第五話 恩赦されたので貴人牢に入れられる
完結するまでは毎日投稿するつもりですけど、疲れが溜まってきたので短くなっています。
それと、R15くらいのつもりで書き始めたけど、過激なのでR18に移動することになるかもしれないです。
それからは一週間に三度はマリアス様が私の客として女神の薔薇園にやってきました。
料金が半額になっても私は娼婦として売れっ子でしたから、それなりにお金がかかるはずなのですが、マリアス様が気にする様子はありませんでした。
「十万ゴールドの価値のあるものを五万ゴールドで売ってもらえれば、五万ゴールド得したことになるのですから気にすることはありません」
マリアス様はそう言って屈託なく笑います。
マリアス様が笑顔でいてくれるなら私も嬉しいのです。
「あぁ、オクティ……愛しているよ……」
マリアス様は私のことを愛おしそうに見つめながら抱きます。
まるで本当の恋人同士のような性行為をしているのです。
私は自分が性奴隷の娼婦であることを忘れてマリアス様の身体に溺れていったのです。
マリアス様と一緒にいられる時間は、怖くなるほどに幸せでした。
性奴隷に貶されてからずっと緊張を強いられ、屈辱にまみれてきた私の精神が安らぎを得たのです。
女神の薔薇園では私は一日に二~三人のお客を取っていました。
私は料金が高く設定されているので、少ない客で利益が出せるのだそうです。
月曜日から金曜日までが娼婦としての仕事がある日です。
夕方の四時で私の営業時間が終了します。
女神の薔薇園では夜のお客も受け入れているために他の娼婦は夜の十時まで仕事をしているのですが、私は早く終了させてもらっていたのです。
今日も午後四時で営業が終了すると、しばらくしてアブノー子爵の乗った馬車が迎えに来ました。
私は娼婦の仕事が終わると王宮に連れ戻されて性奴隷としての調教を受けなければならないのです。
「オクタヴィア、迎えに来たよ……ぐふふふ……」
アブノー子爵はいやらしい笑みを浮かべて私を連れ出し馬車に乗せます。
私はイブリース王妃の命令で拘束具を装着した上から清楚な白いワンピースを着ていました。
馬車の中ではアブノー子爵がワンピースの裾から手を入れて太ももを撫で回してきます。
胸の頂きの突起も硬くそそり立っているのが服の上からわかるので弄り回されました。
王宮に到着する頃には身体が火照って女らしい気分にされていました。
私はアブノー子爵に身体を弄り回されるのも嫌ではなくなっていたのです。
鞭で打たれたり凶悪犯の囚人たちに乱暴に嬲りものにされるよりかはずっと心地よいものに感じていたのです。
地下牢には連れて行かれませんでした。
カイン国王が約束したように、彼が即位したら恩赦で地下牢からは開放されたのです。
代わりに地下牢の上の階にある貴人牢に収監されました。
貴人牢は小さな部屋でしたが、ベッドや最小限の調度品が揃っていて、質素な雰囲気で地下牢に比べれば遥かに快適なものでした。
貴族の囚人が普通に蟄居して生活するのに不自由を感じないものです。
貴人牢には見張り役の専属の侍女がついていました。
普段は扉の外で控えているのですが、ベルを鳴らして呼べば最低限の世話はしてもらえます。
私が部屋の中に入ると侍女が近づいてきて世話をしようとします。
貴族の女性は帰宅すると服を室内着に着替えるのが普通なのです。
「あ、あのっ……!」
私は戸惑いました。
白いワンピースの下には貴族女性が絶対に身に着けないような拘束具を付けているのです。
「お気遣いなく……」
侍女は無表情でわたしのワンピースを脱がしました。
黒い革のベルトで絞り出された身体が露わになるのですが、彼女は眉一つ動かしませんでした。
「お身体に革ベルトの痕が入っています。すぐに入浴の用意をするのでお待ち下さい」
侍女は器用に拘束具を外すと私にベージュのガウンを着せた。
「浴槽のお湯が湧くまで二十分程かかりますのでお茶にいたしましょう」
お風呂の準備をするために部屋から出ていた侍女が戻ってくるとお茶を淹れてくれました。
カイン国王とのお茶会で飲んだような最高級な茶葉ではありませんでしたが、それでも庶民ではなかなか手が出せないような香りの良い紅茶でした。
私は紅茶を飲んでリラックスしてきたのでお喋りがしたくなって、侍女に話しかけてみました。
でも、侍女は「はい」とか「ええ」とか最低限の受け答えしかしませんでした。
貴族の囚人を監視するために付けられている専属侍女なので、囚人と必要以上に仲良くならないように命令されているらしかったのです。
私はちょっと寂しい気持ちになりましたけど、地下牢から出してもらえただけでも望んでもない幸運なのですから、これ以上贅沢なことは言えないと思い直しました。
お風呂のお湯が湧いたので隣の部屋にある浴室に案内されました。
脱衣所でガウンを脱いて全裸になって浴室に入ります。
侍女も服と下着を脱いで白い薄い生地の浴衣に着替えました。
