第9話 花見イベント6
急ピッチで村に建物が建っていっていた。
元々の村か砦の跡を基礎に住民の家を建てている。
△〚建設早っ〛
◯[2倍速で建築シミュレーション見てる気がする]
∈[はじまりの街より建物豪華にゃー]
◆[こっちはやっと露天に屋根がついたぐらいだからなー]
村に来たドウェルフの中には大工さん一家もいたのだ。
サクラッキーを狩りに狩って手に入れた木材も豊富にあり、あっという間に住む処が整っていく。
「あっという間に村らしくなってきたわん」
三色団子を頬張りながら、丘のてっぺんの桜を眺める。
村になったことで、何処からともなく屋台のNPCが現れて、花見イベント関連アイテムも買えるようになった。
庭具?扱いとしての桜の木もあったので植えてみた。
◯[ここが一番花見を満喫しているように見える]
▽[はじまりの街はバタバタしてるしな]
∈[レイドボスが出てきて阿鼻叫喚にゃ]
「レイドボス? でっかいサクラッキーとかでも現れたかわん?」
▽[それならまだ良かったんだが、現れたのはサクラッキーの亜種でスギッキー]
△〚スギッキーw〛
∈[凶悪極まりない花粉攻撃による状態異常で酷い有様にゃ]
◆[大きくはないけど、数が多い]
「こっちでは見ないよね、そのスギッキー」
サクラッキーであふれてはいるが、それ以外の魔物は見ない。
∈[ある程度の人数が集まっている場所にポップするみたいでウチでも検証中にゃ]
◎[流石情報クラン、仕事してる]
◯[この猫は配信を見てサボっているのでは?]
∈[失敬にゃ! これは立派な情報収集にゃのにゃ]
のんびりと桜色に染まる山を見ながらドロップアイテムのフォーチュンクッキーを頬張る。
このクッキーはイベント後半からドロップするようになった。
「あ、クッキーの効果でアイテムドロップ率上昇が出たから狩りにいってくるわん」
山まで行って木を伐採するだけの簡単なお仕事。
◯[いってらー]
△〚わん太無双開幕!〛
◆[そういえば、武器の修理ってどうしてるの?]
ボクの使っているのは、開拓者セットに入っていた手斧だ。
「開拓者セットに入っていた手斧は耐久値なしわん」
壊れても直せないから救済策として耐久値∞なのだろう。
∈[にゃ、にゃ、ずるいのにゃー]
◆[確かに、でも、こんな辺境じゃ直しようもないか……]
▽[斧としての攻撃力自体は殆どないよね]
「種族特効とイベントモンスターだからなんとかなってるだけじゃないかなー」
リスナーとおしゃべりしつつ、もはや作業ゲーとかしたサクラッキー狩りをクッキーの効果が切れるまで延々と続けるのだった。




