姪のデビュー小説です
こんにちは。こんにちは?これでいいのかな?小せつのはじまりって。
えっと、わたしの名前は山田アカネです。お正月でおばあちゃん家に来て、やることないなぁヒマだなぁとかおもっていたら、おじさんが「アカネ、お年玉をばいにするから小せつ書かないか?」と言ってきたので小せつを書くことになりました。どうやら、おじさんはむーさんという別のおじさんから「小学生ぐらいのこどもがしゅじんこうのお話」を書けとめいれいされたけど、おじさんはおじさんだし、どくしんでこどももいないから、さいきんの小学生についてなにも知らなくてじりきで書くのをあきらめたみたいです。そもそも、むーさんはなんで小学生がしゅじんこうのお話をおじさんに書かせたいんだろう?おしごとではないみたいだし、なぞはふかまるばかりです。むーさん、なにもの?
アカネが「小せつなんて書いたことないよ。どく書かんそう文だってちゃんと書けたことないんだから」と言うと、おじさんは「アカネじしんのことを書けばいいんだよ。それはシショウセツといってりっぱなブンガクなんだから」と教えてくれました。シショウセツもブンガクもよくわかりませんが、おじさんは東京のいい大学をでていてあたまがいいので、きっとあってるのでしょう。なので、アカネのことを書いていきます。
そうだ、まず、アカネは桜小学校の3年生です。おじさんはお母さんのおとうとで、東京の大学にいって、今も東京ではたらいています。お母さんはアカネがおじさんとはなすのをあまりよくないと思ってるみたいですが、アカネはおじさんの話がおもしろくてすきです。ことしのお正月ははじめてアカネひとりでおばあちゃん家にきて、お母さんがいないのでおじさんともたくさん話せてうれしいです。
あ、おじさんの話を書いてばかりだとシショウセツじゃないのか。アカネの話を書きます。小学校では3年2組で、いきものがかりをしています。まい日、ジュンナちゃんとルキアちゃんとなかよし3人組であそんでます。さいきんは一りんしゃ、てつぼうとかがたのしいです。
2人ともアカネにもやさしくしてくれてほんとにいい子です。アカネがさいかいで学校をおやすみするときも、しゅくだいをとどけてくれます。そんなとき、ほんとは2人にあいたいけど、お母さんがさいかいのあいだはだれにもあっちゃだめというのでがまんしています。1年生のときのアカネは、そのときのともだちのネネちゃんやスズちゃんにあえないのがいやでないたりしましたが、いまはもうだいじょうぶです。アカネがじぶんから「みんなにあいたいけどがまんしたよ」と言ったら、お母さんはほめてくれました。そして、きょうしゅさまもほめてくださいました。
ジュンナちゃんはとなりのせきになって、2人ともおえかきがすきということでなかよくなりました。ジュンナちゃんはクラスのみんなのにがおえを書いてあげるぐらいえがうまいです。そんけいです。アカネは家では人のえを書いたらだめなので、なかなかれんしゅうができないので、ジュンナちゃんにはかてません。でも、家でえを書くのは8いみのうちの1つなのでしかたがありません。
ルキアちゃんはいっしょにいきものがかりをしています。アカネたちのクラスはうさぎのたんとうです。うさぎは白いモモと茶いろのムギ、まいにちごはんをもっていくのがおしごとです。でも、11月にムギが死んでしまいました。アカネもルキアちゃんもなきました。かわいそうでした。そしたら、きょうしゅさまが「ムギはとがにえになったんだ。それは、かれらにとってはよいことなんだよ」と教えてくれました。きょうしゅさまはアカネのはらえもしてくれました。お母さんは「アカネはまだ小さいのに、たいせつな死とであえてよかったね」とほめてくれました。そして、きょうしゅさまもほめてくださいました。
でも、つぎの日にルキアちゃんに「ムギの死とであえてよかったね」と言ったら、「なんでそんなこと言うの!!」とおこられてしまいました。すぐに「ごめんね」と言ったらゆるしてくれたけど、ちょっとこわかったです。2年生のとき、まえの学校にいたときにみんなから「アカネちゃんへんだよ」と言われてこわかったことをおもいだしてしまいました。もう、ともだちからきらわれるのはいやです。
そうだ。アカネは2年生までは中央小学校にいました。アカネが3年生になってから、お母さんがきょうしゅさまといっしょにくらすということでおひっこしをしました。きょ年までの家もよかったけど、今の家のほうがもっと広くてすきです。おふろもとっても広いんです。しかも、家のまわりには森や川があっていきものがたくさんいます。きょうだんの人もたくさんくるし、お母さんもおしごとをやめたからいつも家にいてくれてうれしいです。