浴室の中で小さな椅子に座らさせられてゆっくりと手桶でお湯をかけられます。
地下牢の洗い場で冷たい水をぶっかけられたのとは全然違います。
貴族の世話をするということは本来こういうものなのです。
香りのいい石鹸をこすって泡を出すとそれを柔らかな布につけて身体を擦られます。
力加減も洗い方も手慣れていてこの侍女が腕の良い高位貴族向けの侍女であることが伺い知れました。
「かゆいところや痛いところはございませんか?」
「ええ、ありがとう。大丈夫よ……」
全身を隈なく洗われて、侍女の手が私の股間の秘めやかな部分に伸びてきました。
「あっ……そこは自分で洗うわ……」
私はうろたえて侍女の手を抑えました。
公爵令嬢だったころも侍女にお風呂の世話をされていましたけど、秘めやかな部分は自分で洗っていたのです。
「いえ、お役目ですからお任せください」
侍女は意外なほど強い声で言うと、指に石鹸の泡をつけて私の秘めやかな部分に挿入してきました。
優しく優しく指を動かして中を洗ってきます。
「あっ、あっ……あぁん……」
私は思わず声を出してしまいました。
娼館ではそこが一番大事な商売道具です。
丁寧に手入れをしなければならない場所でした。
侍女の指は私が自分で洗うよりも丁寧で、それでいて節度を持って綺麗に手入れをしてくれているようでした。
「終わりました。娼館で働かれているということでしたが、傷も異常もありませんでした」
侍女は無表情で事務的な声を出すと、お湯で身体を流してから私を立たせて湯船に浸からせました。
(そうね、お役目だから私のあそこが娼館で傷物になっていないか確かめたのね)
ゆっくりと湯船に浸かっていると知らず知らずのうちに溜まっていた身体の疲れと凝りがほぐれてくるのを感じました。
「眠くなりそうだわ……」
「浸かりすぎるのも良くありません。のぼせないうちに上がってマッサージをしましょう」
「そうね、そうしてもらえるかしら。ありがとう……」
浴槽から出て脱衣所で身体の水分を拭かれてスッキリしました。
脱衣所に設置してある簡易ベッドにうつ伏せに寝かされてマッサージをしてもらえました。
柑橘類の匂いのする爽やかな香油を塗って、土踏まずからふくらはぎ、太ももと上に向かって筋肉の凝りをほぐすようにマッサージしてもらえます。
両腕と背中の肩甲骨のあたりと首筋の凝りやすい部分もほぐしてもらえます。
私は頭の中がジーンと痺れて性行為とは違う快感の虜になっていました。
マッサージがこんなに気持ちいいとは知りませんでした。
「あぁ……気持ちいい……」
思わず声が漏れてしまいました。
「オクタヴィア様、仰向けになってください」
今まではうつ伏せで背中側をマッサージしてもらっていたのですが、お腹側もしてもらえるようでした。
下腹部の横のあたりを手がめり込むほど深く押してきます。
「少し腰の筋肉が凝っている様ですね。ほぐしておきます」
「あぁ……」
痛いけど凝りがほぐれていくのが感じられて気持ちいい。
「失礼ですけど、あまり運動をされてこなかったようですね。筋肉が骨にくっついて突っ張っています。今から剥がしますから痛いですよ」
侍女が真面目な顔でいうと、脚の骨と筋肉の継ぎ目をグイグイと押してきます。
「いた~~~い!!」
それは、すごく痛かったのです。
でも、侍女がすごく真面目な顔で一生懸命施術してくれているので身体を動かして抵抗することは出来ませんでした。
私は隷属の首輪をはめられた性奴隷であることに変わりはないのです。
侍女のほうが私よりも身分が高く御主人様であると言っても良いのです。
三十分ほど痛みに耐えていると施術が終わりました。
「マッサージってこんなに痛いものなのね。驚いたわ」
「いえ、これはマッサージではなく整体という技術です」
「整体!? そういうのがあるのね」
「痛いのがお嫌でしたら、次からはマッサージだけにしておきますけれど、どういたしましょう?」
「せっかく私のためにしてくれるんだから整体もしてほしいわ」
「かしこまりました」
侍女は恭しくお辞儀をしました。
白い透け透けのベビードールという男の目を悦ばせる夜着を着せられて貴人牢の部屋に戻されると、アブノー子爵が中で待っていました。
「待っていたよ、オクタヴィア! お風呂に入っていたんだね。今日も綺麗だよ……」
貴人牢に入れられてもアブノー子爵から調教されることに変わりはないのです。
「オクタヴィアを悦ばせるために魔道具師に新しい道具を作らせたんだよ。いつも使っているものよりも太くて凄くいやらしい動き方をするんだ」
アブノー子爵は涎をこぼしながら近づいてきて私をベッドまで運んでいきました。
それからは深夜までアブノー子爵が疲れて飽きるまで調教されたのでした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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