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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

彼女が胸を揉もうとしたから

作者: うおフライ
掲載日:2014/01/06

「琴音のおっぱいって、大きいよね」

 いつも突拍子のないことを言う茜は、私の胸に触れようとしてきたので、その手を叩き落した。

「なに触ろうとしてるのよ」

「だってさぁ……」

 口をすぼめながら視線をそらした。

「だってさぁ……じゃないよ。まったく。触られたらどういう気持ちになるのかわかってるの?」

「……気持ちいい?」

 額にチョップをするが、それを物ともせずに彼女はふてくされ続けている。

 茜がバカなのは昔から知っていた。

 考えずにすぐに行動する、人の話を聞かない、思ったことはすぐ口に出す……小学生の頃ならまだ許せたけれど、今はもう高校生だ。もう少し落ち着いてもいいだろうと思う。

 そういえば今まで茜の世話をしてばかりで、彼女に対して迷惑をかけたり、困惑をさせたりしたことない。

 たまには、茜があたふたするところを見たい。

 どうやって、この能天気なおバカ娘を困らしてやろうか。

 仮病や嘘なんかは、マズイ。

 拡声器のように言いふらすか、仮病にいたっては本気にして救急車を呼びかねない。

 どうしようか。

 彼女を驚かせる、何か。

 ああ、もしかしたらこれはいいかもしれない。

「ねえ、茜」

「なあに?」

「私に触らせてよ、茜のおっぱい」

「えっ……だって私のおっぱい、ちっちゃいよ?」

「いいじゃん、揉ませてよ」

 真剣な目をして頼むと、彼女は真っ赤になった。

 いつもならそんなことをされても笑いながら許可をする彼女が、そんな表情をするのは珍しかった。

「いっ……いいよ」

 目を強く閉じて、セーラー服の裾を軽く持ち上げる。その隙間から、小さなおへそがこちらを覗いていた。

 その姿は、かわいさよりも、いやらしさが目立っていて、私の顔はみるみる火照っていった。

「ばばばばばば、ばっかじゃないの!う、うそだし!」

 取り繕うようにそう言うと、彼女は真っ赤にした顔をもっと真っ赤にしながら笑う。

「そそそそそ、そうだよね、琴音ったら!」

 教室で二人、笑いながら、芽生えた何かをごまかす。

 でも、私の中では、茜のおへそが脳裏にこびりついて離れなくなっていた。

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