12月になって、2学きのおわりがちかづくと、またさいかいがはじまって家から出られなくなりました。今どは年のさいごの大さいかいなので、きょうだんのみんなできょうしゅさまといっしょに家にいました。大さいかいのはじめの日には、その年のむばたまがみんなのまえでお話してから、きょうしゅさまといっしょにないでんに入ります。きょ年はツダのおばさん、そのまえはヨシカワのおじさんでした。アカネはさいかいや、とがにえのいみはさいきんわかってきましたが、むばたまはよくわかりません。でも、お母さんがむばたまにえらばれるのはきょうだんの中で1ばんうれしいことだと言っていました。そしてなんと、今年のむばたまはお母さんになったのです。アカネはおどろきました。
そうか、お母さんときょうしゅさまがいっしょにくらしはじめたのは、むばたまになるためのじゅんびだったのかとおもいました。ツダのおばさん、ヨシカワのおじさんも、むばたまの年はきょうしゅさまといっしょにくらしていたみたいです。でも、ツダのおばさんも、ヨシカワのおじさんも、その年の大さいかいのあと、またもとの家にもどったのでしょうか?そのあと2人にはあっていないのでわかりません。アカネはまた中央小学校にもどるのはいやだなとおもって、このことをきいてみたかったのですが、むばたまについてきくことは8いみのうちの1つなのできけませんでした。
大さいかいがはじまってから、お母さんはきょうしゅさまとないでんに入ったので、アカネはお母さんにあえなくなりました。1しゅうかんの大さいかいのあいだ、きょうだんのみんながアカネにやさしくしてくれました。
大さいかいがおわった日、アカネがじぶんのへやでおきると、しらないおねえさんがアカネのかたをつかんでいました。「だいじょうぶ?だいじょうぶ?」とおねえさんはきいてきたけど、なんのことかわかりません。へやのそとからはドタドタと大きなおとがして、人のこえもします。アカネはこわくなりました。おねえさんは「山田アカネちゃんだね??だいじょうぶ、おねえさんはけいさつの人だから」と言いました。きょうしゅさまが、けいさつはらせつのなかまと言っていたので、アカネはもっとこわくなりました。でも、おねえさんはやさしくアカネをだきしめてくれました。アカネはうまれてはじめておばあちゃんいがいの人にだきしめられて、なんかほっとしました。
そのあと、けいさつのおねえさんと車にのって家からけいさつしょにいって、そこでおばあちゃんにあいました。おばあちゃんにあうのはまい年、お正月のときだけなのでひさしぶりです。おばあちゃんはないていました。「どうしたの?」ときいたけど、おばあちゃんは「だいじょうぶ、だいじょうぶ」としか言ってくれません。
そこから、車でおばあちゃんの家にいきました。「まだお正月じゃないよ?」ときくと、おばあちゃんは「今年はちょっとはやくくることになったんだよ」と言いました。「お母さんは?」ときくと、おばあちゃんはまたないてしまいました。「お母さんはいそがしくて、アカネだけさきにあずかってっておばあちゃんに言ったんだよ」と言いました。お母さんとおばあちゃんはいつもけんかしていて、なかがわるいと思っていたけど、おばあちゃんはお母さんがこないのがなんだかさびしそうです。どうしたんだろう?
おばあちゃんの家について、うどんをたくさんたべました。大さいかいのあとなので、ほんとにおいしかったです。それから3日、家ではみれないテレビをみたり、おばあちゃんとさんぽしたりして、お正月になりました。テレビはよくわからなくておもしろくないし、おばあちゃんの家のちかくは森も川も、いきものもいないのでつまらないです。
やることないなぁヒマだなぁとかおもっていたら、お正月なので東京からもどってきたおじさんが、小せつを書けと言ってきて、今、書いています。書きはじめてからもう3じかんもたっていてびっくりしました。はじめて書いたけど、こんなに書けるんだなとおどろきました。むーさんは10000字まで書けると言っているらしくて、書くまえはそんなのムリだよと思っていたけど、がんばって数えてみたらもう3000字いじょうも書いてました。
お母さんのことを書いてたら、お母さんにあいたくなってさびしくなってきたけど、お母さんは大さいかいのむばたまにえらばれたんだから、しかたないです。ちゃんとなかないでまっていたら、また、お母さんはほめてくれるかな。きょうしゅさまもほめてくれるかな。アカネもいつか、むばたまにえらばれたいです。これでいいのかな?小せつのおわりって。