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イグニッション 後半

ボウッ!とさっきよりも大きな音がして、サッカーボール大の火の玉がライターから飛び出してきた

「おいおいマジかよ」

予想していた大きさよりも幾分か大きいが、期待通りだ。

発生した火の玉は先ほどと同じくライターの直上に静止し浮遊している。

これほどまでに大きな火が発生しているのに自分は全く熱さを感じないことに疑問が浮かぶ。そっと指を近づけてみるがすれすれのところまで近づけても熱くない。沸き立った風呂の熱さを確かめるときと同じように指先をチョンと火の玉に入れてすぐに引き抜いてみる。

やはり熱くない。

今度はゆっくり指を入れてそのままにして見る。揺らぐ炎の中で見えづらいが別段指に異常は起こらない。周囲を見渡し植木から枝を折ってそれを火の玉に差し込んでみた。

入れた瞬間は何も起こらなかったが、枝の中の水分がなくなったのだろう。間もなく枝に火がついた。

これは間違いなく炎だ。でもなぜ手は燃えなかったのだろうか?


(心の中に一つの仮説が浮かぶ。)


火の玉を包むように両手を火の玉の横に添える。


(思いついた仮説は口に出すとどれだけ馬鹿らしいことだろう。)


右の手に意識を向ける。すると火の玉はソソと右に移動した。次は左手。するとやはり火の玉は左側に移動した。


(俺の仮説は正しい)


右左、右左、と連続で手に意識を向ける。思った通りに火の玉が移動する。


(思った通りに火の玉が動かせる!)


左右に振れる火の玉の動きを止め、消えろと念じる。

すると火の玉は下から上へと、空間に溶けるように跡形もなく消え去った。


これは・・・俺は!!思うままに火を操れる!


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