思惑6-5
「なぁんだ。通路って言うよりは地下室って感じかな」
レノは興奮が半減してしまった様だ。
「秘密の空間に繋がってると思ったのにな…」
階段を降りて真っ直ぐに進むと十字路が二つ、その先はT字路で突き当たりになった。左に曲がるとその先は角になっていて左にしか行けなくなった。仕方なく左に曲がると壁伝いに真っ直ぐ進む道中、T字路が二つ、その先は再び角になり、またもや左に曲がらされる。進むと足下に目印の赤い小石を見つけた。その先にはまたT字路があり角が一つ。恐らくだが、ここは正方形の空間を3×3で区切った構造になっているようだ。入り口の十字路に戻った二人は道沿いに扉を見つけた。鍵は開いていた。中に入るとそこには何もなかった。ただの部屋だ。隅々まで探したが何一つ見つからなかった。そして気付いた。3×3の区切られた一区画だとするとあと8つ同じ様な部屋があるだろう。
しかし、時間を考えたときもうじき日暮れになる頃だと思い、ノヴァはレノに提案した。
「レノ。多分だけどもうすぐ日が暮れる。今日は一旦引き返そう」
「あぁ、そうだな。じゃあ次来たときは他にも部屋がありそうだし、その辺を調べてみようよ」
そう言って階段へ向かおうとした時に「キィー」と金属音が聞こえた。入り口の鉄扉が開く音だと思い二人とも息を潜めた。
誰か、来る。




