思惑6-6
二人は何もない部屋の隅で音を立てないように縮こまっていた。ザッザッと聞こえる足音に全神経を集中させて耳を傾ける。ただただこの部屋に入って来ないよう祈るしかなかった。
ザッザッ。
ギィ。
カシャン。
カランカラン。
ザッザッ。
ガシャガシャ。
ドン。
ザッザッ。
想像だが、来訪者は何かを探している。どこかの部屋のドアを開けたが見当違いですぐに閉めた。小石を蹴飛ばし転がる。次のドアは開けなかったようだ。苛立ってドアを叩いた。歩き回っている。
ザッザッ。ザッザッザッザッ。
途中で走っていたがそのまま足音は遠ざかり聞こえなくなった。
「もう大丈夫かな。今度から何か武器も持ってきたほうが良さそうだ」
レノはゆっくりと立ち上がって言った。ノヴァは生唾を飲んで少し汗ばんでいた。あまり生きた心地がしなかった。
「誰だったんだろう。この地下室を元々知ってた奴か、偶然見つけて住み着いた奴か。もしかしたら俺達を追って来たのかも」
「ノヴァ、だいふビビってるな?冒険にスリルは付き物だぜ。とは言え俺もちょっと焦ったけど。はは」
「とりあえず今日はもう出よう。奴のせいで喉がカラカラだ」
二人はゆっくりと部屋を出て階段を上り、無事に地上に出た。外は薄暗くなっていた。
「よし。また今度冒険しよう。じゃあな」
レノはにっこりと笑って走り去った。ノヴァは色んなことが脳内を駆け巡っていたが、周りを確認してから歩き出した。




