story1:森の中で
あるところに黒い王国という国がありました。
そこには、1つの王家の中に6つの家がありました。
その王家の一つに第1家である黒の家という家がありました。
モカはその家の出身でしたが、まだ、幼い頃に国王である父親と王妃である母親を亡くしていました。
そんなモカは、親友のシフォンや沢山の仲間たちと共に幸せに暮らしていました。
モカが、12才の時です。
いつも、いたずらっ子なモカがいつも通りシフォンをいじめていると、突然、シフォンが消えてしまいました。
モカは、
「シフォン。どこに行ったんだろう?シフォン~。どこ~?シフォン~。」
と、シフォンの名を叫びながら歩いていると、そこに、可愛いらしい双子っぽい兄弟が現れました。
「誰だろう?」
そう思って、モカがその2人に近づいていくと、
「こんにちは。モカさま…。」
綺麗な白銀色に澄んだ青い色の瞳を持った姉らしき少女の方が声をかけて来ました。
モカが、
「んっ?こんにちは~。(ようし!可愛い子発見!!)」
と、思っていた時です。
なんとも、美しいその少女の代わりに、もう一人の同じ白銀色の髪に赤っぽい瞳を持った子が黙って、モカの口をふさいで来ます。
「あわわわわっ。どうしたの?二人とも…。」
なんとも言えない空気になって、モカはそう言いました。すると、調子を合わせた2人が同時に、
「ミントはリア、リアはミント。あなたの大事なもの奪いに来た。」
と、言いました。そして、
「シフォン!!!」
モカは叫びました。シフォンが捕らわれているのです。
「ここで、あなたを逮捕します。早く、レイモンズさまに見せ行かなければ、あなたを解剖して、ミント達から、(リア達から…)奪ったものを早く体から取り出さなければ…。」
ミントとリアの兄弟は口々にそう言ってモカを囲い込みしました。
「待って下さいっ。モカ殿下は何も悪いことをしていないじゃないですか?
すると、兄弟は、口々に、
「でも、モカさまはミント達から、(リア達から…)ピーナッツ入りチョコを奪った。ミントは(リアは)それを楽しみにしていたのに…。どうして、ワタシタチヲイジメルノオ?」
と、言って、モカの手を引っ張って連れて行こうとするが、
なぜか、モカの服のポケットからは、ピーナッツ入りチョコが、
それをモカは2人に手渡します。
「ありがとうございます。モカさま…。お友達になりたいです♧」
「ありがとうモカ…。♡お友達になりたいなぁ♡」
特徴は似ているはずなのになぜか、口調が違う2人が口々に言う。そして、兄弟は、どちらがそのピーナッツ入りチョコを食べるかケンカし始めます。すかさず、モカは、
「もう一本あげる。ミントちゃん。リアちゃん♡」
と、言って、ピーナッツ入りチョコを手渡しました。
すると、ミントが、
「ミントにだけ、語尾に何もないなんてずるいです。ちゃんと、ハートをつけて下さいっ。」
と、言います。反対にリアは、
「リアには、はあとつけないでね♡」
と、逆のことを言ってきます。
モカは、困ってしまいました。そして、
2人の前に、今度は、たくさんのピーナッツバター入りチョコバーを出して、
「これで、満足?ミントちゃん。リアちゃん♡」
と、言いました。
すると、2人は、またしても、
「ミントにだけ、語尾に何もないなんてずるいです。ちゃんと、ハートをつけてくださいっ。」
「リアには、はあとつけないでね♡」
と、口々に言ってきます。それに対し、モカは、2人を抱きしめて言いました。
「これから、オレの恋人になって欲しい。」
すると、2人は、
「ど、どちらかにしてくださいっ。モカさまは、ミントのものです。」
「どちらかがいいのお♡モカさまは、リアのものよお♡」
と、口々に言ってきました。それに対して、モカは、
2人の耳に同時に囁きました。
すると、2人の顔がぱぁっ。と、明るくなりました。
「すごいですっ♧ミントの恋人になってくれるのですね…♧」
「リアも、モテモテ♡うふふっ♡」
と、言い、そのお返しにシフォンを渡してきます。
「ありがとう。ミントちゃん。リアちゃん♡またね~。」
そう言って、モカは、シフォンを連れて走り出しました。
それに対し、2人は、またしても、
「ミントにだけ、語尾に何もないなんてずるいです。ちゃんとハートをつけて下さいっ。」
「リアには、はあとつけないでね♡」
と、リアだけが微笑んでモカに手を振ってきます。
そして、2人同時に、
「またね~♧」
「またあいたいよお♡」
と、言いました。