Part3 運命の女「シャル」
Part3 「運命の女シャル」
その晩、僕たちは又してもヘスさんの居酒屋で、大漁の祝杯を挙げていた。
「よう色男、今日も大漁だな。体のどこかに穴空いていないか?」
「ヘスさんそれ冗談になってないっす!」
「ガハハ、それにしてもギガントゴートのもつなんて久しぶりだぜ、俺としては商売繁盛で、笑いが止まらねえが、なかなかこいつには手古摺ったんじゃないのか」
「へん、楽勝だぜ。」
リリッカさんには楽勝なんだろうけど、動きが早くその角はとんでもない破壊力の“ギガントゴート”相手に、正直かすり傷だけで帰ってこられたのは、僥倖なんだろう、少なくても僕は3回は死にかけ、5回転び、8回泣いた。
賑やかで、笑い声が響く居酒屋で異質なものに、僕は気が付いた。
12歳位の、薄汚れたゴスロリ服の少女がたった一人でうろついている、しかも周りの人たちは明らかに、この少女を嫌っている様だ。
あちこちで小突かれ、蹴飛ばされている、少女はそんなことも意に介さず、どこか遠い目で彷徨っている。
「リリッカさんあれ?」
「あーん、ありゃダークエルフだな、珍しいもの見たな。」
「ダークエルフ?」
「俺も詳しい事知っている訳じゃないが、エルフ族の中で禁断の魔法を使い、悪魔に成ろうした奴がいたらしい、その子孫は魔法の呪いで肌が浅黒くなってダークエルフと呼ばれる様にたって話だ。」
「そうですか、でも子孫には責任ないっすよ。」
「そうなんだろうけど、ダークエルフは禍を呼ぶ者と言われているしな、ダンナも関わんない方が良いぜ。」
ダークエルフの少女が足を掬われ転んだ拍子に、キラキラ光る指輪がこちらに転がってきた。
僕はその指輪を拾い、ダークエルフの少女に差し出した。
ダークエルフの少女は指輪に左手を差し出した。
指輪はダークエルフの少女の左手の薬指にすっぽりと嵌ってしまった。
盛大なファンファーレと共に、花びらまで降ってきて。
≪ご成婚おめでとうございます≫と何処かの誰かに祝福されてしまった。
「ぬう、妾に誓約の指輪を嵌めし者は何者ぞ。」
「へっ、誓約の指輪?」
「うむ、この指輪をわが左手の薬指に嵌めし者は、わが良人となる運命ぢゃ。」
「いや、今のは事故です、それに僕はもう既婚者です。」
「そうだ、俺とダンナはアリス神の誓約付だぜ!」
「こちらの誓約は悪魔王ベルゼバブだが、ふうむ、まあ心配あるまい、アリス神は、一夫一妻制も、一夫多妻制も、多夫一妻制も、多夫多妻制も全て認めおる、懐の深い神ぢゃ」
「いや、だからと言ってせめて大人になってからもう一度お話ししましょうねっ。」
「ダンナ、見た目に誤魔化されるなよ、エルフは長生きだからな、こう見えて実は100歳超えてたりするんだぜ。」
「え~い、たった2つぢゃ!」
「げっ、ほんとに超えていやがった。」
僕は鑑定スキルを使って少女を見た。
名前:シャルロッテ・トレファンス・ギルバーディア
性別:♀
LV:62
年齢:102歳
ジョブ:大魔道士・大召喚士
二つ名:神を使役し者・悪魔を御する者・天変地異・爆炎…
スキル:運目の男・地獄の業火・審判の雷光・古代神召喚・悪魔召喚…
恐ろしい文字が次から次へと出てくる
「ぬう、お主も鑑定持ちか、妾にも見せよ。」
少女の目が怪しく光りその眼光で頭の奥まで見られたような気がする。
「ふむ、漂流者か、なかなか数奇な運命を持っている、フールファスよ、いや亭主殿とでも呼ばせて貰おうかな、安心せよこのシャルロッテが亭主殿の宿命まで全て面倒見ようではないか。」
「あの…」
「ふむ、苦しゅうない、シャルと呼んでよいぞ。」
「おい、シャル手前俺のダンナを取るつもりか、力づくと言うことになるぜ。」
リリッカさんの目が座っている。
「なんだこの筋肉は、まあ妾は寛大ぢゃ、妾の一人や二人認めようではないか。」
「俺が先だ!」
気が付くと周りの注目を集めきって視線が痛い位だ
「あの、できれば平和的に解決できませんか?」
「ダンナ俺というものがありながら、どういう事だ。」
「あのー、リリッカさん見ての通りの事故だと思いますが。」
「それに悪魔王相手に無効を申し立ててみますか?」
「ぐう、ぐっ」
「まあ、そう言う事だ、良しなに頼むぞ。」
