ケーキの食べ過ぎにご注意ください
円町君と白雪ちゃんの初絡み!!
円町君が一番早く目覚めそうです。
「お待たせ絵里!!」と口にしながら教室に入るが、そこには絵里の姿はなく黄色っていうか、金髪の男子生徒だけが残っていた
彼は、確か円町春樹だ。バカで元気とバスケだけが取り柄のライバルキャラだ
そんな彼が、私の姿を目に入れると口を開いた
「高野なら、先生に呼ばれて職員室に行ったすよ。すぐ戻ってくると思うっすけど」
絵里は先生に呼ばれたんだ。何の用事なのかな?
それにしても、円町春樹の喋り方・・・嫌いだ。嫌なことを思い出してしまう
だが、嫌そうなのを顔に出したら相手を傷つけてしまうかもしれないので無理やり笑顔にして「ありがとう」を言う
「別に礼なんていらないっすよ。それより、あんたの名前ややこしいんすけど」
そう言って彼は自分の席から立ち上がり、鞄を持ち帰ろうとする
「ややこしいって・・・普通の名前じゃない」
「白雪氷雨」
え。
私以外知らないはずの名前を彼は口にする
いや、けどこの世界には白雪氷雨と言う人物が生きているのかもしれない
焦るな、知らないふりをしろ
「誰それ」
「前世で俺の大切だった人の名前らしいんすよ」
「前世?なにそれ、ドラマやアニメじゃあるまいし・・・バカみたい」
鼻で笑ってやる。
けど、私が前世?なにそれ、とか言える立場じゃないわよね
「とにかく、俺は、その人を探さないといけないんで
その紛らわしい名前使うのやめてくださいね」
「その人を探し出してどうするの?それに、これは私の名前よ。他人に使うなって言われても無理よ」
この男は誰?喋り方、白雪氷雨を知っている、前世・・・考えたくないけど
もしかすると、彼は前世で私と関わったことのある人物?
喋り方から想像してみると、一人だけ浮かんできた高校の時の後輩だ
バカだが意外と計画的に実行するタイプだったことを覚えている
「その人を探し出して、探し出して・・・探し出して、探し出して?
俺はどうすればいいんすかね? 全然わかんねぇーんすよ・・・
前世の記憶って言っても全部思い出したわけでもねぇんスよ!
思い出しても、また消えてしまうときもあるんっす
すみませんした、こんな話
あんたにはカンケーねぇっすよね。俺、帰ります」
話すだけ話して勝手に帰ってしまう円町に少しイラついた
話すなら全部話して行けばいいのに・・・。
これからは、あまり彼とは関わらないようにしよう。
可能性が0じゃない限り、気を許さないでおこう
あんな生活を繰り返すために生まれ変わったわけじゃないと思うし
『思い出しても、また消えてしまう』
私の前世の記憶もいつか消えてしまうのだろう?
まぁ、今まで役に立たなかった記憶だ。消えてしまっても苦労はしないだろう
その後、少し教室で待っていると絵里が戻ってきたので2人でファミレスで食事をして解散することとなった
明日の身体測定が少し不安だ。
朝食抜いていこう・・・少しでも軽くなりたいもの!まぁ、日ごろ努力してればこんな事言わなくていいのだけれどね
夕食のご飯も少し減らしておこう。あ、けど昨日父が入学祝だーって買ってきたケーキがまだ残ってるのよね、
ケーキとかは、別腹に入るから体重に異常はないわっ!
「というわけで、母さん。ご飯少なくしてね!後でケーキは食べるから」
家に帰宅してから母に交渉すると、即頷いてくれた。
さすが、私の母親ね
大好きよ。
次の日のドキドキ身体測定の今
私は今日の最大の敵の目の前にいます。敵の名前は『体重計』
なんか重く感じる名前だわ
ドキドキしながら体重計の上に乗る
揺れる針、止まれとまれぇーーー
私の思いが通じたのか、針は止まり数字を指す
なっ、まさかの1㎏増えてるとか・・・
恨むべきは昨日の私だわ
なんで、ご飯抜かなかったのかしら
ケーキだけどもよかったのにね。
落ち込みながら身体測定のプリントが全部埋まったので担任に提出するために教室へ戻ることにした
1階の空き教室の前の廊下を通って人の少ないルートで帰ろうとしたとき、空き教室から丁度選択授業が終わった2年か3年の先輩2人組が出てきて、私はその一人にぶつかってしまったのだ
「す、すみません!!」
「あたしの方こそゴメンね!?怪我はないかい?」
少し女子にしては低い声の持ち主の人物の顔を見る
「ぁ、脇田瑠奈・・・先輩」
「あれ?あたしの事知っているのかい?それは光栄だね。ついに、あたしの時代が来たんだね!!」
目を輝かせて「サインいるかい?」と聞いてきたが丁寧に断らせてもらった
「へぇー、瑠奈のファンなの?あんた
見る目あるんじゃない!瑠奈は将来、バスケのプロになる天才だものね」
脇田瑠奈より高い声で喋りだす連れこそが、ゲームのメインヒロインでもあり主人公の幼馴染である北川麻織だ。
これで、メインキャラの半分以上は登場したはず
とりあえず、私はこの場から早く去りたい。
ゲームのイベント通りに進むなら、もうすぐ山田悠太が偶然通りがかり2人が山田悠太の知り合いだとわかり嫉妬をさらに覚える場面だ
ここは、話を合わせて適当に逃げよう
「ですよね!!私、脇田先輩に憧れてここを受けたんですよ
って、すみません。私早く教室に戻んないとなんで、失礼します」
急いで頭を下げて廊下を走り階段を上るために角を曲がり、階段を駆け上がって行き自分の教室へ滑り込む
それを見た担任に少しだけ怒られました。
んー、何故かメインキャラ達とリズムよく出会っていってるわね
けど、イベントではゲームとは違った行動してるから避けては行けてると思うのだ
まだまだイベントは沢山あるのだけれど、同じようにゲームと違った行動をすれば避けれるはずよね
あと、私が出会ったり見かけたりしてないキャラは3人
2人は途中から転校してくる二卵性の双子キャラ
ゲームの二週目からしか登場しないのだけれど、現実で二週目とかは無理があるから、来月くらいに転校してくるだろうな。
後の1人は、メインヒロインルートのライバルキャラの男子
彼はしばらく登場してこないだろ。中学生だし
私としては、このキャラが一番嫌いだ。理由はまた今度
今はこの3人以外のキャラと関わらないことに集中しよう
明日は、新入生歓迎会か。
内容は部活紹介と委員会の紹介だったと思う。
ここで、ちょっと誰のルートがどのライバルになるかまとめてみます。
北川麻織(メインヒロイン)は、まだ登場しない中学生
脇田瑠奈(バスケ女子)は、円町春樹(1年)
紺野梨香子(生徒会長)は、大野隆一(副会長)
2週目から攻略できる隠れキャラは双子の弟がライバルになります