表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スピリット  作者: 猿飛
48/89

すれ違う7-13

トリックなんて大それたものは使っていない。ローブの襟裏に鶏から採取した血液を袋に入れて仕込んだだけだ。倒れた後は部下にいち早く駆け寄ってもらいすぐに搬送。念の為、袋の血液は体温くらいに温めておいた。


そのまま副首相を殺害し、自害したように見せればパニックショーの始まりだ。ある程度名のしれた司祭が一国の副首相を殺害。動機は今噂されているマルベス国のスパイ活動に加担していた事を知ってしまった事にしよう。実際近しい容疑が出て来る可能性は十分あるし、その他の汚職も洗いざらい晒してもらおうじゃないか。

ラーム教はアイコニックで評判が高い司祭の死と殺人者を作り上げたとして信頼と評価はだだ下がりだ。ついでに内部調査でこちらもあれこれニュースが出て来るだろう。世界規模でラーム教の不祥事が問題となる日は遠くない。


大袈裟にパフォーマンスをしたせいか私が倒れた後数秒の沈黙があった。冷や冷やしたが予想通り議会は大混乱だ。そのおかげで部下たちも人波にのまれ、私の回収に手間取っていた。その時、最初に私に触れたのはラフスだった。血まみれになったローブを気にすることも無く優しく私を包みこんだ。そして涙した。その時、多少後悔したのだ。私にも、私を思い涙を流してくれる存在がいた。それは唯一の親友だ。彼は私の瞼をそっと下ろしてくれたのだ。私はありがとうと言葉に発せずとも心のなかで呟いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