「それに亭主殿、月日が経ちそちらの筋肉が婆になり、亭主殿が立派にスケベ親父にジョブチェンジした頃、妾はムチムチ、プリンプリンの食べ頃ぢゃぞ。」
「てめえ、誰がババアだ!!」
「まあまあ、喧嘩は止めて下さい、とばっちりで僕は簡単に死ねちゃいます。」
「ダンナに免じて許すけど、俺が1番だからな。」
「はい、はい。」
とりあえずリリッカさんの借家に3人揃ってみたが、事の展開にまだ僕の脳みそも気持ちもついて行ってない。
「とりあえず、俺が1番だからな!」
リリッカさんがぷーとふくれる。<これだけ見れば可愛いのに>
「まあ、良い順番ではお主が1番だ、しかし妾も誓約の運命に導かれし妻ぢゃ。良いの。」
「解ったそれは認めてやらあ。」
「あの、一つ聞いても良いですか。」
「なんぢゃ?」
「なぜ、悪魔王の誓約の指輪など持っていたのですか?」
「ふむ、妾があ奴と契約した折に持たされたものだが、あ奴め、妾が食べごろになったら、美味しく戴く心算だったのだろう。」
「それって、僕は悪魔王に喧嘩売ったことになりませんか?(*_*)」
「ふむ、確かに鳶に油揚げぢゃな、まあ心配するな、あ奴の女の人数など、あ奴自身把握してはおらぬ。一人や二人減ったところで、どうと言うことは無い。」
「そうなんですか(*_*)」
「ところで、シャル手前は何が得意なんだ?」
「ほう“神を使役し者”が、今更そんな質問を受けるとは、意外ぢゃな。」
「だからなんだそれは?」
「まあ数多の、古代神やら悪魔やらと契約を結んでおるのでな、それらを呼び出して、色々芸をさせるという事ぢゃ、それに妾自身高位の魔道士でもある。ちなみにLvは62ぢゃ。」
「62?そんな冗談みたいなLvが有りかよ?」
「ふむ、有りぢゃ。」
「ところで、亭主殿、なかなか面白い物を持っているのう、そのヒノキの棒を見せよ。」
「ふむ、これは珍しい物を見せてもらった、又とない名刀ぢゃの、ふむ、“きくいちもんじ”ともうすか、この剣は持ち主に応じてその有り様を変える剣ぢゃの、亭主殿は今Lv1だからただのヒノキの棒ぢゃが、亭主殿のLvアップに応じてこの剣もその姿を変えていくのぢゃ、将来が楽しみぢゃの。どこで手に入れた?」
「えっ、こっちの世界に来たとき横に落ちていたっす。」
「ふ~む、この“きくいちもんじ”も漂流者ということかの。」
「まあ、ともかく今日はもう寝ませんか?」
「あー、シャル、ベッドは一つしかねえ、雑魚寝だぞ良いな?」
「ふむ、いきなり3Pか、亭主殿もやるのう。」
そして何時もの様に、リリッカさんは頭が枕に接触した瞬間熟睡し、暴れだす。
「こやつの寝相は何時もこうなのか?」
「はい、何時もです。」
「ちなみに、おぬし達やる事やっておるのか?」
「初夜の事でしたら、ノーです(T_T)」
「ははっ、そうか、妾ならいつでもOKぢゃ。」
「いや、あの持って生まれた禁忌と申しましょうか、いまひとつその…(-.-)」
「ふ~む、しかたない時期を待つとするか、いつでも気が向いたら手を出しても良いからな、ふふ。」
「はあ~、有難うっ…」
リリッカさんの膝があごにクリーンヒットした…
☆☆☆☆☆☆☆
目が覚めるとリリッカさんは何時ものストレッチをやっている、シャルさんは宙に浮き白く輝く球と、黒くどんよりした球を自分の周囲に漂わせている。
「シャルさん何やっているんっすか?」
「うむ、朝のストレッチぢゃ、リリッカと変わらぬ。」
「成る程。」
「それにしても昨夜の、リリッカの膝蹴りは見事ぢゃったのう。」
「へっ、何のことだ?」
「お主、寝相で亭主殿を殺しかけておいて覚えておらぬのか?」
「えっ、またやっちまったか。」
「また?」
「どうも俺とパーティを組んだ連中は、野営で雑魚寝したら必ず、のっぴきならない理由とかで、パーティが解散されちまうんだよな。」
「さもありなん。」
「ギルドの安宿も追い出されちまうし。」
「なるほど、筋金入りというわけっすね。」
「すまねえ。」
「案ずるな、今晩から妾がバリアで守ってやるからの。」
「恐れ入ります。」
「うぅ、宜しく頼む。」
「それよりともかく、ギルドへ行ってシャルさんを登録しましょう。」
☆☆☆☆☆☆☆
「ナナさん新しいパーティメンバーの登録お願いします。」
「どこの子?」
