第一章 迷い込み
「ぎゃお、ぎゃお。やぁ。いまから、アトランス文明の異世界にご案内するよ。準備はいいかな?」と、青い眼をした男は椅子からおり、なにかをセットし始める。
前方のターゲット、海に向かって進み出す。
「準備はできたね、じゃぁ行くよ」と彼は言った。「3、2、1」
「レッツゴー」と言って艦を浮かせた。
その艦は、海に飛び込んだ。数分後、
「ぎゃお〜〜」と、突然目を覚ました一匹のティラノサウルスが叫び声を上げ、叫んでいた。
彼は、緊急事態を伝えるシグナルを出すように命じた。
「エマージェンシレベル2を発動せよ。回避行動をとれ!」
と彼は言った。
私は「なんだあれは、ドラゴン?」と、質問した。
「ドラゴンではない。あれは、宇宙怪獣のドラゴニクスだ。」
と彼は答えたが、私は、「なぜここに?」と質問した。
彼は、「わからないが、ここはいまの地球ではない。」と言った。
そして私は、「では、ここは?」
「アトランティス文明のはずだ。君は、迷い込んでしまった。この艦に、、、エマージェンシレベル2を発動したのも君が混じってしまったからだろう」と彼は言った。
私は、なんのことか理解ができなかった。
艦長が、
「悲惨な光景を目の辺りする可能性が高い。君をこの艦に招待し申し訳ないと思う」と言った。
「私は、この艦にいてはまずいのでは?」と言った。
艦長は「いや。君の存在は、この宇宙のバランスを保たせ重要な任務を果たすかもしれない」と言った。
「それは、どういう意味ですか?」と私は聞いたが、艦長は「いまは、わからない」と答えた。
「とにも、かくも、君は、この艦にいていいのだ」
と艦長は言った。
そして、「無事にこの艦から脱出できると良いな」と、艦長は言った。
「え?」
「いや、君はこの時代の宇宙に迷い込んだ。そして、この艦は、地球に向かっていた。だが、地球は、いま、危機的状況だ」
私は「え? それは、どういうことですか?」と質問した。
艦長は、「そのうちわかるだろう」と適当に流した。
「ところで、あれは、やることをしなくてよいのか?」青い眼をした彼は突然思い出したかのよう発言をしたが私はまだ理解していない。
「なに? もし君が危険だとしても、どうにもならない状況だろう」と艦長は答えを返した。
・・・数分前・・・
通信が鳴り響く。
「伝達 215079Hhs、215520Hz、215605Hhs」
「なんだこれは?」と艦長はつぶやいた。
「宇宙へのSOSを発信してます」とオペレーターが状況を言った。
「私なら、引き返せ。かな」艦長はどこか宇宙空間の撮影としてその船が取り残されていたのを思い出した。そして、救助ミッションとして接近しに衝突して身元がわかったことを思い出す。
「オペレーター状況推移を正確に送れ! このままだとなぜまずい」
オペレーターは続けて報じた。
「スピース音周波数帯では、依然として本艦に対する接近信号メッセージ送信されています」とまとめた。
艦長はだまってその内容を吟味し始めたがすぐに右の眉を吊り上げなにか心当たりがある表情でこの場を回避しようとしたがどうすることもできなかった。オペレーターはある面白い顔をするかに思えた。しかしそのとき事は起こった。
ビー!、ビー! 突然緊急アラームが鳴った!
「なんだ?」と艦長は驚いた。
「わかりません、ただこの艦のシステムが勝手に動き出しています。なにが起きているのでしょうか?」とオペレーターは答えた。
「確認する!」
「特別厳戒態勢発令!隕石が地球に近づいてす!」と、オペレーターは言った。
艦長は驚いて笑いたくなったようだ。なにしろ、ワープする時刻が予定時間と違っていたからだ。
「隕石が接近中」
「私達の身を守るために、この艦から自動砲撃されます」
「回避行動をとれ!」と艦長は叫んだ。
「回避行動開始」と、オペレーターは言った。
しかしそのとき ドガーーーン! 私は吹き飛んでは行かないが爆風で部屋に閉じ込められ、部屋の雰囲気がどす黒くなっていることだけはわかった。それ以外はわからない。一体どうなって何が起きているんだろうか?
