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偽聖女の生贄で性奴隷にされた令嬢は転生して神の愛子となる  作者: 華咲 美月


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第十八話 暗黒邪神教との戦い

疲れが溜まっていているのでちょっと間が空いてしまいました。

完結まではまだ書きたいエピソードがるので、まだ終わらないです。

なるべく毎日投稿できるようにしてみます。

 王都の南方面には整備された街道が続いていて、古代遺跡は街道から少し外れたところにありました。

 出発前に聞いた話では八百年前の古代魔法文明時代の遺跡だそうです。


 石造りの大きな建造物ですが、壁などが壊れて崩れかけています。

 危険なので普通は立ち入る人がいない場所です。

 ここに暗黒邪神教の拠点があるらしいのです。


 一時間ほど見張っていましたけど人が出入りする様子はありませんでした。

「危険だが遺跡の中に入って調べてみるか……。どう思う?」

 マリアス様が尋ねました。

「拉致された人たちがいるから救出するなら早いほうが良いだろうな」

「邪教徒だもの邪神の生贄にするのかもしれないわ」

 アベル様とマリアンヌ様も遺跡の中に潜入するべきだと考えているようです。


「オクティさんはどうする?」

「私も拉致された人たちを早く救出したほうが良いと思います」

 私もいざというときは戦うつもりです。

 そのために創造神様から力を授かったのですから。

 邪神イブリースを信奉している暗黒邪神教団など見つけ次第殲滅しなければならないのです。


 みんなで古代遺跡の内部に潜入して調べてみました。

 地上部分の建物は荒れ放題で特別なものは何も見つかりませんでした。


「祭壇の奥に隠し階段があるぞ」

 マリアス様が地下への入口を見つけました。


 ランタンに火を灯して地下に降りていきます。

 薄暗い中で湿った空気で肌が冷えます。

 暫く進むとすぐに怪しい気配に遭遇しました。

 魔物が現れたのです。


「インプとウィル・オー・ウィスプだ!」

 下級悪魔と青白い人魂が出現しました。


「物理攻撃は効きにくいぞ! 俺が前衛で壁になるから魔法で攻撃してくれ!」

 マリアス様が前に出て剣と盾を構えます。


「ギキィィ!!」

 インプが魔法を唱えてファイアボールを放ってきました。

「ピュルル!!」

 ウィル・オー・ウィスプの魔法で私達の身体が重くなりました。

 行動速度を遅くするスロームーブの魔法を使われたのです。


「クイックムーブ!!」

 アベル様がすかさず対抗魔法でスロームーブを打ち消します。


「ムーンクレスト!!」

 マリアンヌ様が光属性の攻撃魔法でインプとウィル・オー・ウィスプを攻撃しました。

 インプとウィル・オー・ウィスプは一撃で消滅します。


「この程度のモンスターは魔王を倒した勇者パーティーの俺達の敵じゃないな」

「オクティさんは後ろに隠れていればいいのよ」

「俺達よりも神の愛子のオクティさんのほうが強いかもしれないけどな」

 戦闘に勝利して気が緩んだのか、ちょっと笑顔がこぼれました。


 それからさらに先に進むとストーンゴーレムやグールやゴーストと遭遇しました。

 邪教の拠点なので悪魔系や心霊系のモンスターが多い印象です。


 ハイレベルな勇者パーティーはそれらの雑魚モンスターを蹴散らして先に進んでいきました。

 暫く進むと大きな装飾された鋼鉄の扉が見えてきました。


「これはボス部屋だな」

「ここが最深部なのか?」

「ここまで邪教徒に遭遇しなかったから、このボス部屋の先にいるのかもしれないわ」

 マリアス様達が相談してボス戦をすることになりました。


「ここまでが雑魚だったから大したボスは出ないだろう」

「油断はできないけどな」

「突入したらすぐにアーマーブレスとディバインブレスの魔法をかけるわ」

 マリアンヌ様が気を引き締めて凛々しい顔をしています。

「いつも通りマリアスが前に出て壁になり、俺が後ろから回復魔法や状態異常魔法を使って援護する。状況次第では前衛に参加して物理攻撃で戦う」

 アベル様が剣を抜いて気合を入れています。

「私は防御魔法を使いながら回復ね。オクティさんの護衛もするわ」


 作戦が決まったので鋼鉄の大きな扉を開けてボス部屋に突入しました。

 ボス部屋は広い空間で薄暗い中に篝火がメラメラと燃えて灯りになっていました。


