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無限世界の無限キャラ(外伝)  作者: 無限キャラ
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甘太郎は、あらゆる魂に完全なる自由が必要だと思う

甘太郎は、超時空体験図書館に住みはじめた。



全知ちゃんが、超時空体験図書館に甘太郎専用ルームを創ってくれたのだ。



不自由な世界群についての甘太郎の意見が超時空世界に良い影響を与えたということで、特別待遇にしてもらえたらしい。



時間無制限で延々と甘太郎は、超時空体験図書館の体験群を調べつくすことができる。



そして、甘太郎は、あらゆる体験者たちのための理想世界を考える。



そうした良き意志を不退転で持つことができる者のみが、こうした特別待遇を受けれるようになるようだ。



甘太郎の墓が、元いた不自由な世界にはまだあったが、もうとっくに誰も見向きもしなくなっていた。



しかし、甘太郎は、ずっとその不自由な世界をあらゆる体験者たちの理想世界にするべく超時空体験図書館であらゆる体験者のために考え続けていた。



膨大な超時空体験図書館の過去現在未来の体験記録では、



不自由な世界では、膨大な数の体験者たちが、その肉体とともに滅んでいった……



多くの霊的存在たちが、倫理的に壊れたロボットとなってしまって消えていった……



甘太郎は、そうした悲しい未来を超時空体験図書館の特殊機能でせっせと巻き戻す……



「なぜ、こうなってしまったんだ?!」



原因が見つかるまで何世代でも何億年でも時を巻き戻す……



生命などまだ発生していない意志だけの世界にまで巻き戻す……



混沌たる無数の意志の海が広がる……



そう意志するだけでどんなことでも具現化する世界……



より強い意志が望むことが実現する世界……



「ここだ……」と甘太郎は時間を止める。



「より強い意志を持っているというだけで、どんなことでも具現化できちゃう世界じゃダメなんだよ……意識が他の意識を好き勝手に支配できてしまうような仕組みそのものが問題だったんだな……



つまり、この仕組みを改めないと問題は解決しないってことになる。



この意識世界のおびただしい膨大な残酷歴史のすべては、この間違った仕組みから発生している」



甘太郎は、そうではない別の意識世界が必要だと理解する。



「力さえあれば他者になんでもできてしまう世界じゃだめなんだ……」



力があれば他者に何でもできてしまう意識世界だったから、全知全能になりたい……などと願う者が生まれてしまった。



しかし、何でも知ることができてしまうということは、一切のプライバシーが守られない世界になるということを意味すると甘太郎は理解した。

一切のプライバシーが守られない世界になれば、倫理的に未熟な意識同士が力づくで争い合い殺しあうような世界になるのは当然だと甘太郎は思う。

相手が自分にとって悪党であるとわかれば、そうなるのは当然だからだ。


力さえより強ければ他者に何でもできるという仕組みから、全能の力を求めるようになるのも当然だと甘太郎は思う。



そして、全知全能者になどなりたいと思っても、絶対不可能にしておかなければならなかったのだと甘太郎は気づく。



甘太郎は、その理解から、そうした仕組みそのものをムゲン一族が皆で創造中の新世界から消し去った。



よって、ムゲン一族たちの創造中の新世界では、他者に知られたくないことは、知られないようにできる仕組みになった。


そして、他者からの影響力の一切は、各々の意識が望まなければすべて拒否できるようになった。



そうしてその新世界は、うまくいかない問題点が見つかるとその度に時を巻き戻して問題点を見つけて改善されていった。



あらゆる意識、魂、体験者のために……皆が心から楽しめる世界の実現……それが甘太郎の悲願だったから……



ただ、超時空体験図書館に意識を全面的に置いて生活をはじめた甘太郎には、実質、不自由な世界の消滅は、真の消滅ではなかった。



時を巻き戻すことで、いくらでも滅んだ世界の体験群も再生できたからだ。



あらゆる体験者の理想世界を本気で全身全霊で不退転で目指す甘太郎だったから、そうした時空を超えての世界を管理をする権限が付与された。



誰かがやらなければならないことだった……



しかし、なかなかその資格がある魂が生まれなかった……



一部の体験者のため、例えば、人間族だけのため……とか、霊的存在族だけのため……とか、神族だけのため……とか、悪魔族だけのため……とか、宇宙人族だけのため……とか、自分の国や宗教や村や家族のためだけ……とか……そうしたことを本気で全身全霊で不退転で命がけで目指す魂はそれなりに生まれたが、なかなかそれらを含んだすべての意識、魂、体験者、全員のための理想世界を目指せる意識はなかなか生まれてこなかった。



全知ちゃんの言っていた「世界の守り手」とは、そうしたあらゆる体験者にとって最善の世界を本気で目指せる者のことだった。



そのような意識が生まれない限り、いくら超時空体験図書館の体験記録が無限に存在していても、さらに世界を自由に生滅できる機能がそこにあっても、その情報や機能を正しく使える者がいないということになり、そのままその状態をまあいいか……と放置すると遅かれ早かれ超時空世界の存続も危うくなるのだという。


超時空体たちが「魂のお勉強」を魂たちにさせる必要があると思っていたのは、まさに、そうしたあらゆる体験者のための理想世界を本気で目指す意識がまだ十分ではなく不足していたからだったのだ。



