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第六話「作戦開始」

お菓子がいっぱい。

最近甘いもの食べてないきがする。

わたあめ、ケーキ、プリン、チョコレート・・・


むにゃむにゃ




バン!!!!!!


「ひぃ!決して甘いものを食べまくる夢なんてベタな物は見てないわよ!!」

「何の話だよ」

たった今勢いよくドアを開けたイシカが呆れ顔をしていた。

どうやらやっぱり寝ていたらしい、そりゃあんなメルヘンな世界があってたまるか・・・


って夢?


意味も無く頬をつねる、痛い、やっぱりここは未来のようだ。

ならなぜ一回寝てるのに、現代に戻らないんだ?


疑問を解決するためひたすら頭を動かそうとしたが、それをイシカの言葉が遮った。


「幸せな夢を見るのは別に良いが緊急事態だ!!」

「緊急事態?」

その言葉を聞いて思い浮かぶのは悪いことだけだ、しかもこの世界、思い浮かぶのはつい先日追い回されたゴッドだった。

しかしここは謎の何かによってゴッドは来ないはず・・・

そんなことを考えていたが、事態は私が考えていた方向とはまったくの別だった。


「リーフがいなくなった、お前も探してくれ」

「ええ!?」




イシカからの話はこんな感じだった。


『朝リーフの様子を見に行くと部屋が荒らされていて、リーフが消えていた』

『慌てて施設内のカメラを調べたが、発見できなかった』

『やろうと思えば壊れつヤツもあるから、カメラの目を逃れることはできるが、かなり動きが制限される』

『車とかが出てないからまだ遠くには行っていないだろうが、このままだったら時間の問題だ』

『いまから外に出て探すが、さすがに人手が足りないからお前を呼んだんだ、もちろん手伝ってくれるよな』


もちろん私が拒否する理由も無い、いまはイシカと一緒にひたすら外を歩き回っていた。

さっきから時々イシカの携帯っぽいのが鳴ったり、どこかにかけたりしてるのは恐らく連絡だろう。


そうやって探し回って、数十分がたった (もちろん体感時間である) 二桁行かないぐらいの数、携帯がなったときのこと。


「なに!?見つかった?場所は・・分かった、捕まえることはできるのか?・・・武器を持ってる!?目的はなんだよ・・うわっ!!」

イシカの携帯にリーフさんが発見されたことを知らせる電話がかかっていた。

イシカはしばらく話し込んでいたが、目的が何かを聞いた後、急に大声を上げた。


「どうしたの?」

「リーフが狙撃の達人だったことを忘れてた」

「どうゆうこと?」

「たぶん、携帯を狙撃されたんだと思う」

「え!?」

携帯を狙撃なんてこのごろ小説とか漫画とかでも聞いた事が無い、本当に可能なのだろうか。


私がかなり怪しげな表情をしていることに気づいたのだろう、イシカは苦笑を浮かべると、行くぞ、とだけ言って走り出した。




イシカと二人、リーフさんがいたと聞いたところにつくと、そこはすぐ近くに、『外』が見えるところだった。

どこにいるのか探索に出ようとしたとき、どこかから銃声が鳴った。


「銃声!?どうして?」

「たぶん口論になってかリーフが全速力で乱射しまくったかだな」


イシカはそういうと、近くのビルとビルの隙間の路地のようなところにに入り込んだ。

私もそれにならって、同じところに入る。


「これからどうするの?」

「簡単なことだよ、喉が痛いときはオススメしないけど」

「え?」


イシカはそういうと、急に・・・


「おーーーい!!!リーフの武器の詳細をーー!!!!!」


大声で確認作業をした。


「ちょ!なに大声出してるの!?馬鹿なの!?死ぬの?」

「落ち着け落ち着け、お前は伏せて静かにしていろ」

「どういうこと?」

「とりあえず説明してるひまはない、相手はリーフだからな」


疑問に思いつつも、従う以外の選択肢も無いので、素直にしゃがんでおく。


ここに居るときって、常に他人に行動を決められてるようなきがする。

まぁ楽だから良いけど、妙にレールの上を走ってるみたいで気持ち悪い。


しゃがんだ状態からイシカのを見上げると、いつの間に取り出したのか、ハンドガンを握っていた。

ちなみに、さっきの質問に対する答えは返ってきていない。

イシカがゆっくり目をつぶる・・・・・

そして勢いよく目を開くと、奥のほうにいきなりハンドガンを乱射した。


パン!パン!パン!