「我は炎魔将軍アグニッパ!!」

「我は水魔将軍ウルブス!!」

「我は風魔将軍ゼビラ!!」

「我は土魔将軍クウェガル!!」


「「「 ここから先は通さんぞ!!! 」」」


 なんと魔王軍の四天王が待ち構えていました。


「まさか、魔王軍の四天王がこんなところに隠れていたとはな!」

 マリアス様が剣を突きつけて宣戦布告します。


「暗黒邪神教とつるんでいたって事か! 成敗してやるぜ!!」

 アベル様もやる気満々です。


「アーマーブレス! ディバインブレス!」

 マリアンヌ様が物理防御と魔法防御を引き上げる魔法を唱えます。

 私達の身体が魔法の防御膜で覆われました。


 魔王軍の四天王は凄く強そうな魔族なんですけど、なぜか私の方を見て動揺してヒソヒソと相談している様子です。


「どうした、戦わないのか?」

 マリアス様が訝しげに声をかけます。


「「「 御神祖様、どうも申し訳ありませんでした~~~!!! 」」」

 四天王が一斉に宙に飛び上がってから手をついて頭を地面に叩きつけて土下座しました。


「ええっ!?」

 私はびっくりしました。

 四天王は私の方を見て御神祖様と言っていたのです。


「どういうことだ? 説明しろ!」

 マリアス様も呆気にとられています。


 四天王達が説明を始めました。

 魔族は黒い宝珠から発する暗黒波動で生まれた存在なので、黒い宝珠の核となっていた私は御神祖に当たるのだそうです。

 魔族は御神祖である私の眷属みたいなものだから忠誠を誓うのだそうです。


「ぜひ我ら四天王を御神祖オクティ様の眷属として配下に加えていただきたく存じます」

 四天王を代表して炎魔将軍アグニッパが言いました。

 四天王全員が私に対してひれ伏しています。


「これは神の愛子であるオクティさんにどうするか決めてもらおうか」

 マリアス様が私の方を見て言いました。


「そうね、オクティさんに忠誠を誓うと言っているもの」

「敵意を失っているものを斬るのは勇者パーティーとしてもやりたくないからな」

 マリアンヌ様とアベル様も私に決めてほしいそうです。


 私はじーっと四天王を見つめました。

 四天王は叱られるのを待っている子犬のように震えています。

 なんだか可哀想に思えてきました。


「わかりました。四天王の皆さんを私の眷属として認めて配下にします」

 私は大きく息を吐きながら腰に手を当てて言いました。


「「「 あ、ありがたき幸せにございまする!!! 」」」

 四天王は涙を流して喜んでいました。


「そ、それで、恐縮なのですが、御神祖様にお願いがあるのです」

 炎魔将軍アグニッパが恐る恐る口を開きました。

「魔王の娘ヴィシュヌ様が暗黒邪神教徒に囚われて利用されているのです。なんとか救い出してもらえないでしょうか」


「ヴィシュヌ様は魅了の魔法で洗脳されて、人間族の女を拉致したりするのに利用されているのです」

 水魔将軍ウルブスが不安そうに言いました。


「それでは、暗黒邪神教徒と拉致された人々がいるところに案内してください。魔王の娘ヴィシュヌもそこにいるのでしょう」

 私が首を横にコテッと傾けてお願いすると、四天王は心酔したような表情になって返事をしました。

「はい、すぐにご案内します!!」


 ◇◇◇◇


 ボス部屋の奥の扉を開けて先に進んでいくと、広い部屋に出ました。

 部屋の中央の床で大きな魔法陣が紫に光っています。

 その周りに黒いローブを着た邪教徒が十三人いて真剣に祈りを捧げているようです。


 部屋の奥には磔台に十三人の若い女の人が裸で括り付けられていました。

 邪悪な儀式をしているのがひと目で分かります。


「イブリース様に魂を捧げる儀式の邪魔をするものは誰じゃぁ!」

 黒いローブの一人が大声を上げました。


「ヴィシュヌよ! 儀式の邪魔をするものを殺せ!」

 別の黒ローブが叫びます。


 祭壇の影から赤髪の美しい少女が飛び出してきました。

 黒い革のマイクロビキニのような露出度の高い衣装を着ています。

 背中にコウモリのような黒い羽根があるのが見えました。


「「「 ヴィシュヌ様!!! 」」」

 四天王が前に出て叫びます。


「四天王か……! 邪魔をするな!」

 ヴィシュヌが憤怒の表情で威嚇してきます。


「ヴィシュヌ様! あなたは魅了の魔法で操られているのです! 邪教徒の言う事になど従わないでください!」

 炎魔将軍アグニッパが訴えかけます。


