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⑸『小説の語法について』

⑸『小説の語法について』



今回は、この様に言葉が使われている、という客観について述べたい。小説を読解する途中で、我々は或る現象に気付く時がある。この様に言葉が使われているという、発見である。これは、大層勉強になる現象であって、語法を身に着ける機会が訪れたということなのだ。



言葉の使用法は様々だが、この言葉をこの様に使用しているという発見は、後々、自身が小説を書く上で、大変有利な発見なのである。それごと真似をする必要性はないが、少なくとも、類似表現を借りる事は出来るだろう。こういう事が言いたい時は、この語法を使えれば、という風に、である。



この様に、小説の客観から生まれる事象は、自身の語法の蓄えになり、本当の意味での学問なのだろうと思われる。何かを生み出すには、自身の持っているものだけでなく、他者からも力を借りているという点で、どの作家を支持したか、ということが、体系的に、文章の形として、後世に残存していくのだろう。

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