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聖女ゴブリン 今日も嘆く  作者: 海光蛸八
魔屍画~悪魔狩りの一族~ 編
122/208

《通信記録》

《物音》


「……私だ」

『ハァーイ! ハカセ!!』


《ため息》


「連絡はこっちからするって言ってただろ」

『マリヤちゃんたち、勝てたみたいデスね!』

「……ああ、さっき聞いたよ」

『ドーですか? なにかイミありましたカ?』

「勝てたという事は、順調に進んでるってことだ」

『オー! それはグッド!! ワザワザ呼んだかいがありマシタ!!』

「……感謝してるよ。それじゃあな」

『あー! ハカセ、ちょっと待ってくだサイ!』


《舌打ち》


「なんだ、私は忙しいんだ」

『いっこだけクエスチョンありマス!』

「なんだ」

『……なんで、マリヤちゃんにアーマー渡さなかったですカ?』


《椅子が軋むような音》

《しばらく沈黙が続く》


「……渡し忘れただけだ」

『ハカセはウソが下手ですネ!』


《沈黙》


『ハカセ、あなたもしかして――負けてほしかったんじゃないデスカ?』


《長い沈黙》

《何かを乱雑に机に置く音》

《深いため息》


「……さあな」

『ハカセ、本当に予定通りススめるデスカ?』

「決まってるだろう」

『今はワタシの聖歌隊もイマス。このママでもいいのでは――』


《何かが壁に当たって砕ける音》

《荒い吐息》


「黙れ……もう決めたんだ。決めてたんだ、ずっと前からな!!」

『ハカセ、他に方法が……』

「それしかないんだよ!! 私がやんなきゃなんないんだよ!!」

『ハカセ……』

「……とにかく、予定を変えるつもりはない。この話は二度とするな」


《沈黙》


「わかったのか?」

『……オーケーです』

「とにかく、あいつらの仕上がり具合はいい、予想以上だ。それこそお前のことのアーマー使わなくても死なずに戻って来たんだ。あと2、3デカい悪魔を狩れば十分だろう。そっちの準備も怠るなよ」

『……もちろんデス。そのためにもアーマーのデータはきちんとお願いデス。そうしたほうが、あの子たちももっと強くなれマス』

「ああ、次からは気を付ける」

『……ハカセ、また今度遊びに行ってもいいデスカ?』


《沈黙》


「……あいつらに何か言ってみろ、殺すぞ」

『もちろん何も言いマセン。ただの友人として、デス』

「……あまり深く付き合いすぎるな。お前まで情がわいたらかなわん」

『ハカセ、アナタやっぱり……』

「切るぞ」


《通話終了》


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