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悔いのない人生(人生論Ⅰ)
この世には悔いのない人生など無いと思う。行動には反応がつきものであって、アクションに対するリアクションの善し悪しで成功か失敗かが決まる。しかし、これは他者に依存した判断であり、全てを自己基準で考えると失敗はなくなるはずではないか。否。成功にも幅がある。最高という言葉には落とし穴があって、最高の絶対的基準は存在し得ないため、相対的評価となる点である。すなわち、私が「最高」と思い込んでいることは、必ずしも「最高」ではない。
「最高」が「最高」ではないのなら、全ての行動には反省が付随する。反省の結果、満足が得られるならばそれは成功だろうが、不満が得られるならばそれは失敗となり、その行動全体は「後悔」と名付けられる。私たちは行動に不満を残しつつ、その穴を埋め合わせようと対策し、それ以降成長していける。故に、悔いの無い人生は不可能である。
それでも少しでも、満足が優位な人生でありたい。