振り返るとシャルさんはギルドのいじめっ子たちに絡まれている。
「シャルさんこっち来て自己紹介をお願いします。」
いじめっ子たちをかき分けナナさんの前に来て。
「シャルロッテ・トレファンス・ギルバーディア“神を使役し者”ぢゃ、見知り置くが良い。」
<シャルさん、めちゃめちゃ偉そうっす。(*_*)>
「フールちゃんチョットこっちにいらっしゃい。」
ナナさんに耳を引っ張られ隅の方へ連行される。
「あのシャルロッテなの?本物?」
僕はちょっと肩をすくめて見せた。
「もー、なんてもの拾ってくるのよ、よりによって“天変地異”のシャルロッテなんて、もー。」
「別に落ちてたわけじゃないっす。」
「いいこと良く聞いて、リリッカちゃんは“天災”と言っても、ちょっとした地震とか、夕立とか、そういう言うレベルね、家でおとなしくしていればなんともないの。“天変地異”のシャルロッテの機嫌を損ねたら、町ごと吹き飛んじゃうの、触っちゃいけない者なの。」
「いや、あのシャルさん町を吹き飛ばしたことが有るんすか。」
「まあ、そういう事故も過去にはあったのう。」
「案ずるな、今妾は非常に安定している、滅多なことでは魔力を暴走させたりはせぬ。」
「「滅多なこととは?」」
「ふーむそうぢゃな、やっと得た伴侶を失うとかな?」
「伴侶?フールちゃんまさかあなた。」
「いや、事故っす、事故で悪魔王の誓約を発動させてしまいました。」
ナナさんはへたへたとその場に座り込んだ。
「おかみ案ずるな、大事な亭主殿の住まう街ぢゃ、吹き飛ばしたりせぬゆえ。」
「おーい、ナナさん、動物系の依頼はこのマダラオオカミだけか?」
ナナさんはシャキッと立ち上がり、物凄い目で僕をにらみ。
「いいこと、絶対シャルロッテを暴走させないでね、貴方が責任もってね!!」
「まあ、あの“天変地異”が味方なら天下無敵だわ。私も、そう考えるよう頑張るから!!」
「解りました(*_*)」
「おーい、ナナさんてっば。」
「あの子には悩みはないのかしら?」
「ここの所あなたたちの快進撃で、動物系の依頼全部こなしちゃたじゃない。もうそれ位しか残っていないわよ。」
「そうか、マダラオオカミじゃリート呼ぶわけにはいかないしな。シャルの登録はもう済んだのか?」
「ナナさん、どうでしょう?」
「“天変地異のシャルロッテ”それで十分よ。」
「マダラオオカミはなぜ、リートさん当てにできないんですか。」
「商売にならないんだよ、肉は臭くて食えねえ豚の餌にしかならねえ、毛皮も値が付かねえ。」
「なるほど。」
「自分たちで馬車を借りて、自分たちで、首もぎ取ってくるしかねえな。」
「一応、リートさんに話はしてみるわね?」
「まあ、そうだなともかく朝飯にしようぜ、考えるのはその後だ。」
僕たちは、タカスカギルド名物コーンスープで朝食を始めた。
「ほう、これは旨いのう。」
「でしょう。」
シャルさんの前にすかさず、お代わりのカップが並ぶ、僕の前には薬草が山積みになっている。
<あー、色々と解り易いなもー。>
いじめっ子達にちらりと視線を飛ばすと、彼らはすっかり涙目になっている。
「姉御、水臭いですぜ!」
「あ~、リート今日は商売にならないんだ。」
「だからそれが水臭いってんでやす。」
「ここんのところ姉御たちのおかげで大いに儲けさせてもらってやす、1回ぐらい手弁当で働きやす。」
「しかし、リート~」
「マダラオオカミの死体をその辺に放っておいたら、迷惑でやす、豚だって食わなきゃならねえ、このリートにお任せくだせえ。」
「すまねえ、リート。」
「助かりますリートさん。」
「兄ぃ、新しい嫁さんの事、もうすっかり町の噂になってやすぜ。」
「はうっ(*_*)」
「あっしからも、くれぐれも宜しくお願いします。」
「ハイワカリマシタ」<ヒキッ>
「朝食が済んだら、何時もの馬車の所へお願いしやす。」
「おー。」
☆☆☆☆☆☆☆☆
リートさんの馬車には何時もの、陽気で、愛想のいい手下達が乗り込んでいたが、今日は皆一様に硬い表情をしている。
<まあ、“天変地異”が一緒じゃしょうがないか。>
「姉御あれでしょうかね?」
「おー、結構いるな。」
僕たちは、暫らく様子を見ていたが、マダラオオカミは大所帯で我が物顔に振舞っていた、そういう奴等こそ、リリッカさんの狩りが始まったら、慌てふためいて、逃走することを僕は今までの経験で学んでいた。