乾いた発砲音が耳を叩く、何事かと思いイシカに話しかけた。


「一体どういうこと?いきなり銃を乱射する趣味があるの?」

「そんな酷い趣味は無いから・・・おい!いるのは分かりきってるから出て来い!!」


イシカがそういうと、路地の奥の曲がり角からゆっくりとこちらに銃を突きつけながらリーフさんが出てきた。


「いきなり撃ってこないあたり、少しは落ち着いてるみたいだな」

「・・・」


イシカさんが話しかけるが、リーフさんは一切返事をしなかった。

しかし、イシカは構わず話し続けた。


「理由はなんだ?」

「・・・」

「まぁセンコウのことであることは間違えないな」

「・・・」

「じゃあお前はいま何をしようとしてるんだ?」

「自殺なら飛び降りでも首吊りでも良い、俺たちをただ殺そうとしてるなら、寝こみを襲えば良い」

「・・・」

「それなら、なぜ外に出たのか、それは外に出ないとダメな理由があるからだ」

「・・・!」


リーフさんの顔が少しだけ驚きを見せる。


「お前の目的はゴッドか、センコウの敵討ちでもする気か?」

「・・・・・・・よく分かったね」


イシカが言ったことは当たりだったらしく、リーフさんが徐々に話し始めて言った。


「世界をこんな風にしたのも、センコウを殺したのも、そして私をこんなにしたのも全部あいつのせい」

「だから復讐するのか?」

「少なくとも私たちの2つほど前の時代では復讐しようと考えていた、私の行動は変なの?」

「おかしくは無い、正常な判断だ」

「じゃあ見逃してよ」

「それはダメだ」

「なんで?」


イシカはそこで一つ間を置くと、言葉を発した。


「俺が・・・俺たちがお前を、いや・・これ以上誰もゴッドなんかに殺されてほしくないと思っているからだ」


その言葉を聞いたリーフさんは一瞬キョトンとした顔をしていた。

しかし、すぐにそれは憤怒の表情に変わった。


「なるほど・・・・・・私はこんなに敵討ちをしたいのに・・・イシカたちの都合で生き延びれって?」

「そうだよ、だけど敵討ちをしたいっていうのもお前の勝手な都合だろ?」

「そう・・そうだよね・・・・」


リーフさんはそういうと、再びうつむいた。

少しの間ののち、リーフさんは顔を上げ、ゆっくりと口を開いた。


「なら・・邪魔になる人はみんな殺すしかないよね?」

「・・!こっちに来い!!」


イシカはそういうと私を強制的に引っ張りながら、路地から外に出た。

次の瞬間、ビルの隙間からオレンジ色の光と共に、発砲音が鳴り響いた。


パンパンパン!!


「危ないな、とりあえず一回どっかににげ・・・」


そう言いながら、ほかのビルとビルの隙間に入ろうとしていたイシカの動きが止まった。


「なっ・・・!」


イシカは外のほうを向いてる状態で、体を硬直させていた。

それにつられて私も外を見た・・・



さっきまでいた路地のほうから、足音が迫ってきた。

後ろのほうで、カチャ、という軽い金属音と共に、少しだけ間があいた後、リーフさんが話しかけてきた。


「こんなところで突っ立っていて殺されたいの?それとも何かあるわけ?」


リーフさんの言葉に、二人とも反応できなかった。

『ソレ』から目を逸らし、イシカを注視する。

その顔はかなり強張っており、汗が一筋流れていた。


「・・・何もないの?なら殺すだけよ」


後ろで銃を構える気配がした、しかし発砲音は鳴らず、直後に聞こえたのはリーフさんの困惑した声だった。


「・・・え?・・・・・」


私たちはあまりにも外に近づきすぎたらしい、イシカから視線をずらし、再び砂漠が広がる外のほうを向く。



そこには、巨大なせいで、どう頑張っても体全体を視界に入れることにできないゴッドの姿があった。



「何でこんなところに・・・」



リーフさんの声がただ空間に響き渡る。

しかし、この場にいる誰よりもリーフさんの行動は早かった。


ダッ!!


と背後から音がしたかと思うと、リーフさんはゴッドのほうに走り出していた。


「!?、待て!リーフ!!」


イシカさんが手を伸ばすが少しだけ届かない。

リーフさんはゴッドから数メートルの位置に陣取ると、背中からRPG取り出した。


「殺す!!お前だけは、絶対に!!」


怒号を上げながらリーフさんがRPGを構える、そして撃とうと指を動かした、直後。


『グォオオオオアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!』


恐ろしい方向が当たりを震わせた。

単純な音でビックリしたのとは少し違う、心自体を激しく揺さぶるような激しい咆哮。

リーフさんのRPGから飛び出した弾頭が、があらぬ方向へと飛んでいく。


ドゴォン!!!!!