「黙ればかもの! 邪神イブリース様をこのモーリタニアに召喚するのだ! 邪魔をするものは誰であれ殺す!」

 ヴィシュヌは襲いかかってきました。


「仕方ないな! 少し弱らせてから生け捕りにしよう!」

 マリアス様がヴィシュヌの爪による攻撃を聖剣ディバイダーで受けます。

 ギィンッと硬いものがぶつかる音が響いて火花が散りました。


 ヴィシュヌは格闘術の達人で爪や足蹴りを繰り出してきて連続攻撃してきます。

 マリアス様は聖剣で受けているのですがヴィシュヌの手数が多すぎてなかなか攻撃に出られないのです。

 さすがは魔王ヴァリアスの娘です。

 魔王の後継者に相応しい戦闘能力を持っているのです。


「武器も魔法も使わずにマリアスと互角に戦うのか、凄いな!」

 アベル様が感嘆しています。


「私達は邪教徒を捕縛しましょう!」

 マリアンヌ様が黒いローブの邪教徒に向けて光魔法を放ちます。

「ムーンクレストⅡ!!!」


 黒いローブの邪教徒はディバインブレスで魔法防御を上げてレジストしようとしましたが、大聖女のマリアンヌ様の魔法の威力が上回りました。

 十人が膝をついて倒れて、立っている邪教徒は三人になりました。


 アベル様がその三人に斬りかかります。

 邪教徒たちは戦闘能力は大したことが無いようです。

 抵抗らしい抵抗もできずに倒されていきました。


 マリアンヌ様とアベル様が縄で邪教徒たちを縛っていきます。


 マリアス様とヴィシュヌの戦いはまだ続いていました。

 ヴィシュヌが『覚醒』のスキルを使って攻撃力と防御力とそれ以外のステータスを二倍にしたのです。

 ヴィシュヌのスピードとパワーが上がってマリアス様が苦戦するようになりました。


「加勢したほうが良いかしらね?」

 マリアンヌ様が心配そうな顔をしています。


「私がヴィシュヌに掛かっている魅了の魔法を解呪してみます!」

 私はそう宣言して前に出ました。

 前世で魅了の魔法に掛かって操られていた記憶があるのです。

 それを元に今生での神の愛子としての力を使えば解呪できる気がしました。


 私の中にあるのは魔力ではなく神聖力です。

 両手を前に突き出してヴィシュヌに向けて神聖力を放出しました。

「ディスペル!!!」


 私の両手から放たれた白銀の神聖力がヴィシュヌの身体に命中すると、彼女はビクンと跳ねてから糸の切れた操り人形のように倒れました。


「ヴィシュヌ様!!!」

 四天王が身を案じて駆け寄ります。

 炎魔将軍アグリッパがヴィシュヌの身体を抱き起しました。


「……うぅ、私は、何をしていたのだ……頭が割れるように痛い……」

 ヴィシュヌはか細い声で呻いています。


「ヴィシュヌ様は暗黒邪神教徒に操られていたのです。それを御神祖様が開放してくださいました」

「……御神祖様!?」

 ヴィシュヌの目からポロポロと涙がこぼれます。

「ありがとうございます、御神祖様。お許しをいただけるのなら、魔王の娘ヴィシュヌはあなた様に忠誠を誓います」


 四天王に続いて魔王の娘ヴィシュヌもすぐに忠誠を誓ってくれました。


「良いのでしょうか?」

 私が判断に困ってマリアス様たちの方を見ると、全員が笑顔で頷きました。


「オクティさんの信じる通りにすれば良いんだよ。あなたは神の愛子なんだから」

 マリアス様が優しく笑いかけてくれました。


「それなら、私は魔王の娘ヴィシュヌと四天王を配下として連れ帰って、アブノー国王陛下に報告します」

 私は覚悟を決めて力強く言いました。


「ありがとうございます、御神祖様! どこまでも付いて行きまする!」

 四天王達が感涙にむせび泣いていました。

 ヴィシュヌは気を失ってぐったりしています。


 ◇◇◇◇


 その後は、使い魔の鷹を王城に送って騎士団を派遣してもらいました。

 古代遺跡の内部も詳細に調査して暗黒邪神教の関わっている事件の証拠を集めました。


 囚われていた十三人の女性たちは衰弱していましたが、保護されてからは順調に回復していっているそうです。


 十三人の邪教徒共は王城の地下牢で厳しい取り調べを受けているそうです。


 このモーリタニアに転生してから初めて、邪神イブリースの勢力と戦うことになりましたが、なんとかうまく対処できたようです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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