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お久しぶりです。
学校でテストがあってその課題やらなんやらで全然書いていませんでした。申し訳ございません。
言葉で表すのは難しい。しかし、もし言葉で表すのなら、ふわふわした白い世界、となるような場所に私の意識はある。
そんな抽象的な表現しかできない場所で私の意識はどこまでも堕ちていく。下へ下へとゆっくりと堕ちていく。
もがいてみようと腕に力を入れようとするが入らない。それどころか全身に力が入らない。力を入れてもどこかから抜けてしまうような感覚がする。
やがて私の意識も少しずつ朦朧としてきた。意識が霧のように薄くなって空気中に霧散し、私の意識が消えて無くなってしまうような、そんな気がした。
自分の消えていくのを感じる。自分の意識が消失してしまう、かもしれないのに不思議と恐怖というものは感じなかった。
何故か身体がぽかぽかして、堕ちていく時に感じるふわふわとしたものが心地よいからだろうか。
瞼が少しずつ重くなる。強力な睡魔のようなそれを私は抗うことなく受け入れる。堕ちていくのが少し早くなった気がする。
(このまま堕ちていくとどうなるのだろうか?)
そんな疑問が一瞬浮かんだが、すぐに何もわからなくなった。微睡の中にいるみたいだ。
そのまましばらく堕ちていくと、不意にとても懐かしく感じる気配を感じた。その気配は私の少し下にある。
数秒後、その気配には実体があるようで、堕ちてくる私の身体に手を伸ばし下から抱き抱えた。堕ちていくのが止まる。
懐かしく感じる匂いが私の鼻腔をくすぐった。次に抽象的なこの場所でも確かに実体を持っている温かい左手が私の頭を何度も撫でた。
わからない。この懐かしい気配が、この懐かしい匂いが、この温かい手が、この抱きしめて支えてくれる安心できる身体が、全てがわからない。そして――
《よく頑張ったね。》
――この優しい声も。この声を何度も聴いているような気がするのに……
私はこの気配の人を確かに知っているはず。それなのに、それなのに、全くわからない。私はこの人がわからない。とても大切な人な気がするのに。
顔を確認しようとするが、瞼が上がらない。
《そのままでいい。しばらくしたら意識を****が現実に戻してくれる。その時まではこのままでいよう。》
私はすぐに頷いて了承の意を示す。
懐かしい気配の人は私をぎゅっと両手で抱え込むように抱きしめてくれた。少し力が強い気がするが伝わってくる体温が心地よい。ずっとこのままでいたい。
《時間。》
どのくらいそのままでいたのだろうか。時間はまったくわからないが、これまた聞き覚えのある声で私の幸せな時間は終わりを迎えた。
(この声は……【真祖へ至る道】を発動させた時に聞こえた声だ。)
あの時に聞こえた声が突如自分の真横から聞こえた。相変わらず目を瞑ったままで開かないため、何者かの気配は感じるが姿はわからない。
《そうか。終わりか。》
懐かしい気配が名残惜しそうに私から離れるのがわかった。そして今度は隣の新しい気配が私の身体を支えるのもわかった。
《私の力のほんの一端を貸す。今後も頑張りなさい。》
耳元で声がして背中から心臓に何かを入れ込まれるような感じがした。一瞬だけ不快感があったがすぐになくなった。
《夢から醒める時間よ。さっさと現実に戻りなさい、眠り姫》
その言葉の後、時間を逆再生にしたかのように今まで下に墜ちていた私の身体が今度は上に向かって昇っていった。
二つの気配が急速に離れていく。上に行くにつれて意識がはっきりしていって身体に力が入るようになった。意識が完全に覚醒するまでもう少し。最後に私は手を二つの気配に向けて伸ばし、そして一言確信を持って呟いた。
「きっとこのことも忘れてしまうんだろうな。」
ひどく寂しくなった。
―――――
「……ん。」
目覚めると知らない部屋の大きなベッドの上だった。何か夢を見ていた気がするけど思い出せない。
「コォォーン……コォーン!!」
「わっ!ハク。」
上半身だけ起き上がって夢の内容を思い出そうとすると、私の身体の上で丸くなって寝ていたハクが起きて、私の顔を見るなり大きな声で鳴いて全身を擦り付けてきた。
「ハクはかわいいなぁ。それにふわふわで気持ちいいよ。」
「コォォーン!!」
ハクの頭を撫でたり毛に手を埋めてみたりとしばらくそのままの体制で戯れあっていると、ドタバタと足音がして勢いよくドアが開かれた。
「どうしたの、ハクちゃ……レティアちゃんが起きてる!!」
「!!ギルドマスター、呼んで、来る。」
ドアを勢いよく開けて入って来たのはタルトとイルアだった。タルトはハクと同じように抱きついてきて、イルアはルアを呼びに行った。
「レティアちゃんが起きて本当に良かった。全然起きなくて心配したんだよ。」
起きなかった?私は何日も寝ていたということ?いつから?どれくらい?最後の記憶が龍を倒して自分も倒れたところだから、それからずっと?
頭の中が疑問でいっぱいになる。
「レティアちゃんは龍の死骸の隣で倒れているところを私が見つけてから三日間寝ていたのよ。」
「三日間!?そんなに寝てたの!?」
私の疑問に答えたのは部屋に入って来たルアだった。ちょうど来ようと思ってみたいでイルアが呼びに行った時にはすぐそこまで来ていたらしい。
「そうだよ、レティアちゃん。」
イルアが肯定する。
おそらく【真祖へ至る道】を使用した反動なのだろうが三日間寝ていたらしい。なかなか信じられないがタルトやイルア、ルアの反応からそれが本当ということがわかった。
「そういえば何か身体に異常とかあるかしら?【真祖へ至る道】を使ったんでしょう?使用すると強力な反動がある。だから、昏睡状態以外にも何かレティアちゃんの身体に何か起こってるかもしれないから聞いてみたいと思ったのだけど。」
「んー。、異常なら身体が重く感じるのと、少し倦怠感があることかな。」
起きてから身体が重くて動かしにくい気がするし、常に少しの倦怠感に襲われている。
「わかったわ。あと何かわかるかもしれないから【鑑定】でステータスを見させてもらいたいのだけど、いいかしら?」
「いいですよ。」
「じゃあ見させてもらうわ。【鑑定】。」
ルアは私に鑑定を発動させた。そして数秒後、ルアは驚愕の表情を浮かべ、見た内容を私に教えてくれた。
「……レティアちゃんのレベルが、1に下がっているわ。」
「「「えっ!?」」」
今なんと?
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