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⒄『小説の語法について』

⒄『小説の語法について』



格言的観念推移を、見通す様に見るのではなく、俯瞰で見る様な態度で、しっかりした物事の理論で語法とする。そう言う、云わば、語法としては見れない様な現象を、語法とすることが、何よりも小説の語法へと地続きになる専門性があろう。



語法は、特別なものではなく、歩道に転がっている石の様に、不自然に自然なのである。よって、語法を語法以外の現象から見ようとしても、語法は、秩序という数列的発想には目もくれず、ただ、偶然の発見によって、認定されるのである。



小説の語法の行き着く所は、小説であるが、語法による小説の行き着く所は、語法である。この、小説と語法の関連性は、考えるだけ無駄でもある。研究対象とするには面白いが、研究する必要すらないかもしれない。要は、小説に構造として組み込まれた、一つの石なのだろう。

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