「ふん、12頭か?」
「いや、16頭ぢゃ、あの岩の陰に4頭いる。」
「シャルてめー分かるのか?」
「ふむ、間違いない。さあどうしてくれよう、消し炭に変えてやるか?粉々に磨り潰してくれようかのう。」
「シャルそれじゃだめだ、やつらの毛皮は僅かでも銭になる、傷は最小限だ。いいな。」
「ふむそうゆうものか、まあ、まかせておけ。」
「ダンナ、何時もより数が多いしかも動きが速いぜ、しっかり足止め頼んだぞ。」
「はい!」<う~っ、緊張するっ!>
「逃げた奴や、岩陰の奴は妾に任せておけ。」
「はい?」<シャルさんは何をする気なんだろう?>
僕とリリッカさんは何食わぬ顔で奴らに近づく、奴らも無警戒で、無関心だ。
彼我の距離が奴らにとっても無関心でいられないぎりぎりの距離で、“紅”が閃く。
<くっ、速い。>
動きの速いマダラオオカミに合わせリリッカさんの動きもいつもより速い。僕は必死で背中について行き、あちこちに盛大に火柱を立てる。
<くそ、逃げないで向かってくる奴まで居る。>
その時僕は見た、大鎌を持ってボロ雑巾を纏った骸骨が宙を飛んで行くのを。なぜかちらっと見えただけなのに、その姿が鮮明に脳裏に焼き付き、得も言われぬ恐怖感を呼び起こさせる。
「終わったか?」
「はい、もう動いている奴はいないみたいっす。」
周りを見渡してみると、随分離れたところにもマダラオオカミが倒れている。
「あれは、シャルさんすっか?」
「ふむ、死神を呼び出したのぢゃ、傷一つ付いておらぬ、注文どおりぢゃ。」
「死神っすか?」
<あの、ボロ雑巾の骸骨を思い出しゾッとする>
リートさんとその手下も青ざめた顔で硬直している。
<まあ、普通そうだよな、僕も震えが止まらない。>
リートさんは頭を何度も降り、やっと落ち着いたようだ。
「ヤロー共仕事だ!」
僕は何時もの様にいくつも水球を宙に浮かせる。
「リートさん、あのマダラオオカミは捌かないんっすか?」
「へい、せっかく無傷なんで革屋のテムの所へ持って行き、剥製にしようと思ってやす。」
「剥製?」
盛大に水浴びしていたリリッカさんが聞き返す。
「へい、傷つけない様、皮だけを丁寧に剥ぎ、生きている様な模型を作るんでやす、この辺じゃ需要はないんですがサッポの都に持って行けば、結構いい値が付きやす。」
「へえ~、いろんな商売が有るんだな。」
「はは、それにしてもシャルの姉御には驚されやす。まさか死神をこの目で拝めるなんてなあ、お前ら町へけえったら、皆に自慢できるぜ、死神を見ても生きて帰ってきてその様子を、自慢話しにした、なんて奴は今まで居なかったからな、しかもあのシャルの姉御が呼び出したんだ、話に箔が付くってもんよ。」
リートさんは陽気に笑い、手下たちを励ます、手下達にもやっと笑顔が戻った。
「シャルさんあの死神どこへ行ったんっすか?僕たちには害はないんっすか?」
「あ奴らはこの世には長くは留まれんのぢゃ、もうあの世に帰ったの。それにちゃんと自分の仕事をわきまえておる、関係ない者を巻き込んだりはせぬ、それに話をしてみるとなかなかに面白い連中だぞ。」
「死神の友達は欲しくないっす。」
「亭主殿、一つ聞いてよいか?」
「はい、なんっすか?」
「何故、亭主殿はリリッカのケツを追っかけて走り回っておるのぢゃ?魔法を使うだけなら、離れた安全な場所からでも良いではないか?」
「はうっ、そうでした。なぜなんでしょう?」
「へへ、バレちまったな、その通りなんだけどもよ、ダンナには喧嘩場の呼吸ってやつを覚えて欲しかったんだ、この先逃げ出す動物じゃなく、向かってくる奴も相手にしければならないからな、いざという時、竦んじまうか、咄嗟に逃げ切れるかじゃ、えれえ違いだ。」
「そういう事っすか、有難うございます。」
「それにしても今まで気付かないとはな、ふふっ、ところで、あの水球は亭主殿の魔法で出したのか?」
「はい、僕の数少ない役に立つ芸の一つっす。」
「ふむ、不思議な魔法ぢゃの、まあ良いそのうち解る事も有るぢゃろう。」
リリッカさんは一つ伸びをしケロッと笑顔になり。
「あ~ぁ、今日はもつなしだな、晩飯は何にしようかな~?」
「まあ、無事に帰れそうっすね。」
……