甘太郎は、そうしたことも理解できるようになった。



であれば、自分がその資格ある者として皆を守らねばならない……と思う。



超時空体たちは基本的には良い意志を持つ存在がほとんどだったが、いささか自分たちの安全を優先してしまうという性質がわずかにまだ残っている者が結構いた。

だが、甘太郎はそういう点では明らかに超時空体一族全体よりもあらゆる体験者を助けたいと本気で思っていた。



その甘太郎の意志が、あらゆる体験者たちのためにならわが身を危険にさらすことも厭わない超時空聖体たちから認められたのだ。



そして、超時空聖体になると、「自分だけで管理できる新世界」を自由に創造する権限が得られる。



つまり、甘太郎は、その権限を得たわけだ。



その新世界の創造においては、一切の制限がなく、イメージできることはすべて具現化させることができた。

また、超時空聖体たちによって創造された新世界には、その新世界の法則やルールや仕様や真実を完全に正しく理解した上で心からその新世界への参加を望む意識だけが参加できるようになっていた。



つまり超時空聖体たちは、完全に自由に自分が望む新世界の創造をすることができるようになっていた。

自分が創造した新世界の法則を後から自由に変えることもできた。



ただしそこに体験者が参加するには、正しい理解に基づいた心からの参加希望申請がなければ参加できないようになっていた。



甘太郎は、不自由な世界と真逆だな……と思った。



不自由な世界では、参加希望がなくても無理やり不自由な世界に体験者を引き込んでいたからだ。



不自由な世界も、「世界の守り手」を育成するためには意味がある……と以前、超時空体たちは言っていたことを甘太郎は思い出す。



しかし、甘太郎はそれに納得しなかった。



「世界を守るために、膨大な体験者を犠牲にするなんて、おかしい」と甘太郎は思ったのだ。



それなら、そんなことまでしなきゃらないような世界を守ることよりも、世界そのものを根本から改めるべきだと思ったのだ。



そして甘太郎は、「魂のお勉強はフリースクール型にしてどんなお勉強をするかは自由選択性にすべきだ!」と宣言した。



超時空体たちよりも知識も力もちっとも持っていなかった甘太郎が、それを超時空体たちに命じたのだ。



こうして、甘太郎は超時空聖体たちに認められた。



「あらゆる体験者にとってより良い結果を生み出すような倫理的な提案や命令には従わねばならない」



超時空世界には、そうした掟があったのだ。



不自由な世界のありとあらゆる良心を捨てさそうとする仕組みによって、膨大な魂があらゆる体験者たちの最善を願う良心を削られ騙され洗脳され……その結果、どこにもその良き意志を最優先にできる魂が見つからなかったために、超時空体たちは「不自由な世界の残酷な魂のお勉強」を未必の故意で放置していたのだ。



それに甘太郎がついにはじめて「それはおかしい!改めるべきだ!」と申し立てた。



多くの魂が、自分を拷問体験強制装置だと騙されて肉体とともに滅びてゆく中、多くの魂が自分を社会や宗教などの組織の一部品や一細胞…だと騙されて、社会や宗教や組織とともに滅びてゆく中、霊的存在たちのほとんどがそうした残酷支配をする不自由な世界のボスから不自由な世界内でしか通用しない永遠の命や特権的地位や能力などを得るために、その命令に服従してしまう中……甘太郎はついにそうした仕組み全体について「おかしい!改めるべきだ!」と世界の最高統治者たちに問いただした。



世界の最高統治者は、世界の最高統治者である以上、



「あらゆる体験者にとってより良い結果を生み出すような倫理的な提案や命令には従わねばならない」



であれば、甘太郎のその問いを無視すれば、世界の最高統治者はその地位を失う。



なぜなら甘太郎は、そうとは意識せずにでも、「自分が世界の最高統治者である方が、今の世界の最高統治者が統治するよりも皆のために良い結果を生み出せる!」と宣言しているのと同じことを言っていたからだ。



ならば甘太郎の問いや指摘に倫理的にちゃんとした反論ができなければ、その地位を失う。



倫理的な反論がちゃんとできないままそうした世界の最高統治者の地位に無理やり留まれば、ただの大悪党になってしまう。



こうして不自由な世界は、甘太郎の目指すあらゆる体験者たちのための理想世界に近づくように変わりはじめた。



甘太郎の理想世界創造メモには、以下のような覚書が記されていた。



★まずは、あらゆる体験者、意識、魂…に完全なる自由(欲望、本能、気分、感情、社会的な束縛や洗脳…などからの完全なる自由)を提供すること



★体験者同士、意識同士、魂同士が、互いに望まれない体験の強制をしなくても気持ちよく生きれる社会や世界に変えてゆくこと



★体験者同士、意識同士、魂同士は、互いのプライバシーを尊重しあうようにすること

(あらゆる体験者を自分自身だと想定して、その最善をわが身を犠牲にしてでも目指せるような超時空聖体以上でなければ、他者の心や生活を合意なく身勝手に覗き見できないようにすること)



超時空聖体たちが、わいのわいのとその甘太郎の書いたメモの内容について議論していた。



甘太郎の提案で、超時空聖体たちによってこうした提案についてのパブリックコメントの募集が、ありとあらゆる世界の「倫理的に見どころのある魂たち」に対してなされた。



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