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第27話 赤城、加賀、蒼龍、飛龍隊壊滅!


 第二次攻撃隊をオーガの住処に出すべきが私は悩んだ。

 オーガ陽動とキッチン攻撃では武装が違うのだ。


 オーガには上空から石を投げつけ、キッチンやベッドには泥を投げる嫌がらせである。

 嫌がらせは徹底的にやるべきなのである。


 そして現在第二次攻撃隊には、オーガ発見を見越して石装をさせているのだ。

 キッチン攻撃の為には泥装に換装しなければいけない。


『こちら利根四号機、大きい子ちゃんが食べられそうな木の実を発見、これより採取に向かう』


 ホント、私なんかの為に申し訳ない。

 いやオーガを探せよ、とも思うけど善意でやってくれてる事だからね、それだけ私のお腹の虫の音は皆には強烈だったという事だね。本当にごめんなさい。


『キッチンへの第二次攻撃の要あり』


 第一次攻撃隊からの催促に私は決意した、決意してしまった。


「各隊は泥装へ換装、キッチン及び玄関口も攻撃する」


 妖精たちは大慌てである。装備していた石を転がして脇に避け、今度は泥をこねくりまわすのだ。


「ちょっとそこ! 泥で遊ばない! お城作るのは作戦が終わってからにしよう! 泥の投げあいもダメ!」

「はーい」


 第二次攻撃隊全員の泥装が終わった時だ。


『こちら利根四号機、オーガらしきものを見ゆ』


 きたー!

 って泥装しちゃってるじゃない! どうする、もう一回石に変えるべきか?


『繰り返す、こちら利根四号機。オーガ発見、敵は樹海を真っ直ぐ進んでる』


「こちら飛龍隊、このまま行って泥を投げつけちゃえばいいんじゃない?」

「オーガの鼻の穴に泥を詰め込んでやろうよ」

「額に泥でバカって書いてやろうか」

「ウンコの絵も描いてやろう」


 うーんだめだ、接近戦は危険すぎる。やっぱり正攻法の手が届かない上空から、石をぶつける嫌がらせにしよう。

 全軍石装に切り替えだ。


 だがそうこうしている間に第一次攻撃隊も帰って来て、村の中が大騒ぎになってしまった。


「わーそこどいてどいて」

「何でこっちに降りてくるのさっ」

「だってあっち泥んこなんだもん」


 バッシャーン!


「きゃーやったなあ、あはは」

「こっちもバッシャーン」

「きゃははは」


 どうしよう――大泥んこ大会が始まってしまった。司令部の私たちだけ置いてけぼりである。


「ねえリン、私も泥んこで遊びたい」


 私の胸元でフィギュアちゃんがわくわくして身を乗り出しているが、ここは自重してもらいたい。でも楽しそう。


「あはははは! 新入りちゃんと大きい子ちゃんもそーれ!」


 バッシャーン! 私とフィギュアちゃんの顔に泥がついた。


 結論から言うと、泥んこ大会はとても楽しかった。私たちは五分間もの間、泥んこと遊びまくったのだ。私の司令部には皆と作った泥のお城が建っていた。


 そして五分間のロスが出たが攻撃隊の準備はいよいよ整ったのである。


「赤城隊、石装準備よし!」

「加賀隊、こちらも発進準備完了!」

「蒼龍隊もいつでも発進可能」

「飛龍隊もいける」


 いよいよだ!


「第二次攻撃隊発進! 目標オーガ! 各員の奮励に期待する!」


 各隊の妖精の一人目が離陸する。

 ようやく間に合った! と思ったその瞬間だった――


 ドオオオオオオオオオン!


 音と衝撃で全員がひっくり返った。

 なんと、村の中に岩が投げ込まれたのだ!

 うわああ! せっかく作った泥のお城がペチャンコにいいい!


「この岩どこから投げ込まれたの?」

「オーガが村の結界に取り付いてるよ!」

「何で!? オーガは結界の中に入れないはずなのに!」


 ドオオオオオオオオオン!


 またもや投げ込まれた大岩。

 なんてこった! オーガは結界で中に入れなくても、岩は通ってしまうのか!


 あと五分! あと五分あれば出撃は完了していたのに! 何が原因だ!

 村の中は大パニックになった。慌てた妖精たちが散り散りに村の外へと逃げていく。


「だめだって! 皆落ち着いて! 統制取れなきゃオーガの餌食になっちゃうよ!」


 失敗したの? 私の作戦で妖精たちが全滅しちゃう……

 頭がぐるぐる回る。こんなはずじゃなかった、オーガの発見が遅れたのが命取りになった。私のせいだ。


「うわああああああああああああ!」

「リン!」


 私は村の外へと飛び出す、例え一人だって妖精をオーガなんかに食わせてたまるか!

 外に出ると、オーガが妖精の子を一人捕まえて食べようとしている所だった。


「フィギュアちゃんお願い!」

「りょーかい! 目標オーガ! ロックオン!」


 胸元に収まっていたフィギュアちゃんを、オーガの顔めがけて全力で投げつける。

 迫り来るアホ毛の脅威に怯んだオーガ、そのトラウマを利用させてもらうよ!


 私はオーガが怯んだ隙に一気に近づき、持っていたロッドでそのモンスターの足の小指を思いっきりぶん殴る。


『ぐゴオオオオオオ』


 どうだ痛いでしょ! タンスの角で何度悶絶したかわからないからね!

 痛みで放した妖精ちゃんとフィギュアちゃんを回収して後ろに下がる。


『グウウウウウウ』


 私を睨みつけているオーガの片目が赤いのは、フィギュアちゃんのアホ毛がチックリしたせいだろうか。


「リン下がって! くそこいつと戦えるか不安だな!」


 モブ男君たちが私をカバーして後ろに下がらせてくれた。

 相手は凶悪なモンスターだ、直ぐに襲ってこられたら恐らくパーティーは壊滅していたかもしれない。しかしそうはならなかったのは、オーガの頭の上から石が落ちてきたからだ。


 何とか反撃を試みようとした一部の妖精たちが、まとまって石を投げつけている。


「みんな! 危ないから下がって!」

「こちら飛龍隊! 攻撃を敢行中、今のうちに反撃の指示請う」


 奇跡的に散り散りにならずに残っていた飛龍隊の決死の攻撃でも、オーガを倒すには至らない。絶望的な反撃だ。


 私がなんとかしないと、このままでは全滅だ!


 次回 「頑張れ刀根四号ちゃん」


 リン、妖精になる



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