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オレンジボイス 〜女装してアイドル声優になった結果、周りが地雷だらけで詰んだ件〜  作者: 乙希々


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《続》小倉ももは、決して許さない。②(とばっちり)

 ──そして、その日の夜。


 結局、昼間は回転寿司で散財(会計二人分)したツケが回り、部屋で一人静かにカップ麺にお湯を注ぎつつ、面倒事は早めに片付けようと、僕はスッピンのトランクス姿でスマホを取り出した。


『──わたしだって、綾乃さんと海に行きたいです!』


 ……の一件、ほぼ攻略不可のムリゲーだと理解しつつ、ダメ元で東雲とチャットを試みる。


『今度、また海に行かない?』


 あくまでも軽いノリで、やんわりと。


『……』


 返信は、既読スルーではなく、律儀に三点リーダー。


『何だったらプールでもいいけど?』


『…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………』


 また三点リーダー。しかもピリオドが大量に増殖してて、手抜き感がヤバい。


『シキュウブンショウデノヘンジヲモトム』


 あえてカタコトで送ってみた……が、今度は三点リーダーすら飛んでこなくなった。


 ……まあいいか。一応、誘う努力はした、ということで。


 それにしても、今日の一件は完全にとばっちりだ。


 あの百合畑なJK……いや、小倉ももが僕を呼び出した理由。それは、つい先日、寄りによってキャミワンピ姿の僕──橙華とうかと某アイドル声優、東雲綾乃しののめあやのが平日の原宿で一緒に居た姿が隠し撮りされていて、何の因果かそのツーショット写真がネットに流通したらしい。


 それだけでもかなりの問題なのだが、その後SNS界隈のトークルームで橙華&東雲とのGLガールズラブ的な話題で大盛り上がりだったとか。


 それを、ストーキングまがいの情報通である小倉ももがエゴサーチした結果、あんなに〝激おこ〟だったわけ。


 ちなみに流出した写真──大量の買い物袋を抱えさせられた町娘(橙華)が悪役令嬢(東雲)に使役されている姿の一体どこに、ラブラブな百合要素があるのか、僕には一ミリも理解できない。


(そもそも橙華の中の人は(♂)だから、普通に男女のスキャンダルなのか? ……い、いや、絶対に有り得ん──)


 ピコン。


 ……あ、くそっ、返事が返ってきた。


『どういうつもりかしら?』


 案の定、警戒されている。まぁ実際、僕から遊びに誘うなんて初めてのことだし、無理もない。


 ピコン。


『貴方、パスポートを持っていないから、海外のバカンスは無理ね、今回は特別に沖縄の海で我慢してあげてもいいわ』


 って、アホか! 


 斜め上からのメッセージが飛んできて、こっちが返答に困る。


 ピコンピコンピコンピコン──!


『水着を新調するわ』


『飛行機はファーストクラスを用意しなさい』


『スケジュールはそうね、最低一週間は押さえるべきかしら? あとマリンスポ──』


 ええっと……。


 ピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコン──


 取りあえず、スマホを強制シャットダウンし、すっかり伸び切った麺をズルズルすする。


 ま、あれだ。


 なんか話がどんどんややこしくなっている気がしないこともないが、ここは無難に市民プール辺りで勘弁してもらう方向で。


 ああ、気が重い。

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