校長の話なんて半分以上の生徒は聞いていない
作者はどうやら、白雪ちゃんの記憶を戻すタイミングを間違えたみたいだ。
なので、無理やりな設定を入れてみたがこれからの話の内容には影響ないだろう。
入学式、体育館に集まり校長の長くありがたい話を聞き流しながら高校生になったのだと実感する。
もう、高校生かー・・・あと3年もしないうちに進学か就職か決めなければならないのか
それより、前世の記憶が全然役に立たないのですがどうすればいいでしょう?
なんで、前世の私は勉強しなかったんだろう。まぁ、出来る状況じゃなかったもんね!なんて言い訳にしか聞こえないよ今は。
はぁ、あの映画みたいにもっと前世が役に立てばいいのになぁ
あの映画とは私が3歳のころに流行った「繰り返しの果てに」と言うタイトルだ。内容は前世でクノイチだった女性が前世で守り切れなかった主を現世で守ろうとする話だ。
この映画を初めて見たのは私が4歳のころだった、今でもたまに観賞している。
そういえば、この映画が前世を思い出すきっかけを作ったのだった
あの日、朝早くから前日に母が買ってきたその映画を母と見て
見終えると母は私に着替えるように言って、自分は洗濯物を干すために洗濯機のある脱衣所に向かった
母が用意してくれた洋服を着て等身大鏡の前でチェックする。子供でも女の子だ、可愛く見られたいに決まっている
少しの間鏡を見ていると、ふと思った
―私にも前世があって、クノイチだったかもしれない!!もしかしたら、お姫様だったかも!!-と考え鏡の前で前世の自分を考えだしたのだった
すると、頭が言葉にできないほどの痛みを知り、痛いのが終わったと思ったら目を開けたままだったのに目の前が真っ暗になったのだ
その暗闇の中で流れ出す映像を頭が記憶してい・・・思い出していく
次に意識がちゃんとしてきた時には、私は白雪氷雨の姿をしていなかった
空色の髪色、青い瞳・・・リアルではあまり見かけない姿を鏡が映した
あの時の感覚や、痛さは忘れてしまったが身に起きたことは今でも覚えている
あのころを懐かしく思っていると、新入生が全員立ち上がったのでつられて立ち上がり舞台に立っている校長に礼をし、再び着席する。
どうやら、やっと校長の話が終わったみたいだ
司会の先生が先に進めていく
次は生徒会の挨拶らしい
舞台に2人の生徒が上がる。先に歩いている女子生徒は大人しそうな美人さんで、後ろについていくのが男子生徒は180以上はありそうな人だった
『新入生のみなさん、ご入学おめでとうございますね
私は、生徒会会長を務めさせていただいております3年の紺野梨香子です。よろしくお願いしますね』
喋り方を聞くとおっとりとしている先輩だなぁっと思ってしまう
紺野梨香子・・・どこかで、聞いた気が、それに見たことのある人だわ
それに、彼女の隣に立っているあの男子生徒・・・大野隆一
あれ?何でかな??私、まだ彼の名前知らないはずなのに今、名前が浮かんだような気がするよーな・・・しないよーなぁ?やっぱり私は知っているのかもしれない彼女たちを。
一体どこで知り合ったのだろう?一体どこで、どこでどこでどこで?
考え込んでいくと言葉にできない頭痛が襲ってきた。だが、それは一瞬でやっと解放されたと思い再び舞台へ目を向けると目の前が真っ暗になり知らない映像が流れ出してきた
音声も映像も早送りのように流れていくのに、私はそれを記憶し思い出していく
あぁ、こんなこと前にもあったなぁ。しかも、さっきまで懐かしんでた記憶に。
少し違うところに行っていた意識が私に戻ってきたころには生徒会の挨拶が終わったころだった
その後も無事に式は進んでいき1年生は退場し各教室に戻る事となった。
教室に戻ると担任が席に着くよう指示をし、皆大人しく席に着くのだった
私は教室を見渡してクラスメイトの顔を見ていく。これからどんな人たちと協力していくのかだなんて誰だって気になるだろう
見ていくと、見覚えのある顔を見つけた円町春樹・・・絵里と知り合うきっかけになった話題の人物
そして、先ほど思い出した前世の記憶の中でプレイしたことのあるゲームに出てきた人物だ
ヒロインのある一人を除いてゲームの主人公のライバルキャラになる男性キャラ達がいる。その中の一人が円町春樹だ
先ほどの生徒会役員である大野隆一も、ライバルキャラの一人である。
大野隆一がライバルとして現れるのは、あの会長を攻略する時だ。
まぁ、ここが本当にゲームの通りに進めばだけど・・・。
ちなみに私は、そのゲームの攻略キャラで唯一ゲーム主人公にライバルキャラが現れない存在である。が、キャラ設定があまり好まない
なぜなら、私氷雨白雪はヤンデレキャラらしいからだ。待て!なぜ、ヤンデレ嫌いにヤンデレキャラとして転生させたのよ!?
しかも、私のキャラはヒロインたちにとってのライバルキャラとしても登場しているらしいじゃないか!!!
冗談じゃないですよ。私はそんな人らに関わってヤンデレ化したくありませんよ。
や、別にヤンデレ化しない自信がないわけじゃ・・・とにかく!関わったらわったら危ない気がするので関わらずに生きていくのよ白雪!!
作者はどうやら、白雪ちゃんに早く前世を思い出してもらいたいらしいので、
意外に早くゲームの事に触れてきましたね