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ごめんなさい?もうしません?はあ?許すわけないでしょう?  作者: kana


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『そうだよ。君が想像した通りだよ』


突然景色が変わったと思ったら目の前にはニコニコと人懐こい笑顔の10代半ば程の神々しいほど美しい少年が・・・・・・


正解?


『そう。フィオナは何度も死を繰り返している』


死?


『そう・・・・・・その繰り返しがフィオナから心を奪った。今の彼女は何に対しても心が動かないんだ』


それは私も思っていた。


『それでも僕の大切な愛し子なんだ』


愛し子?・・・・・・愛し子なんて言葉、前世の小説や漫画の中でしか知らない。

それとも目の前の彼が本当に神様だとでも言うの?


『へぇ~君、意外と鋭いね』


意外って何よ!


『僕は君の予想通りこの世界を創った神様ってやつだよ』


本物の神様?

いや、人懐こい笑顔で自分で神様だとか・・・・・・

反対に胡散臭いな・・・・・・本当は詐欺師だったりして?


『酷いな~。僕は本物の神様だからね。君を騙したりしないよ』


ふ~ん。それで?フィオナの繰り返しって?


『・・・・・・切り替えが早いね。

・・・・・・フィオナが僕の愛し子だと言うのは本当なんだ。彼女には僕の加護を与えている。本当は幸せな人生を送るはずだった』


じゃあどうして心を失うことになったの?


『それはね、ある人物によって何度も悲惨な死を迎えたから・・・・・・』


それがレオニールってこと?


『いや、レオニールに()執拗く付き纏う()()()の女だ』


私と同じ転生者?

・・・・・・フィオナがレオニールの婚約者だから?


『そう、君と同じだね。転生者の女はフィオナを初対面の時から異常なほど嫌い・・・・・・いや、実際殺すほど憎んでいた』


でもフィオナは神様の愛し子でしょう?

貴方がフィオナを守ることは出来なかったの?


『僕は創ることは出来ても、この世界に関与は出来ないんだ』


それって・・・・・・役立たずっていうやつじゃん。それで?


『君って・・・・・・まあいい。フィオナは毎回17歳の誕生日まで生きられなかった・・・・・・1回目は階段から突き落とされ、2回目は学院の屋上から落とされ、3回目は毒殺、4回目は・・・・・・最後は目の前で暴漢に両親と兄姉を殺され、何人もの男に穢され絶望して殺された・・・・・・それでフィオナの心は壊れたんだ・・・』


フィオナの繰り返した人生が映像として頭に流れ込んできた。


そんな・・・・・・惨い。

コレが全部転生者の仕業だと言うの?

だって、あの転生者・・・・・・日本人だ・・・直感で分かる。こんな残酷なことを平和な日本で生きていた人間が本当にできるの?


『そう。フィオナだけが繰り返しの記憶が残っていたんだ。結末を変えるためにフィオナなりに頑張っていたんだよ。でも、結局は殺される。その転生者には繰り返した記憶など一切ないのに、毎回フィオナを殺すんだ』


その転生者は自分の前世を覚えているの?


『覚えているよ。何を勘違いしたのか自分がこの世界のヒロインだと信じきっていたよ』


ああ、頭の痛いタイプの子か~


『もうフィオナの魂は限界なんだ。このままでは魂が消滅してしまう。だから()()()()を持つ君にフィオナの中に入ってもらったんだ』


ああ?誰が鋼の心臓だ!

人をなんだと思っているんだ!


・・・・・・まあそれは今はいい。

でも、私は何も出来ないよ。だって自由に動けないもの。


『ああ、これからは君は君の意志で自由に動けるよ。僕がフィオナの魂を連れていくよ。僕の側で彼女の魂を癒すから、君は君でこの世界を楽しんで!じゃあ!』


ちょっ、ちょっと待ってよ!待ちなさいよ!それだけ?

心を壊すほど辛い思いをしたフィオナを癒すのはいいと思うし、そうしてあげて欲しい。

でも私は?

私もその転生者に殺されろと?

去る前に私にチート能力をちょうだい!

転生者を返り討ちにしてやるだけの力を!

自由に生きるための力を!


『君・・・図々しいね』


だ・ま・れ?

誰も知らない世界に転生させられて頼る人もいないのよ!

信じられるものは己の力よ!

だから力をちょうだい!


『・・・・・・何が欲しいのさ』


そうね~

なんでも入るアイテムボックスに、攻撃魔法と回復魔法も欲しいし、毒殺はいやだから毒無効・・・・・・それに状態異常無効も欲しいし、それからetc・・・・・・


『・・・・・・君、思っていた以上に欲張りだね。分かったよ、僕の加護と創造魔法を与えるよ。それと魔力マシマシ(プラス)マシマシだっけ?それもね。じゃあもう行ってもいいかな?』


もう1つ聞かせて、もしかしてこの世界は乙女ゲームや小説の世界なの?


『違うよ。そんなモノはない。さっきも言ったでしょう?僕の創った世界だって』


分かった!だったら変な強制力もないってことよね!

じゃああとは任せて!

その転生者が私に何かしようものなら返り討ちにしてやるわ!

神様はフィオナを癒してあげて。

ってか、連れて行けるならフィオナの心が壊れる前にさっさと連れて行けばよかったのよ。


『まったく・・・』


神様はヤレヤレと首を振りながらス~~っと、煙のように消えていった。

手には弱々しくグレーに点滅する丸い玉を大切そうに持って・・・・・・たぶんあの玉がフィオナの魂だろう。


どのくらい時間が経ったのか「フィオナ婚約を結んでもいいね?」と父親の声が聞こえた。

まだそんなに時間が経っていないようだ。


本当に自由に動けるようになったのか、指先を動かしてみた。

うん、動くね。


フィオナの家族は黙って返事を待っているようだ。

フィオナの意思を聞いてくれるなら当然答えはNOだ!

・・・・・・フィオナが命を落とす原因に関係のあるレオニールとの婚約はパスするに決まっている。


伏せていた顔を正面に座るサウス公爵夫妻とレオニールに向けた。

すごい!クリアに見える!

おおう!サウス公爵夫婦美形だな!

レオニールも10歳かそこらなのに将来が期待出来る顔立ちだ。

陽の光を浴びてキラキラ光る海のようなブルーの髪に、氷を連想させるアイスブルーの瞳。

きっと魅力的な男に育つだろう。


だが!レオニールに関わると命が危うい。


だから私の答えは・・・


「嫌です。お断り致します」


これだ!


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