それはゴッドの近くのビルを直撃した、しかし、破壊はそれだけでは終わらなかった。

ビルは大きな音を立てながら崩れていった。

瓦礫は砂の上も落下していき、激しく砂埃が舞い上がった。

近くにいるイシカが悪態をついた。


「くそっ、リーフは無事なのか、自分で撃ったビルの倒壊に巻き込まれたとか笑えないぞ!」


しかし、この中を走り回る気はないのか、イシカはその場にとどまっていた。

しばらくすると、砂埃の中からリーフさんが出てきた。


「この砂埃じゃさすがに撃てない!」

「撃てない・・じゃねえよ!!」


イシカはそう叫ぶと、リーフさんを勢いよく一本背負いした。


「いいいいい一本背負い!なんでこのタイミングでそれを!?」

「そこそこ制圧力があったらそれで良いだろ」

「そういう問題?」

「ああ、それよりリーフ、強制連行ということで今すぐ秘密基地へ・・・」


しかしその言葉は砂埃の中から飛び出す、と言うより発射されたようなコンクリートの塊によって防がれた。


ゴウ!!


「・・・ああ?」


一瞬遅れてイシカが反応し、ゴッドのほうを向く、それに釣られ私も見ようとした、しかしその直後。


ガン!!!!


背後で何かが爆発する音が聞こえた。


「!?一体なにが起きたんだ!」


慌ててイシカと共にそちらを向く。

するとそちらにはコンクリートの一撃を受け、爆発したため瓦礫とかした車があった。


「なんであんなところに車が?」

「いつでも使えるようにっていうのと、適当に放置されてたりする」

「ってそんな場合じゃない!このままだったら狙われない?」

「その通りだ、隠れるぞ」


そういってイシカは、話しながら実はヘッドロックをしていたリーフさんを引きずりながら、さっきの路地に入り込んだ。


「こんなのでよけれるの?」

「祈れ」

「ええ!?」


しかし、しばらくまって見たが、いろんなところで爆発音は聞こえるが、私たちの方向を狙ったものはなかった。


「どういうことだ?」

「分からない、えーと、秘密基地のほうに人はいるの?」

「いちようクロトが残ってるはずだ」


私たちが不審に思っていると、イシカの携帯電話が鳴った。


「だれから?」

「クロトからだな・・・あーもしもし?」

『大変だよイシカ!!』


イシカが電話に出ると、いきなり大声が鳴り響いた。

イシカはそれに驚いて、携帯電話を耳元から話している。

携帯電話からは、相変わらず大声が出てくる。


『ゴッドが!ゴッドが!そこら中の車壊してて、それでなんか空気が変わったのか、ゴッドが進撃なう!!』


何か緊迫したことがあったのだろう、なうやら巨人が走ってきそうなことを必死に言っているが、まったく意味がわからなかった。


「えーと、一回落ち着け、何があったんだ」


イシカさんが少し引いていた、一体どういうことなのか。


『エーとその・・アレがあれであれてきな?』

『クロト・・・変わって、私が言います』

『え?そう、じゃあ任せるね』


電話の向こうでガサゴソと音が鳴っている、どうやら喋る人を変えてるようだ。


『あーもしもし?ユカリですー』

「ああ、ユカリか・・・今はどうなってるんだ?」

『えーとですねー』


そういうと、ユカリさんは一拍おいて話し出した。


『どこかのビルが倒壊したのは知ってる?』

「ああ、てか現場を直接見たよ」

『ということは原因はリーフ?』

「ご名答、それでどうなってるんだ?」

『うん、それでね、その倒壊したビルの破片を使ってゴッドがそこらへんじゅうにあるタンクやら車やらを爆発させまくってるの』

「・・・それで?」

『たぶんかなりやばい、実践記録にゴッドがよってこれないこの空気?のようなものが爆発によって消し飛ばされたっていうのがあったよね』

「ああ、たぶん火には弱いとかそんな資料があったはず」

『それならたぶんもうそんなに持たないと思う、ここらへんって爆発しそうなものいっぱいあるし、あいつがこっちに近づいてこれるんだったら投げられる物もいっぱいあるし』

「どれぐらいならもてるか?」

『半日ぐらいかな?』

「そうか・・・」


しばらく無言の時間がすぎる。


『どうするの団長さん?』


ユカリさんが少し面白そうに尋ねる。


「分かりきってるだろ・・・」


イシカはそういうと一つため息をついた。

しかし、すぐに元に戻ると、力強く宣言した。


「『帰らずの地下室』特攻作戦、最後の希望に託すぞ!!」



最後の砦は崩れ落ちる、最後の希望と呼ばれた『帰らずの地下室』。

世界は一体どこに向かうのか・・・

リアルが忙しすぎて更新できず、おかげで予定より少し短くなってしまいました。


今回は作戦開始、と言うことで、作戦内容やら帰らずの地下室などは次回説明します。


それでは今回もこんなものを読んでいただきありがとうございました。

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