美」はおこられるので もう女の子のもとから はなれなければいけません。
それが あまりに残念でかなしい「美」は 自分の髪をきってあたえ 女の子の髪をすべてもらって交換してしまいました。
そしてそのことを ひみつ としました。
ひみつ はだれにも知られないものです。
「美」は ひみつ が多ければ多いほど女の子が「美」のことを忘れないと思いました。
女の子が隠していることは2つめの ひみつにしよう 3つめは と考えたところで「月」が「美」がいないことに怒って探しに来たため 「美」はあわてて 女の子のあばらを手にとってしまいました。
女の子は「美」がしたことにあっけにとられました。
女の子からは「月」がまったく見えません。
いつのまにか「美」まで見えなくなっていて 「月」がしのんで「美」をつれもどすことに成功したようでした。
女の子の手にはあばらだけが にぎられています。
でもこれは女の子のものではないのです。
なんだかふしぎな夢をみたようでした。
あまりにながいこと そこにとどまっていたので 白鳥と琴とワシが心配して世話をしてくれました。
白鳥と琴とワシはなにがあったのかわかりませんでしたが もう「美」についてたずねることはしませんでした。
それからの女の子には 悩みも不安もありません。
女の子の手にあったあばらは杖となって 女の子につかわれながら おだやかに暮らしました。
めでたし めでたし




