第六章-決意-
シリュードはなにを決意したのか!?というか合格したのか!?
次の日、シリュードはリシャルと一緒に修行した、「漆黒の森」の入り口にた。「よ~し、修行開始だ!!」俺は木に的を掛けて、弓と矢を準備した。俺が会得しようとしているスキル「スラッシュスター」は、矢のスピードがその名の通り流れ星のように速いため、貫通能力がハンパない。だが以外とパワーもあるという、何ともお得なスキルである。そのためスキルの会得はかなり難しい。「スピニングショット」Dランクスキルだが、これはBランクスキルだ。「よ~し、とりあえず合格発表の二日後まで頑張ろう!!」一方、こちらはリシャル。リシャルは、S、A、B、C合同会議に参加していた。「えっ…」一同がざわつく。「それはほ、本当…ですか!?」一人の若い男が聞く。 「ああ…本当だ。第四偵察部隊からの連絡だ」偵察部隊とは、カンデット族の得意とする、いわゆるスパイの様なものだ。「まさか、アミュージョン族とマブラーダ族が手を組み我々を潰そうとしているとは…」「つまり、黒竜と白竜が一緒に攻めてくることになるな…」「で、でもっアミュージョン族とマブラーダ族は戦争中じゃ…」「多分、人を殺さない嘘の戦争をしていたのだろう。そして密かに会っていたのだろう」「そんな…」「少し前に、エリューム族とビルース族に協力要請はしているが、両国ともつい最近まで戦争をしていたから、期待はできない。なので我々の国自体のレベルアップをしなければならない。それにいつ戦争になるか分からない各自、己を磨いてくれ。あとこの事を黄竜に伝えておいてくれ。以上だ」そう言うとセラミックは総司令室へと戻っていった。リシャルにはある疑問があった。何故戦うのか、何故壊すのか、何故人を殺すのか戦いの果てには平和はあるのか。そんな疑問がリシャルの中で渦巻いていた。ここはアミュージョン族の国、ディラール。つい先程マブラーダ族の長フラントンから手紙が届いた。「開戦は五日後、前日に会議所近くのベルグ山に全軍隊を連れて集合だ」という内容だった。ブラティオンは、側近に準備の進み具合を聞き、悪魔の様な言葉に表せない笑みを浮かべた。いや、本当に悪魔に体を乗っ取られたのかもしれない。戦争、人殺し、破壊という悪魔に…二日後、プリズムでは、Cランク選抜試験の結果発表が行われていた。「行っっってきます!!」俺は勢い良く家を飛び出した。「しっかし、難しかったな~」俺は結局、「スラッシュスター」は会得できなかった。だが、コツは掴めたのであと2~3日あれば多分会得できる!!……………………はずだ…
そんな事を考えている間に本部塔に着いた。高く聳え立つ本部塔を見ると少し緊張した。中に入り、早速掲示板に向かった。紙に合格者の名前が載っていた。「かなりの数だな…」今回の総受験者は538人らしい。俺は紙を見た。最初は「アイシャム」つまり名前順らしい。俺はシリュードだから前のほうか。「カルロス」「キュージュアリー」「ケシューム」「ケブス」「シァーンズ」遂にサ行「ジブラルタル」「シリュード」「シングス」……シリュード…「あった…あったぞ、やった…俺もこれからCランクだ~!!早くリシャルに報告しないと♪」そう言って本部塔に別れを告げようとしたが、掲示板には「Cランク昇格者は、中央広場にお集まり下さい」という貼り紙があったので渋々中央広場に向かった。「諸君、まずは一言。Cランク昇格おめでとう!!」歓声が巻き起こった。「やった~」やら「最高~」など様々な声が聞こえた。「え~ゴホン…いいかな。ここで一つとても大事な事を話す…聞いてくれ…単刀直入に言う。近々戦争になるであろう」驚嘆の声が様々から聞こえた。当然、俺もだった。「いつもの戦争なら、君達は強制だが今回は違う!!相手はアミュージョン族とマブラーダ族だ」と・だと!?何故となんだ!?「なんでとなんだよ!!」威勢のいい青年が聞き返した。「両国は停戦協定を結び協力してこの国を潰そうとしている。つまり、今回の戦争は相手に臆せず戦う覚悟のある奴だけが、カンデット族の紋章を貰ってくれ!!いいな!!」少しの間、沈黙があった。そして、「よ~し!!やってやんよ!!」「ああ、両方潰してやろうぜ」など荒々しい声が聞こえる。勿論俺もだ。戦場で死ねるなら本望だ。俺は紋章を受け取りにいった。「お前らの役割は、改めて後で詳しく教える。以上だ」俺は自分のできることをやるだけだ!!
誰!?キュージュアリーって!?自分のネーミングセンスの無さに引いてしまいそう…あと、これは余談ですがシリュードの初期設定が、リシュードだった(@ ̄□ ̄@;)!!主人公の名前投稿中に変わった(T_T)