第3話 初バトル!!戦闘から得る物
そよ風が気持ちいい草原エリア…。オレ達は武器を持って野原を歩いていた。
前回ギルドマスターから貰った1000G がちょうど二人の装備代となったのだ。
俺は鉄でできたシンプルな片手剣と丸い盾を装備し、
ユイトも木のステッキと、物理攻撃用でナイフを買った。
初冒険と言ったら、すごく安くしてくれた武器屋のおっちゃんに感謝せざるを得ない。
「てか、掲示板見ないで飛び出したけど、クエストくらい受けといたほうがよかったんじゃないかな?」
「そりゃあ…、あんな歓迎されたらつい心が踊っちゃって。」
「時には落ち着くのも大事だよ」
「お前だって止めずについてきたじゃねえか!!」
「止めても聞かないと思ったからね」
このクソサバサバ従兄弟をどうシメてやろうか考えていると、後ろから気配を感じる。
「だ、誰だ…!」
振り向くと、モンスターがこちらへ向かってくる。犬か狼のような獣だった。例えると、
ジャーマンシェパードの子供みたいな可愛い犬が3匹…だが、れっきとしたモンスターなのは変わりない。
「初戦闘だ!ユイト、行くぞ!」
「待ってレオ、ここは落ち着いて相手の動きを見るんだ…。」
ユイトがそう静止してくるが、オレはそのまま突っ込む!
「くらいやがれ!」
突進してくる犬を盾で受け止め、もう一匹を斬りつける!すげえ…!俺、冒険者してる!
しかし、切りつけた後、少しよろけてしまい…モンスターの攻撃を食らってしまう。
「うがぁっ…、」
小さい犬モンスターなのに、少し噛まれただけで、大型犬に噛まれたくらいの激痛が体に走る!そのせいで、地面に膝をついてしまう。
モンスターは俺を囲んでいる…。
「燃やせ…、【ファイア】!!」
すると、後ろにいたユイトがステッキから炎の玉を作り出し、モンスターへ飛ばす。一匹命中して、そのままバタッと倒れる。
「だから言ったじゃん、落ち着いてって…。」
「わ、悪ぃ…」
そして立ち上がると、犬は今度はユイト目掛けて、歯を剥き出し突進する!ユイトは当たる瞬間にしゃがみ込むと、そのままナイフを抜き、モンスターを斬りつける!
「バフッ!!」
刃が直撃したモンスターが体勢を崩す。
しかし、ユイトも一匹見るのが精一杯だったのか、もう一匹のモンスターに噛みつかれる。
「うぐっ…⁉」
必死に痛みをこらえるユイトだが、モンスターが警戒している…。そうか、アイツ俺より防御力が低いから…致命傷なのか…。そのままユイトに問答無用で突っ込むモンスター!
「させるかよっ!!」
「バフッ!!グルルルル…」
「れ、レオ…!」
ユイトが噛みつくを食らう瞬間、俺は剣で相手の攻撃を防御する。
「ユイト、お前はこれを持ってろ!」
そういって、盾を渡す。
「回復するまで、コイツらは…オレが相手だ!」
初めてのクエストってことで浮かれて、ろくに作戦も立てなかったのはオレだ。
これくらいしないと、ユイトに申し訳ない!
まず、早めにユイトが切りつけたモンスターを先に攻撃すると、そのモンスターも体力が限界だったのか、一発食らってダウンする。
しかし、問題は3体目だ…まだ攻撃を受けていないからピンピンしてやがる…。
オレとユイトはかなり疲れ切ってる…、無理か…。
と思った次の瞬間…!
「な、なんだ…これ」
緑色の光がオレを包み込むと、あっという間に傷と痛みが完治された。
ユイトのほうを見ると、地面に膝をつきながら、ステッキをこちらへ向けている。
…回復魔法ってやつか!?
「レオ、後は頼むよ…、【ヒール】!」
その言葉でオレは回復した。ユイトはMPが尽きてしまったらしいが、オレがここから勝利してやる!!
向かってきたモンスターのかみつき攻撃を躱し、突進は剣で抑える。
しばらくその動きを繰り返すと、段々モンスターに疲れが見える…今だ!
「これで終わりだぁぁぁぁぁっ!!」
渾身の一撃をお見舞いすると、犬は荒い声をあげ、その場に倒れた。
「よ、よっしゃあ…!」
疲れと達成感でその場に倒れ込む、するとユイトが手を差し伸べてくれる。
「お疲れ様、良い斬りだったじゃん。」
「ユイトのヒールがなかったら危なかった。サンキュー!」
その手を取り、立ち上がる。
「良いバトルだったじゃねえか」
すると後ろから声がかけられる。ヘボラが立っていた。
「ヘボラ、なんでここに…。」
「クエスト帰りに見つけたんだが、お前たち良いバトルだったぞ!」
そう言って親指を立ててくれるヘボラ、その様子を見て、俺達は微笑む。
そういえば、このモンスターの残骸はどうするのだろう。
「倒したモンスターは解体するんだ、そしたら肉とか資材とかゲットできるぜ。ちなみに、このモンスターはフンコロガシって言うんだ。初心者向けのモンスターだから、運が良かったな」
アドバイスをくれると、ヘボラはナイフを取り出し、解体のやり方を教えてくれる…。なるほそ、モン◯ンみたいな感じか…。ゲットした肉と毛を俺達にくれる。
「次からは、自分たちでやるんだぞ。それと、こういうドロップした食材は酒場で無料で調理してくれるからな!」
「やったねレオ、一食分浮いたよ」
ニコニコと可愛らしい笑顔を向けるユイト。
普段はうざいけど、こういうところがあるから憎めないんだよな。
「よし、帰ってから肉パーティするか!ヘボラも一緒にどうだ?」
「いいじゃねえか、それならオレが今日獲った肉も分けてやるよ!」
三人で盛り上がりながら、酒場へ帰っていく。
異世界での生活っていうのも悪くないかも知れない…。この先も、世界を平和にするために頑張るぞ!!