なんとか状況を把握したく、他の人の顔をきょろきょろしたが、誰も状況を把握している者はいないようだ。
そして、人の声が響いた。
「ちくしょう!」と声がするが、幸いなことに私はその声を知っている。その声の主は、私の親友の「スピカ・コメット」だ。
徐々に視界がひらけた。
そして、その声がする方向をみるとスピカではなかった。
「スピカ・コメット?」とその男にいったが、
「え?」とスピカの声に似た男が言った。
どうやら人違いだったらしい。
ややっ!私以外にもここに来てしまっている人がいるじゃないか。
なにやら私は治療が行われてるようだ。
「ぎゃお!ぎゃお!エマージェンシレベル2完了!」と、青い目の男が言った。
すると私の体の中で爆発音が起こりその後煙が噴き出した。
この青い眼をした男こそが私を助けてくれた者なのだろうと思い立った。
その男に、私は何を言いたかったのかは分からなかったが、とりあえず、彼に対し抱きついた。
「ありがとう!」と言った!
「ぎゃお!ぎゃお!」と、青い眼の男が言った。
・・・そしていまに至るのだ・・・
「艦長、これは一体どういうことでしょうか?」と、スピカの声に似た男が聞いた。
「この船は、ワープをしたとき、アトランティス文明の崩壊する、隕石が衝突する瞬間だったのだ。しかし、なぜこのようなことが起きたか?原因がわかっていない。そして、彼がなぜここにいるのかも、わかっていないが、とりあえず、なんとか回避行動はとれた」と艦長が言った。
私は、「わからない」と言ったが、いまはだれも聞く耳を持たなかった。
そして、スピカの声に似た男は続けて言った。
「この艦のシステムは、私がいた時代のシステムとは違います」
「それはどういうことだ?」と艦長は質問した。
スピカの声に似た男は続けて言った。
「この艦は、宇宙の平和維持を目的としたシステムがベースで「アトランティス文明の条件を満たした人の救済システムが発動していました。しかし、回避するまえまで、この艦は、「隕石破壊システム」に切り替わっていました。そして、そのシステムは、巧妙に隠されていました」と彼は答えた。
「なに?」と艦長は言った。
「つまり」とスピカの声に似た男は言った。
「この艦は、私たちを護ろうとこの機能が起動しました」
「艦長、この艦のシステムは、私たちを護るために自動にシステムが作動します。そのため、いまは新たに、この艦は地球から去ろとシステムがしています」
とスピカの声にも似た男は言ったが艦長は
「つまり、この艦のシステムは、「救済システム」から「隕石破壊システム」、そして「地球を去るシステム」に設定されたんだ。このシステムが作動している限り、この艦は地球に向かうことはできないということか?」と質問した。
スピカの声に似た男は黙って頷きました。
艦長は分析をし呟いていた。
「このシステムが作動した理由は、この宇宙のバランスが崩れてしまうからか?」と艦長は言った。
スピカの声に似た男も、「はい」と返事をした。
「しかし、この艦のシステムは、本来アトランティス文明に生きていた人の救済だったはず」と艦長はいった。
「知れべてわかったのですが、この艦は、いまもアトランティスから一定数の人々を救うべく、地球に降り立つシステムが組み込まれています」とスピカの声に似た男は言った。
「しかし、ではなぜ、地球を去るシステムが作動したのだ?」と艦長は言った。
スピカの声似た男は「わかりません。なにかのイレギュラーとトラブルがあったのでしょう」と答えた。
艦長は「つまり、この艦が地球に降下するためには、この艦のシステムを解除するしか方法はないのか?」と質問した。
スピカの声似た男は「はい」と返事をしたが艦長は「しかし、このシステムは解除できないだろう」と艦長は言い返した。
「はい」と、スピカの声に似た男も答えた。
艦長は「では、このシステムはこのままにしておくしかないということか?」と言った。
スピカの声に似た男も「はい」と答えた。そして続けて言った。
「では、どうするのだ?」と艦長は質問した。
スピカの声に似た男は、「ワープを超える時空の隙間を見つけてもらうしか方法はないと思います」
「アトランティスの民を何人か迎える選択はあるか?」と艦長は、言った。
「無理です!」と切って捨てた。
「では、この地球を去ってどうするのだ?」と艦長はいう。そのやり取りを私は眺めているしかなかった。
意味がわからなかったのだ。
青い目をした男がそっと私に言った。
「ぎゃお、ぎゃお。ごめんよ。いまは、君の疑問に答えている時間がないんだ。きっと何かの意味があってこうやって、この艦に来たのだと思うけど、、、、いまは艦長たちに任せよう」
と、善良な眼をしていた彼に嘘はなさそうだった。だから、私は沈黙して聞いていた。
それに、私の生命を助けてくれたのも彼らであった。
こうして、彼らとの冒険が始まったのだ。